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「文在寅政府2年、労働政策の履行は落第点」

主要68本の労働政策のうち実際に履行された課題はせいぜい7本

ユン・ジヨン記者 2019.05.07 16:39

文在寅(ムン・ジェイン)政府が打ち出した68本の労働政策のうち、 実際に履行された政策課題はせいぜい7本に終わったことが明らかになった。

[出処:チャムセサン資料写真]

民主労総政策研究院は5月7日、 文在寅政府2年をむかえて労働政策履行現況関連のイシュー・ペーパーを発表した。 その結果「労働基本権および労使関係」、 「非正規職労働および差別解消」の部門では一本の政策課題も履行されていないことが明らかになった。

政策研究院は2017年の文在寅政府の大統領選挙公約をはじめ、 国政課題、経済政策方向、雇用ロードマップ、主務部署業務計画などに含まれた政府の主要労働政策課題を選び、履行について点検した。 労働政策は、 「労働基本権および労使関係」、 「非正規職労働および差別解消」、 「最低賃金、労働時間、労働条件改善」、 「女性労働」の4分野に区分した。 履行の有無は『履行』、『不十分履行』、『改悪一緒に履行』、『不履行』、『不履行+改悪推進』、『国政課題除外』の6種類に分けて評価した。

評価の結果、「労働基本権および労使関係分野」の13本の主要政策課題のうち、 履行された課題は一つもなかった。 △労働尊重社会基本計画樹立、 △ILO中核的協約批准、 △集団的労使関係法制度改善、 △特殊雇用労働者労働基本権保障、 △公務員教師政治的意思表現保障など9本の政策は履行されていない。 その上、ILO中核的協約批准と労使関係法制度改善は「労働改悪」と呼ばれる程に後退した内容で進められている。 「不十分履行」と評価された「韓国型社会的対話機構構成」も、 労働法改悪野合の議論に苦しみながら漂流している。 民主労総は「労働基本権および労使関係政策において、 文在寅政府の国政課題履行現況は落第点に近い」と評価した。

「非正規職労働および差別解消」に関する13本の政策課題も履行されたものは一つもなかった。 △常時持続、生命安全業務正規職採用原則確立、 △同一価値労働・同一賃金原則規定、 △請負、派遣区別基準再確立、 △1年未満勤続者退職給与保障、 △差別是正制度全面改編の5本の課題は履行されなかった。 文在寅政府が大統領選挙で掲げた △非正規職差別禁止特別法制定、 △用役業者の変更時に雇用、勤労条件継承、 △非正規職使用負担金制導入などはまったく国政課題から除外された。 「不十分履行」と評価された 「公共部門非正規職正規職転換」政策は、 公共部門非正規職の大量転換除外事態が続いてきた。 現在、公共部門非正規職労働者たちは共同ゼネストを予告している。

28本の「最低賃金、労働時間、労働条件改善」政策課題の中では11本が履行されていない。 特に最低賃金と労働時間においては「改悪とともに履行」され、 不履行を越えて改悪が進む政策課題もあった。 実際に政府は「週52時間上限制」の導入と共に弾力的勤労時間制を推進し、 労働時間短縮の趣旨を退色させた。 最低賃金も算入範囲調整で最低賃金引き上げ抑制政策を展開した。

最低賃金決定基準は「不履行」を越えて「改悪」が推進された課題だ。 文在寅政府は 大統領選挙の時に「最低賃金決定基準に世帯生計費などを入れる」と明らかにしたが、 結局には定期賞与金と福利厚生費を最低賃金計算に入れるなどの 「最低賃金法改悪」で終わった。 民主労総は 「最低賃金制度改善領域は文在寅政府の 政策後退が最も鮮明にあらわれた」とし 「『世帯生計費反映』は現在までいかなる履行計画の提示も意志もない」と明らかにした。

「女性労働」の分野でも、14本の政策課題のうち13本が不履行だ。 履行された政策課題は「期間制勤労者出産、育児支援強化」だけだ。 文在寅政府の公約だった 「性平等賃金公示制」は昨年、研究用役以後に導入方案を作ると明らかにしたが、 現在まで何も進められていない。 △有給「家族ケア休職制度」導入、 △労働時間短縮請求制度導入、 △短時間勤労者、特殊形態従事者など仕事と家族の両立政策も履行されなかった。

現在、女性の経済活動参加率は増加し続けているが、 これさえも低賃金非正規職雇用がほとんどだ。 昨年8月基準、男性賃金労働者のうち非正規職の割合は26.3%で、 女性の賃金労働者のうち非正規職の割合は41.5%だった。 またこれらの女性非正規職労働者の53.6%が時間制労働者だ。

一方、民主労総は 「文在寅政府2年間で、 労働政策はきちんと履行されなかった」とし 「行政立法、行政解釈、勤労監督行政など多様な政策手段を動員し、 労働基本権の伸張と非正規職問題の解決を促進できるのに、 相変らず消極的な態度を見せている。 文在寅政府が初心に戻り、 核心政策課題を履行するため具体的な行動を始めろ」と強調した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-05-17 12:44:40 / Last modified on 2019-05-17 12:44:43 Copyright: Default

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