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BMWの集散化を主張する青年、ドイツ社民党代表になるか

ケビン・キューネルトSPD青年代表、党代表有力候補に浮上

チョン・ウニ記者 2019.07.11 15:15

ドイツの社民党(SPD)のアンドレア・ナーレス代表が5月末の ヨーロッパ議会選挙の敗北に責任を取って辞任し、 次期指導部選挙を控えているが、 ケビン・キューネルト青年代表が有力候補に浮上している。 彼は最近、ドイツの自動車企業、 BMWのような大企業を集散化するべきと主張し、 ドイツの社会に熱い論争を起こした人物だ。

SPD青年組織ユーソス(Jusos)のキューネルト代表は、 ゲシン・シュワン前ドイツ大統領候補が6月末、 次期社民党指導部選挙に彼とともに立候補することを望むと述べ、 有力候補として議論され始めた。 SPD指導部選挙は来る12月に行われる予定で、 キューネルト自身は立候補の意思をまだ明らかにしていないが、 ドイツのマスコミ各社はすでに彼の立候補をめぐり触覚をたてている。 ドイツの週刊誌シュピーゲルは、SPD代表辞任直後の6月8日付で 「これからはキャビンの番か?」という題の分析記事を出した。

▲週刊シュピーゲル6月8日付[出処:シュピーゲル]

集散化なしで資本主義の克服は不可能...社会主義を前提にして民主的統制を強調

ケビン・キューネルトSPD青年代表が大企業集散化を主張して論争を起こしたのは 5月の初めにドイツの週刊〈ツァイト〉とのインタビューであった。 事実、ツァイトのインタビューにはこれまでのSPDの基調とは違う さまざまな論点があった。

まず、キューネルトが大企業の集散化を主張する理由は、 「集散化なしで資本主義克服は考えることはできない」ためだ。 彼は「(問題は)少数がBMWを独占的に所有しており、 彼らが利益の独占権を持つということ」だと見る。 それと共に彼は 「私たちの人生を決めるものは社会の手になければならず、 民主的に決定されるべきであり、 人々が自分の必要を充足させられる世の中、 すべての生活の領域の民主化」を望むと話す。

キューネルトがこう考える理由は簡単だ。 彼の例示によれば、 世の中に初めて登場した一台の自動車さえ、 BMWのような企業の総帥ではなく社会の集団的な過程によって生産されたからだ。 自動車を発明した人も、これを実際の自動車に作った人も、 販売する人々がいなければ現在のような自動車産業は考えにくかったと彼は考える。 それで彼はこうした会社の収益が価値を創出した数万人に公平に戻らなければならないと主張する。 彼はまた独占が生産過程に参加する人々にとって公平でないだけでなく、 人間の内的推進力もまた否定するとも見る。 それと共に彼は 「利益の分配は民主的に統制されなければならない」とし 「これ(民主的統制)は、この会社に対する資本主義的所有主を排除する。 集散化の形式なしで資本主義の克服を考えることは不可能だ」と話す。

また、キューネルトは最近、ドイツ社会で問題になった不動産大企業 ドイッチェ・ボーネン(DW)の没収運動についても肯定的な信号を送る。 これも、賃貸料の上限制程度とする社民党の基調とは全く違う態度だ。 彼は「住宅は基本的な必要に属する」とし 「他人の生活に必要な何かで収益を創出することが正当だろうか」と問いかけ、 民営賃貸が「最上の場合」には消えるべきだと見る。

「米国式資本主義もドイツ式も、体制の代案ではない」

キューネルトはまた「体制」にも疑問を提起する。 資本主義の米国式アメリカンドリームであれ、 SPDが支えてきたドイツ式の社会福祉国家モデルも正解ではないと主張する。 彼はまずアメリカンドリームは 「数百万が競争するが、結局は少数だけが成功する社会で 『お前たちも成功できる』と(偽りの)約束をするもの」とし 「誰もが同時に成功することはできない」と指摘する。

ドイツ式の社会福祉国家モデルに対しては 「厳しく争奪しろ」と国家が強要しつつ 「市場がすべての人に充分に与えないのに、 国家が市場が失敗した結果を受けとる社会」と強調した。

彼は特にドイツ式の社会的市場経済モデルに対して 「私たちが暮らしている所が資本主義だということを否定できない」と話す。 彼は「(社会的市場経済には)明らかにさらに規制的だが、一種の資本主義」とし 「これは体制競争に対する返事だったが、 鉄のカーテンとの体制競争が崩れた歴史的な時期に、 社会的市場経済の成果が疑問視されて90年代中盤、 こうした新自由主義時代精神が堂々と進入したのは偶然ではない」と指摘する。

キューネルトはこのように自分が追求する社会が社会主義だという点を前提にして 「利益の追求ではなく、集団的な必要が全面にある自由な人々の世界」で、 「重要なことはより良い利益分配ではなく、利益の共同体化」だと説明する。 そして「社会主義は明らかに根本的な価値を重視する民主的な過程の結果」だとし 「民主的統制」を強調する。

しかし彼がどのように大企業の集散化を推進しようとしているのかはまだ明らかではない。 また彼は社会主義でも市場メカニズムが存在すると見て、 計画経済に対しても技術的な進歩が創造的な余剰を基盤にするとし、距離をおく。 また、SPD党代表候補として議論された後には 不動産企業没収について意見を聞く言論の質問に確答をしないこともあった。

キューネルトは1989年生で2017年11月からSPD青年組織代表をしてきた。 そのような彼は昨年のドイツ連邦議会選挙後にキ民/キリスト社会民主党連合との大連立政府交渉で、 SPD指導部の大連立政府参加の立場に反対して左派的な論争を率いてきた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-07-17 16:21:29 / Last modified on 2019-07-17 16:21:31 Copyright: Default

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