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「対話の門どころか工場の門まで閉ざす会社」

[寄稿]日進ダイヤモンド、労働組合がそれほど怖いのですか?

ホン・ジェジュン(日進ダイヤモンド支会支会長) 2019.07.30 18:45

金属労組大田忠北支部日進ダイヤモンド支会が全面ストを始めてから今日で35日目です。 日進ダイヤモンドは工業用ダイヤモンドを製造する会社で、 年間売上1300億ウォン、営業利益率は10%にのぼる日進グループの絶好調企業です。 日進ダイヤモンド労働者の犠牲と労苦がなければ、 会社がこれほど常勝疾走できたでしょうか?

▲日進ダイヤモンド支会ホン・ジェジュン支会長[出処:金属労組大田忠北支部日進ダイヤモンド支会]

日進ダイヤモンドで働く現場労働者たちの時給は、入社1年目も10年目も 最低時給8350ウォンで縛られています。 それさえ会社は賞与金の600%のうち400%を基本給と固定手当てへと一方的に変更し、 最低賃金引き上げの効果をしん気楼のように消してしまいました。

汗を流して働く労働の代価をきちんと認めない会社では、 「安全な権利」も贅沢でした。 ダイヤモンドを洗浄、乾燥、加工する工程には、 フッ酸、硫酸、ヘキサンなど、労働者の健康を威嚇する各種の有害化学物質があふれていますが、 会社が支給する保護装具は使い捨てマスクだけでした。

労働者たちは、これ以上会社に言われるままにするわけにはいかず、 今年1月7日に労働組合に集団で加入しました。 会社の不当な待遇、劣悪な作業環境を労働者の力で少しでも変えてみたいという気持ち一つで 生産職職員のほとんどが加入申込書を作成したのです。

しかし会社は労働組合ができるとすぐに、 組合員と上級団体の幹部の出入を統制し監視するために、 CCTV 40台ほどと正門にバリケードを追加で設置し始めました。 「安全な職場で人間らしく働きたい」という私たちの叫びに対し、 逆に会社はしっかり鍵をかけました。

この6か月間で24回の団体交渉が進められましたが、 会社は何の権限もないカカシ交渉委員を出して労働組合のやる気を失わせることに余念がありませんでした。 しかも、会社は交渉席で「ストライキ時の代替労働許容」と 「組合員250人のうち180人を協定勤労者に指定」 (協定勤労者は簡単に言えば組合員の中で争議行為に参加できない労働者の範囲を団体協約で定めることをいいます) しようという提示案を出し、憲法が保障する労働三権さえ全面否定しています。

このように、会社が就業規則内容にも遥かに至らない水準の団体交渉提示案を固守したため、 交渉もこの日あの日と長くなるしかありません。 4月15日、忠北地方労働委員会も 「使用者側の意図的な交渉遅延」行為を問題の原因だとし、 調整決裂を宣言しました。

無責任に交渉懈怠を続けた会社は、ついに7月22日、 労組の帰責事由を主張して一方的に交渉中断を宣言しました。 やがて、会社は管理職社員に無期限休業を公示し、7月24日から休業に突入しました。 誠実交渉を要求する労働者に対して使用者側は冷淡にも対話の門も閉ざし、 工場の門まで閉ざすことで応酬したのです。

かつて「労働尊重社会」を国民の前で約束し、 大統領選挙の公約に国政課題の「ILO中核的協約批准」を進めるとした 文在寅(ムン・ジェイン)政府になっても、 自主的に建設した労働組合を認めず、 合法的な争議行為さえ不法と罵倒する会社はいったいどこの国の企業でしょうか?

奪われた賃金と権利を取り戻すために立ち上がった労働者たちに対し、 会社は交渉中断と無期限休業宣言を盾として「ストライキ長期化」を試みています。 労働組合の白旗降伏を勧める「労組嫌悪」の日進グループには、 国際基準であり時代的な流れである「労働尊重」を要求するのは確実に無理なのでしょうか?

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-08-03 07:25:35 / Last modified on 2019-08-03 07:25:38 Copyright: Default

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