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「私は韓国労総ではなく闘争を選んだ料金所労働者です」

[インタビュー] 「既得権との戦いで勝つ」

キム・ハンジュ記者 2019.10.11 16:42

料金所労働者直接雇用の戦いは続いている。 韓国労総は10月9日、共に民主党乙支路委員会の仲裁で韓国道路公社と合意したが、 相変らず数百人が33日間、公社本社で占拠座り込みをしている。 彼らは今回の合意が大法院不法派遣判決の趣旨を否定し、 労働者を「分断」すると批判する。 1審係留者をまた裁判所の判決に任せて、 それまでは「臨時職」として雇用するという合意は、 当初の闘争原則を破ったものと糾弾する。 少なからぬ労働者が今回の合意を「野合」だと規定して韓国労総を脱退した。 チャムセサンは最近、韓国労総を脱退したキム・ミジョン(仮名)氏とインタビューを進めた。

[出処:キム・ハンジュ記者]

韓国労総と道路公社の合意をどう見ているか?

道路公社が子会社を強要する料金受納の元労働者は6700人だった。 このうち5000人が子会社に行った。 彼らすべてが初めから子会社を拒否して直接雇用を主張していれば、 この戦いはすぐに終わっただろう。 もちろん、子会社の選択には公社の脅迫と個人選択があった。 残った1500人が解雇され、共同協議、共同闘争を選んだ。 1500人が労組に団結し、ここまできた。 戦いの力を強めた。 ところが乙支路委員会が割り込み、 1500人も大法院勝訴者と1審勝訴者、1審係留者を分けた。 今回の合意は使用者側がいつもそうしてきたように、 労働者を分断して共同闘争を壊す合意だ。

今回の合意で乙支路委員会の役割をどう見ているか?

私は実は文在寅(ムン・ジェイン)支持者だった。 乙支路委員会は味方だと思った。 乙支路委が韓国労総に接近し、初めて金泉本社占拠現場にもきた。 その時、気になって、いろいろ調べてみた。 私が下ろした結論は、乙支路委は労働者の味方ではないということだ。 乙支路委は数年前、料金所の不法派遣に対応したことがあった。 PD手帳で見た。 乙支路委が労働者側なら、その時に解決するべきだった。 そして今、乙支路委は最悪の仲裁案を出した。 政界が仲裁せず、私たちが闘争しても、こんな結果は見なかっただろう。 「御用」乙支路委が料金所闘争を政治的に悪用した。 政治に対する不信が強まった。 乙支路委は労働者の代案ではない。

合意についての不満で韓国労総を脱退したのか?

合意は、あるいは予想されたことかもしれない。 われわれは共同闘争を基調として(6月30日に)キャノピー高空に上がった。 しかし料金所労組の委員長はひとりでキャノピーから降りた。 当時、組合員に言及はなかった。 ただし支部長団で議論があったが、当時、私はキャノピーの状況がとても悪いので、 他の共同闘争を議論しようという次元で同意した。 降りてくるなら民主労総と共に降りようということだった。 しかし執行部はキャノピー座り込みを一人で解除した。 共同闘争基調もそうだが、コミュニケーションの問題がとても大きかった。 組合員が直接雇用の原則で問題を提起すれば、 執行部の構成員が非難した。 今回の合意も1審の係留者はまた臨時職に行けというのだが、 「これに同意しなければ労組を脱退しろ」と公開で話した。 私は韓国労総を脱退するしかなかった。

[出処:キム・ハンジュ記者]

韓国労総の対応に問題を提起した組合員は多いのか?

少なくない。 10月5日に韓国労総組合員14人が「組合員立場文」を発表し、 韓国労総の臨時職案を批判した。 「訴訟に従うのなら、なぜ今まで闘争したのか。 どうして首長の人(委員長)が李康来(イ・ガンネ)(道路公社社長)に有利な案で 労働者を分断するのか。 1500人直接雇用を放棄できない」という内容だった。 すると韓国労総は立場文の作成者を除名した。 立場文に名前を連ねたその他の組合員はバンドから強制脱退した。 韓国労総はバンドに 「(組合員立場文発表は)虚偽事実の流布および執行部を誹謗し、 組合員の疑いと不信を助長する」とし 「パク・ソンボク委員長の名誉毀損が深刻で、 該当者に対する責任を問う手続きを進める予定」と公示した。

料金所の労働はどうだったか。またなぜ労組に加入したのか?

まず用役業者の非正規職として生きてきた歳月を話さなければならない。 私は2004年に入社した。 今まで一日の欠勤もしなかった。 これまで会社は5回程度変わった。 最低賃金だった。 最後の月給も税金を抜いた手取りは約190万ウォンだった。 私一人では家庭の責任を取れない金額だ。 私は道路公社が私の背中にストローをさして搾取しているという事実を知らなかった。 後で不法派遣だったと知った。 インターネットで熱心に探してみた。 現代起亜車非正規職が不法派遣で戦っているのを読んだ。 またソウル料金所側はすでに訴訟中だそうだ。 どうしても労組に関心が行くしかなかった。

私は昨年5月に韓国労総に加入した。 実は韓国労総、民主労総の何が違うかわからなかった。 加入する前に労組のニュースレターの連絡先だけを見て相談を受けたが、 韓国労総、民主労総、どちらも目的が同じだった。 同じ業務を遂行する労働者と、目的も同じだから、ためらう事なく加入した。 しかし闘争で悟った。 原則と同僚を壊した。 私は韓国労総を脱退して非組合員として闘争を続けている。

原則を持った闘争で確認したことは何か?

既得権の執拗さだ。 五十になるまで知らなかった。 純粋に生きてきた。 政府、道路公社、民主党のような政界は、みんな別々だと思っていた。 ところがみんなグルだった。 彼らは先に労働者を子会社に分けた。 今回の合意は1審の係留者を分けた。 その後に残った座込者をまた分けるのは明らかだ。 既得権は労働者を欺瞞して、私たちの正しい闘争を挫き続ける。

韓国労総の合意で新しい闘争局面が開かれそうだ。どう戦って勝つ計画か?

韓国社会が「戦い」、「闘争」をどう見ているかを話したい。 われわれは戦いを否定的なものと学んで育った。 うちの子にもそう教えた。 しかしもう違うことを教えたい。 くやしければ我慢するな。不当なら戦え。じっとしているな。 大義のために抵抗することはすばらしいことだと。 われわれは不法派遣労働者だ。 道路公社が不正で、私たちが正しかった。

社会的にも私たちの闘争は正しい。 私たちの記事に「試験を受けて正規職として入ってこい」というコメントがよく付けられる。 そのとおりだ。 だが今でもKTX子会社労働者、学校で働く期間制労働者がストライキをしている。 一生差別される構造だからだ。 こんな差別は正しくないと、法が、社会が認めた。 私は私の闘争が正当だという考えでずっと戦い抜くだろう。

最後に言いたいことは?

私は農作業もする。 農作業も流通を経れば農民の利益は少ない。 ますます流通段階が多くなる。 今、流通は3〜4回ずつ経る。 もちろん流通はすべて共に生きられる程度だが、 問題は中間段階の搾取のために必死になっている点だ。 私が料金所現場で体験した用役がまさにそうだ。 直接雇用はこうした問題を解消するだろう。 農業でも、労働でも、こうしたことを変える世の中になったら良い。

[出処:キム・ハンジュ記者]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-10-17 04:35:00 / Last modified on 2019-10-17 04:35:01 Copyright: Default

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