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大丈夫ですか?

[ヨンジョンのバカみたいな愛](103)雇用労働部の現代車・起亜車不法派遣直接雇用是正命令を要求して、40日間ハンストするキム・スオク氏の話

ヨンジョン(ルポ作家) 2019.09.06 19:18

危機状況、体重の20%以上が減量

「健康そうに見えるかも知れませんが、 キム・スオク氏は以前に2回もハンストをしているので 同じ年頃の男性に比べて健康な方ではありません。 1回ハンストをするたびに、医学的には体はとても悪くなり、 その後遺症が残ります。」

8月27日、キム・スオク支会長(全国金属労働組合起亜自動車非正規職支会) ハンスト30日、ソウル雇用労働庁の前。 「財閥の前に消えた正義、文在寅(ムン・ジェイン)政府は不法派遣法の通りにしろ!」 記者会見で、キム・スオク氏の健康チェックをしている労働健康連帯所属の医師 イ・サンユン氏が話す。

「ハンストによる健康栄養状態を一番はっきり指標が体重減少ですが、 普段の体重の15%以上が減少すると医学的には危機状況だと定義します。 キム・スオク氏は今、体重が16Kg減少して、普段の体重の20%を越えます。 電解質やビタミンは心臓や肝臓、腎臓のようなところに必須の要素で、 水では供給できないので、今そうした部分が順次壊れつつあるのです。」

イ・サンユン氏は 「キム・スオク氏の健康状態がとても良くない状態だ。 医学的にだけ見れば、これからはずっと医師が常駐して、 万一の危険に備えなければならない状況」だと話す。 英国からアイルランドの独立を要求して収監され、 アイルランドの独立と政治犯地位の認定を要求して66日間ハンスト闘争をして亡くなった ボビー・サンズの話、〈ハンガー〉という映画がある。 この映画には、ボビー・サンズがハンストをする間、医師が近くに常駐しながら、 彼の状態を確認する場面が出てくる。 英国政府は彼の要求を受け入れなかったが、 彼らはボビー・サンズがハンストする間、睡眠と騒音などで最低限の環境は維持してやろうとする。

だがキム・スオク氏は二度のハンストの後遺症が残っている状態で、 道端で炎天と媒煙、騒音に耐えてハンストをしてきた。 イ・サンユン氏はこうした環境もキム・スオク氏の健康状態を悪化させているという。

また10日が流れ、キム・スオク氏がハンストを始めて40日になった。 東医宝鑑には「普通の人は食事をせずに7日過ぎれば死ぬが、 これは水穀精微が切れて臓腑が栄養を得られないからだ」と出ている(「基礎漢方医学」、ペ・ビョンチョル、2010)。 この7日間をはるかに越えても、キム・スオク氏はハンストを続けるという。 その理由は何だろうか? ハンスト32日目に行ったインタビューの内容から、その理由を読者と分けようと思う。

▲8月27日記者会見で発言しているキム・スオク支会長[出処:ヨンジョン]

正規職が捨てた手袋を拾って使い、洗って使いました

「大丈夫ですか?」

「大丈夫です。 一日に何十回も大丈夫かと聞かれますが、『大丈夫』と答えます。 ハンストをする人はみんな同じしょう。 腹がへって、敏感になります。 夏は暑さもつらく、市内のどまん中なので騒音のために眠れず。 排気ガスもあります。 話をすると目がくらむようで…。 上で高空籠城する人もいるので、何も言えませんし…。」

8月29日午後、ソウル雇用労働庁の前で会ったキム・スオク氏がかすかに笑う。 32日間、食を断っているキム・スオク氏が笑おうとするが、口のはしが上がらない。 骨だけになった彼のからだが意志のとおりに動かない。 笑おうとしてしても笑えない姿は泣いているようだった。 あるいはスオク氏の心がそうしているのかも知れない。

「血糖はどうですか? 血圧は大丈夫ですか?」

30日以上食を断ち、水と塩で何とか生命を維持しているのに、 大丈夫のはずがあるだろうか? 「大丈夫だ」とも「大丈夫ではない」とも答えられない、 それでもまた、聞かないわけにはいかない質問と回答が続く。

キム・スオク氏は2003年に京畿道華城市にある起亜自動車下請企業に入社した。 スオク氏はソレント、モハヴェ、K3、K5等の自動車の部品を組み立てて 順序通りに並べ、コンベアに供給する仕事をした。 初め入社した時はそれでも韓国で一番大きな自動車工場なのだから、 下請でもずいぶん期待をしたが、 一日で「これからの通わなければならないか?」と悩むようになる。

「とにかく仕事があまりにもつらく、月給はとても低かったです。 10時間、10時間と毎週夜間と昼間を交代しなければなりません。 特別勤務がかかれば土曜の夜に入って、日曜の朝7時半に退勤しますが、 その次の組が昼間組なので翌日朝7時まで出勤をします。 とうてい耐えられませんでした。」

一週間、または一日働いて出てこなくなる人がよくある時だった。 スオク氏の初出勤の日、事務室の管理者が彼を呼んでした話は 「スオクさん、有給休暇を使えば解雇です。 特別勤務に出てこなければ解雇です」だった。 スオク氏は金を稼がなければならなかったので 「はい、分かりました」と働いた。

「法はともかく、何も守られません。 休憩室もなく、休暇も自由に使えず、病気になっても出てこなければなりませんでした。 特別勤務も出てこなければクビになるので義務的にやらなければならず。 自動車工場なのでたくさん油を使いますが、 私の場合は手袋を数時間しただけで油だらけになります。 しかし手袋を一週間に1つか2つしかくれません。 一日に2つ3つと使っても足りないのに。 正規職は手袋がきちんと支給されるので、清潔な手袋も捨てていました。 それで正規職がごみ箱に捨てた手袋を拾って使いました。 恥ずかしいから帰りに集めて使ったり。 冬には暖房がなく、夏には扇風機がありません。 5分か3分だけ歩いて隣にいけば正規職は冬にも半袖を着て働いているのに。」

スオク氏が一番我慢できなかったのは、管理者が人扱いしないことだった。 30歳にもならない管理者が50歳〜60歳の非正規職労働者にぞんざいな言葉使いをして 悪口を言っても、何も言えない状況だった。 不当な仕打ちに抗議する人は、声もなくクビになった。 そんな非人間的な待遇が本当に我慢できず、つらかった。

労働組合が必要だと考えたスオク氏は、労働組合を作る仕事をする。 労働組合ができると、工場でなんとか管理者から不当な要求や悪態、 ぞんざいな言葉を聞かなくなり、勤労基準法が守られるようにすることができた。 それを実現する過程で、スオク氏はこの16年間で2回の拘束と1回の解雇、 そして3年を監獄で過ごし、5年を解雇者として暮らさなければならなかった。 そして今、3回目のハンストをしている。

▲8月27日.「財閥の前で消えた正義、文在寅政府は不法派遣を法の通りにしろ!」記者会見場面[出処:ヨンジョン]

元請が本当の社長だということを感じました

「一年一年を非正規職として働いて切実に感じたのは、 元請(起亜自動車)が本当の社長だったということです。 業者の社長や管理者はいても、彼らは何もできませんでした。 彼らは通帳に入ってくる金を受け取って入金すること、 誰が出勤して誰が早退したのかを管理すること以外は、何もしませんでした。 私たちの勤労時間、特別勤務をするかどうか、 そして生産量まで、すべてが元請の決定と計画によって行われます。」

「派遣勤労者保護などに関する法律(以下『派遣法』)」では、 製造業の直接生産工程には派遣労働者を雇用できないようになっており、 該当法に違反した事業主に3年以下の懲役、 または3千万ウォン以下の罰金が課せられる。 スオク氏は現代自動車グループ現代自動車と起亜自動車がその法を犯し、 社内下請労働者を不法に雇用してきたことを知る。

2010年の大法院判決以後、 裁判所は現代車・起亜車非正規職労働者たちが提起した (元請が実際雇用当事者であることを確認する) 「勤労者地位確認訴訟」で2回の大法院判決を含む合計11回も 現代車・起亜車のすべての社内下請工程が不法派遣であり、 正規職に転換すべきと判決した。 裁判所は非正規職が提起したすべての訴訟で正規職だと判決したのだ。

だが、会社は裁判所の判決に従わなかった。 それでもこの15年間、関連の内容で処罰された現代車・起亜車の事業主はない。 検察はこの不法派遣に対する調査も起訴もしなかった。 スオク氏は雇用労働部も同じだと言う。

「現代車・起亜車は約2万人もの社内下請労働者を不法に使ってきました。 しかし労働者の立場を代弁すべき雇用労働部は、 15年前の2004年と2005年に不法派遣と判定し、 正規職として直接雇用しろという当然するべき命令を今もしていません。 会社は今も判決に従いません。 なぜでしょうか? 処罰を受けないからです。 8月30日、15年ぶりに初めて起亜自動車のパク・ハヌゥ社長に対する 不法派遣裁判が開かれます。」

不法派遣の問題の話が出ると、スオク氏の息が苦しくなる。 ハンスト30日ぐらいから、息が短くなって長い呼吸ができない症状が現れた。 医師のイ・サンユン氏はハンストでビタミンなどの栄養不足により、 肺に水が溜まって重傷だという。 心臓に負担がかかり、筋肉も弱まって話をすることもますます難しくなっている。

「直接・間接工程」の小細工に応える雇用労働部

派遣法違反で告訴してから4年後に開かれた起亜自動車の パク・ハヌゥ社長に対するこの裁判は、 スオク氏がハンストを始めた背景だ。 スオク氏は全国の多くの裁判所は不法派遣を是正するために、何年間も 現代車・起亜車と韓国GMなどの自動車完成車工場の全工程が不法派遣であるという判決をしてきて、 検察が「小細工」を働かせたと話す。

「検察がこれ以上、彼らの決定を維持できなくなると、 使用者側の弁護士が巧妙に作り出した法にもなく会社の規定にもない 『直接生産』工程だとか『間接生産』工程だとかという用語を突きつけたのです。 最近、検察は非正規職労働者がしている業務のうち、 一部を『間接生産』工程と規定して不起訴処分決定をするのです。 私は物流社なので、ベルトコンベアで正規職と混ざって働くのではない、 いわゆる使用者側が主張する『間接工程』なんです。 しかし裁判所は使用者側が主張する『直接生産工程』、『間接生産工程』の区分は 必要ないといいました。 自動車工場はどんな工程でもコンベアに乗っても乗らなくても、 自動車生産の特性上、その流れがすべて連結していると見たのです。 また、すべての非正規職がその連結した一部分で、 元請の直接の指示と決定・計画がなければ運営できない不法派遣だということを 明確にしました。 11回の判決すべて、1回の例外もなく。」

本当にあきれるのは、 労働者の立場を代弁すべき雇用労働部の態度だった。

「なぜ直接雇用是正命令をしないのかと抗議し続けて要求した時は、 いつも『検討中だ。時間が多少かかる。調査中だ』と話していたのに、 突然7月末にマスコミを通じて8月中に是正命令をするが、 検察の起訴基準ですると話したのです。」

スオク氏は、雇用労働部が検察起訴基準によって 「直接生産工程」だけを部分的に対象として直接雇用是正命令するという報せに接し、 これを防ぐために7月29日にハンストを始める。 突然ハンストに入ることになって、食事調節などの事前の準備も全くできなかった。

▲9月3日キム・スオク氏ハンスト37日目、ソウル雇用労働庁前のハンスト場[出処:ヨンジョン]

1年間守らなかったのに、すべてひっくり返すという雇用労働部の財閥肩入れ

スオク氏は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が候補の時に 「10大財閥の不法派遣問題を解決すれば、40万の良い雇用を作れる」とし、 財閥の不法派遣問題の解決を約束したので期待していたと言う。

「文在寅(ムン・ジェイン)政府になって各種の積弊清算を目標とする委員会を作り、 そのうちの一つが労働積弊清算のため『雇用労働行政改革委員会』でした。 労働部と検察が10数年間してこなかった不法派遣の積弊を解決することができました。 行政改革委員会で調査して、現代・起亜車の不法派遣について、 労働部と検察が不当に捜査を遅延させたと明らかにしました。 労働部長官の謝罪と即刻直接雇用命令をするが、 裁判所の判決基準のとおりにすると明確にしましたし。」

2018年9月、文在寅政府の 積弊清算TFである「雇用労働行政改革委員会」の勧告により、 雇用労働部長官は現代車・起亜車の不法派遣問題解決のために裁判所の判決基準によって直接雇用命令するという約束と共に遺憾表明をした。 また、同じ年の秋夕名節には、 現代車・起亜車非正規職労働者たちが16日間のソウル地方雇用労働庁集団ハンストで、 またこの部分に対する雇用労働部の約束(2018.10.7雇用労働部報道資料)を受けた。

「しかし雇用労働部は1年間、それを守らなかったのに、 今になってみんなひっくり返すと言っています。 李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クネ)政権の時に10年以上戦って、 裁判所も11回も不法だと判決したのに、 文在寅政府の雇用労働部が これをひっくり返すのですか? パリバゲット、マンド・ヘラー、旭硝子も1審判決の前に全て 労働部が直接雇用命令をしました。 ところがなぜ現代起亜車グループに対しては2回の大法院判決を含んで11回の 判決が出たのに、直接雇用命令をしないのですか? 行政指針や法が違うのですか? いわゆる5大財閥、10大財閥は、いくらたくさん判決が出ても 是正命令ができないということですか? 大韓民国にこんな行政指針が、こんな常識がどこにありますか? 財閥への肩入れではないのですか?」

スオク氏が要求しているのは、裁判所の判決のとおりに 雇用労働部が現代車・起亜車不法派遣直接雇用是正命令をしろということと、 雇用労働部長官との面談だ。 また、鄭夢九(チョン・モング)会長の甥、鄭志宣(チョン・ジソン)氏が 代表理事になっている現代起亜車グループと現代デパートのほとんどすべての社内食堂を独占運営している現代グリーンフードの最低賃金問題解決も要求している (全国で約3千の店舗を運営する現代グリーンフードは、 今年、最低賃金が上がり隔月で支払っていた賞与金を毎月の支払いに変更し、 最低賃金の引き上げ分17万1380ウォンを支払わずにいる。 昨年の最低賃金法改正で、毎月支払われる賞与金と交通費、食費などが 最低賃金に含まれたためだ)。

これについて雇用労働部は 「長官面談は不可、是正命令は検討中」と言うだけだ。

▲ハンスト37日目のキム・スオク氏[出処:ヨンジョン]

直接雇用命令基準の裁判所判決は、民事ではなく刑事?

雇用労働部の直接雇用是正命令に関する雇用労働部側の答弁を聞くために、 担当者に連絡をしたが、誰も自分は担当者ではないといった。 雇用労働部ではソウル雇用労働庁が担当だと言い、 ソウル雇用労働庁は京畿雇用労働支庁が担当だといった。 同じ機関の中でも自分は担当者ではないと言って 他の部署に責任を転嫁した。 ホームページにも明記され、同じ機関の他の職員がみんな担当者なのに、 連絡をすると自分は担当ではないといった。 数人と通話をしたが、誰もキム・スオク氏の健康について心配したり、 40日になってもハンスト場を訪問して話を聞いてきたという人はいなかった。 自ら「担当者ではない」と言った雇用労働部のある担当者の話を聞いた。

「地方勤労監督官は司法警察官で、警察捜査は検事の指揮を受けてやります。 私たちが刑事事件の捜査をして検察に送検するんです。 私たちの意見があって、検察の意見があるのですが、 これが違うと上部機関が検察なので検察の意見に従わなければなりません。 それ(現代車・起亜車非正規職労働者が勝訴した勤労者地位確認訴訟)は 民事効力を持つ民事訴訟で、 直接雇用是正命令は刑事関連法によって進められる刑事手続きです。 常識的に考えても、民事的に確認する判決内容と刑事法による裁判は違います。」

雇用労働部担当者はそのような点で、 現代車・起亜車の不法派遣問題がマンド・ヘラー、旭硝子、パリバゲットなどとも違うと言う。 「私が民事で勝ったということと、刑事拘束をしてくれと言うのは差がある」 ということだ。 その担当者は常識的に知っている内容を話しているので 法律専門家(弁護士)と話してみろといった。 そしてインタビューではなく相談電話を受けたのであって、 自分は一切話していないと何回も強調した。

やはり担当者ではないと言う京畿雇用労働支庁の担当者は8月末、 直接雇用是正命令の報道について、 自分がその記者と通話したのはそのとおりだが、 どこでそのような話を聞いて、なぜそう書いたのかはわからないといった。 彼は8月末に是正命令するという話をしたこともないといった。 その報道が事実でなければ訂正報道を要請して、 労組側にも話すべきではないかと言うと、 それは本庁がすることだという。 彼は検察の控訴状を検討して、是正命令をするという話をしただけだと言うので、 その言葉はつまり「直接生産工程」に対してのみ是正命令をするということではないかと言うと、 控訴状の基準で検討していると話しただけだと繰り返す。 直接雇用是正命令の時期について尋ねると 「雇用労働部の本庁と協議してできるだけ早くやる。 その内容は結果で見なければならない」と言った。 この担当者がハンストに関する担当部署は別だと言うので連絡をすると 「公務員なので電話で話すのは難しいから、文書なら検討してみる。 話すことが得になるのか損になるのか分からない。 敏感な事項なので会社や労組に致命的なこともあり、苦情が入るかもしれない」とし、 直接雇用関連の担当者が別にいると言って、 前に通話した「担当者ではない」と言った部署と担当者の名前を知らせる。

9月3日、ソウル雇用労働庁で行われた労働組合とイム・セジョン雇用労働部次官などが参加した面談の席でも、 雇用労働部は雇用労働部が検察の捜査指揮を受けるので、 検察の起訴意見を考慮して判断しなければならないと話したと伝えられる。 また、「現在、直接雇用命令を検討しているが決定したものはなく、 発表時期を今、確定的に話すことはできない。 現代・起亜車の顔色をうかがったことはなく、顔色をうかがうこともしない」 という話もしたという。 雇用労働部は1年間じっとしていて、 今になって「裁判所の判決基準により直接雇用命令をする」という約束で言及した 「裁判所の判決基準」が 民事法ではなく刑事法だと話しているのだ。 雇用労働部はその言葉を「雇用労働行政改革委員会」の勧告があった1年前に、 なぜしなかったのか?

現代車・起亜車関連の訴訟を担当したソン・ヨンソプ弁護士は、 上のような雇用労働部の主張は法理的に合わないと言う。 直接雇用是正命令を捜査の一環と見てはならず、検察には指示権もないという。

「勤労監督官は二重的な地位を持っています。 一つは一般勤労監督官の地位で、もう一つは捜査権がある特別司法警察の地位です。 雇用労働部は直接雇用是正命令を特別司法警察の地位ですると主張していますが、違います。 直接雇用是正命令は一般勤労監督官の地位でするので、 捜査への着手がなくてもできます。」

ソン・ヨンソプ弁護士は、勤労監督官職務規定の 「司法警察管理は検事の指揮がある時にはこれに従わなければならない」 という刑事訴訟法第196条3項は、直接雇用是正命令には適用されないと話す。

「すべての自動車生産工程は1台の自動車生産のための一連の作業過程です。 裁判所は正規職労働者と非正規職労働者が分離した空間で作業しているという理由で、 社内下請労働者の業務が正規職労働者の業務とは法理的に違うと判断することはできないと長い間判示してきて、繰り返し命令をしています。 雇用労働部は検察の捜査の結果の後に隠れていないで、 大韓民国で唯一の担当責任解釈機関の裁判所の判決を尊重するべきであり、 それが三権分立の体系下での雇用労働部の法的な義務です。」

▲9月8日に開かれる予定の「キム・ヨンギュンの友人非正規職100人、市民社会同調ハンスト団宣言および話の広場」 [出処:非正規職もうやめろ100万非正規職共同闘争]

秋夕前に解決して家族と会いたい

キム・スオク氏は9月1日未明、頭痛と首の後ろ、胸の痛み、混沌症と胸苦しさ等で 近くの病院に運ばれた。 病院では長期間のハンストで全般的な数値が低く、電解質の不均衡とストレスで ハンスト中断が優先だという所見を話したが、 スオク氏はまた座込場に戻ってハンストを続けている。 そして9月6日現在、ハンスト40日目を迎えた。 9月4日、全国6つの起亜車・現代車非正規職支会の幹部がキム・スオク氏と共に 無期限ハンスト座り込みに入った。 キム・スオク氏のハンスト42日目になる9月8日にはソウル雇用労働庁の前で 「非正規職もうやめろ100万非正規職共同闘争」が主催する 「キム・ヨンギュンの友人たち非正規職100人、市民社会同調ハンスト団宣言および話の広場」が開かれる予定だ。

キム・スオク氏の両親は、彼がハンストをしているのを知らないといった。 スオク氏は昨年の名節にもハンストで故郷に帰れなかった。 スオク氏は夏休みの時に両親を訪ねるという約束を守れなかった。 秋夕には必ず尋ねに行くといって、両親は秋夕だけを待っている。

「15年間で現代車・起亜車の非正規職196人が解雇されました。 数千億の損賠仮差押えで家庭は破綻し、 3人の非正規職労働者が解雇の苦痛のために自ら命を絶ちました。 監獄に行った現代起亜車非正規職労働者の収監期間を合計するとほぼ19年です。 ところでまさにその不法を犯した鄭夢九(チョン・モング)会長と 鄭義宣(チョン・ウィソン)副会長は何の処罰も受けない、 この現実をどうすれば理解できますか? 正さなければいけません。正せばいいですね。 少なくとも私たちがキャンドルを持って作りたかった世の中は、 非正規職のない世の中でした。 文在寅政府が 常識と正義ではなく、これまで不正義で特権が大手を振るった時期へと 動き始めなければっいいですね。 私たちの要求は大層な要求ではありません。 お願いですから法の通りにしようというのが1か月以上、食を断つ理由ですか? 秋夕前に解決して、家族と会いたいです。 重湯でも飲んで、復職もしたいです。」 (キム・スオク)

医師のイ・サンユン氏はこうした状況を作り、 放置し続けている主導者が答えるべきだと話す。

「人を殺さないでください。 今すぐ応答しなければなりません。 そうしなければ、皆さんが民主だとか人権だとか、 そんな話をする資格はありません。」

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-09-08 04:45:43 / Last modified on 2019-09-08 04:45:44 Copyright: Default

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