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ある学校非正規職労働者の手紙

[寄稿] 「私は今日のストライキに参加できません」

学校非正規職読者 2019.07.03 13:13

[編集者 注] 7月3日、公共部門非正規職全面ストライキをむかえ、 ソウル地域のある小学校に勤める学校非正規職労働者が チャムセサンに読者投稿を送ってきました。ここに全文を掲載します。

私はソウルのある小学校で勤める学校非正規職職員です。

今日から学校非正規職職員が処遇改善のための闘争の一環として ストライキをするといいます。 しかし私はストライキに参加できません。

ストライキをすると、雇用が不安定な私としては 学校の校長と教育庁からどんな不利益を受けるかわからないからです。

以前は学校で「給仕」という名で、 ほとんどが夜間大学や夜間高校に通う若い女性が学校の雑事を引き受けてしました。 その「給仕」の概念が今も続き、 ストライキや労働条件の改善などを要求すると 「給仕ごときが大きな待遇を望む」程度にしか認識されないのが実情です。

これまで学校非正規職は「職場」や「職業」という概念を持てないほど 低い待遇を受けてきましたし、 身分と雇用が保障されない劣悪な環境で働きました。

もちろんこの20余年間、民主進歩政権下で多くの差別が解消され、 一定、身分が保障されたりもしました。 特に教育監直接選挙制により進歩教育監が当選して、 学校非正規職が「労組」を結成できるようになりました。 これにより学校非正規職の処遇の改善が続いて差別が解消され、 これまで学校長がコネ採用した「給仕」の水準から抜け出し、 「教育庁公開採用」による「教育監直接雇用制」に変わったりもしました。

そしてわれわれは「無期契約職」に転換されました。 しかしまだ「非正規職」というレッテルは相変わらずで、 身分と雇用が不安なであるのは明白な事実です。

[出処:サービス連盟学校非正規職労組]

今の学校非正規職労働者は、以前のように生活を補うために女性が非正規職として働いていた状況とは違います。 IMFを経て、学校非正規職職群で多くの女性と男性の「家長」が 一生の職場の夢を抱いて流入しました。 毎年2回の教育庁の公開採用で、30対1、40対1の競争率を突破して採用されています。

私たちの要求は「学校非正規職」が単に「給仕」や「給食のおばさん」という 認識から抜け出して、 堂々とした職業として、身分と雇用の保障、最低限の待遇を保障してくれということです。

私たちは春休み、夏休み、冬休みには月給がありません。 ご存知だったでしょうか?

その時、多くの学校非正規職の家長たちは、 生計のために代理運転、出前配達、工事現場での肉体労働をしています。 今はそのようなことをしたくないだけです。

学校非正規職が「職業」であり「職場」なら、 最低の「職業」と「職場」にふさわしい待遇をしてほしいのです。 公務員にしてくれというのではありません。 少なくとも人間らしく生きられるように、暮らせるように、 非正規職(無期契約職)ではなく、正規職として雇用してくれということです。

試験を受けろ? 試験を受けて入ってこい?

この国は、試験を通過した人だけがいい待遇を受け、 身分と給与待遇保障を受けられる国ですか? 試験に落ちた人、試験を受けなかった人は永遠に差別され、 2等国民、3等国民として暮らさなければならない国なのですか?

2流身分、2等国民から抜け出してくれという正当な闘争が、 なぜ罵倒され、非難され、あざ笑われなければならないのか分かりません。

さらにあきれることは、学校非正規職の正当な要求を 一番非難して反対する人々がまさに「平等」を教え、 「差別」はいけないと教えるべき、 一部の教師と公務員なのです。 子供たちは学校から正規職と非正規職を区分して、 差別と冷遇を学んでいます。 本当に残念です。

今日から続く学校非正規職ストライキに対して 国民の皆さんの理解と支持をお願いします。

-ソウルのある小学校非正規職職員-

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-07-05 20:21:30 / Last modified on 2019-07-05 20:24:13 Copyright: Default

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