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政府、馬事会「積弊清算報告書」非公開…後続措置もなく

ムン・ジュンウォン烈士・市民対策委、馬事会積弊権力解体署名運動突入

ウン・ヘジン記者 2020.02.11 18:03

政府は2018年の馬事会積弊清算報告書を作成したが、 内部報告で終わり、構造的矛盾を隠そうとしているのではないかという指摘が出ている。 その上、作成主体の積弊清算委員会の委員長は、馬事会の理事会監事に任命されている。

ムン・ジュンウォン烈士民主労総対策委員会と市民対策委員会は2月11日午前11時、 民主労総の教育室で 「なぜ馬事会の権力構造は解体されるべきか」を主題に記者懇談会を開いた。 民主労総のイ・サンジン副委員長は 「馬事会の根本的な構造を変えなければ8人目の死がまたやってくる」と趣旨を説明した。

公開されない政府の馬事会「積弊清算報告書」

2018年12月に発行された積弊清算報告書は、 △崔順実(チェ・スンシル)国政壟断関与事件、 △低成果者選定および教育、 △竜山場外発売所複合文化空間設置問題などを扱っている。 報告書によれば、積弊の結果として国政壟断関与、非正常的な経営態度と不正疑惑、 大規模投資事業失敗などを上げている。

政府(農林畜産食品部)は2017年11月、 崔順実国政壟断事件と 馬匹管理士の死後、馬事会の構造的問題に対する解決策を作るために 「韓国馬事会革新委員会」を構成した。 続いて導出された革新方案のうち 「公共性・社会的価値実現ためのガバナンス構築」の分野を補完するために 「積弊清算委員会」を構成し、 「より良い未来のための積弊清算白書(積弊清算報告書)」を発行した。

積弊清算委員会は法曹界・学界などの外部委員7人と 韓国馬事会のキム・ジョンギル副会長など馬事会内部の委員2人、 合計9人の委員で構成された。 彼らは「委員会活動を通じ、各案件ごとに共通に発見される事実があれば、 それは直ちに『最高経営者の独断的意志決定』と 『実行に移した一部職員』の態度がからんで行われた」と指摘した。

だがこの報告書は未公開に残され、後続措置もなされなかった。 故ムン・ジュンウォン騎手市民対策委のキム・ヘジン共同執行委員長は 「こうした報告書をだしても報告書が外部に出されなかった」とし 「事実上、セルフ調査で構造的矛盾を隠したり免罪符を与えようとしたのではないか」 と指摘した。

その上、当時のチョン・ギファン積弊清算委員会委員長は、 キム・ナクスン会長就任以後の昨年4月、馬事会の常任監事に任命された。

キム・ヘジン共同執行委員長は 「積弊と指定された官僚と行為の当事者に対する処罰なしで 積弊清算委員長が理事会の監事になったのは、 徹底した積弊清算で内部矛盾を解消するのではなく、 朴槿恵(パク・クネ)政権から文在寅(ムン・ジェイン)政府が 馬事会の権力掌握を試みたに過ぎない」と話した。

また積弊清算報告書は大規模な投資事業の失敗事例として 竜山場外発売所複合文化空間設置問題を選んだ。 2016年、竜山場外発売所設置の過程では、 馬事会職員が住民を買収するなどの問題も発生した。 当時のマスコミの報道によれば、馬事会の職員は画像競馬場の閉鎖を防ぐために クレジットカード現金化を利用して現金支払いをした。 設置賛成集会の参席者が食堂で実際の金額より大きな金額をクレジットカードで決済し、 その差額を現金で受け取れるようにする方式だ。 馬事会関連者5人は住民を不法動員した容疑(業務上背任)で不拘束立件された。 だがこうした具体的な不正問題は積弊清算報告書できちんと扱われなかった。

キム・ヘジン共同執行委員長は 「竜山画像競馬場ではカード現金化をして用役を動員するなどの不当な問題が発生したが、 そうした問題は十分に扱われなかった。 実質的な積弊清算のための作業でなかった」と批判した。

続いて「さらに深刻なのは二人の馬管理士が死亡して内部の不正・不正問題が浮上し、 『雇用構造改善協議体』で馬管理士が調教師や馬主の不当な指示について証言したが、 これが積弊清算報告書にきちんと入れられなかった点」と付け加えた。

馬事会会長は問題が絶えない

韓国馬事会は競馬市場を独占しており、 景気の変動の影響を受けないという点で「乳と蜜が流れる豊かな土地」と呼ばれる。 そのため大統領が任命する馬事会長は、 政権ごとに政治家や官僚が「落下傘」で来る慣行のため、 会長就任のたびに批判の声が絶えなかった。

2000年代以後だけでも歴代馬事会長のうち、 不正あるいは非難がない場合はなかった。 2003年、副会長から会長に昇級した30代のパク・チャンジョン前会長は、 副会長時期に施設管理業者からの収賄容疑で29代ユン・ヨンホ前会長と共に処罰された。

31代のイ・ウジェ前会長は交通事故死亡事件にかかわり、 32代のキム・グァンウォン前会長は画像競馬場建設背任容疑で検察に告訴された。

そればかりかこの5年間で88人の職員が不正な懲戒を受けたが、 73人(83%)が警告懲戒で終わった。 懲戒内容はセクハラ、職場内いじめ、飲酒運転など深刻な事件だったが、 謹慎、譴責、減給などの警告懲戒を受けた。

しかし免職処理された4人はすべて競馬支援職の非正規労働者であった。 その上、懲戒理由は発売規則遵守不遵守、勤怠管理不正などだった。

一方、ムン・ジュンウォン烈士民主労総対策委と市民対策委は2月5日から ムン・ジュンウォン烈士問題解決および馬事会積弊清算のための オン・オフラインの署名運動に突入した。 オンラインではホームページとGoogleDocsを通じて進められ、 オフラインは加盟傘下組織と市民団体が署名運動を展開する計画だ。 2月29日までに集められた署名は青瓦台に伝えられる。

彼らは2月11日午前10時、民主労総の教育室で記者会見を行い 「競馬が不正の汚名を拭い、 国民の健全な娯楽として再誕生するようにして、 韓国馬事会の積弊構造が変わるように力を集める」と署名運動の趣旨を明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-02-13 15:58:33 / Last modified on 2020-02-13 15:58:35 Copyright: Default

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