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韓国政府もアパルトヘイト...「差別禁止法制定を」

世界人種差別撤廃の日をむかえて人権団体が「皆の声! 皆をRESPECT!」共同行動

チョン・ウニ記者 2019.03.17 19:45

「初めて『あなたの国に帰れ』という言葉を聞いたのは ソウル出入国管理事務所であった。 難民地位を申請するために各種の資料を出したのに、 インタビュー25分で帰れと言われた。 同じ言葉を平沢市の松炭出張所でも聞いた。 3回目に聞いたのは難民反対団体からだった。 韓国政府と難民反対団体は同じことを言った。 政治的迫害を避けてきたのにさらに醜悪な迫害に苦しんだ。」

マレーシア出身のムハマド・サブリ氏が、自分が体験した迫害事例を証言した。 国連が定めた3月21日世界人種差別撤廃の日を控えて難民人権ネットワーク、 外国人移住・労働運動協議会、差別禁止法制定連帯が3月17日午後、 ソウル普信閣の前で主催した集会での発言だ。 難民と移住労働者が証言した韓国での人種差別の深刻性は、 53年前の南アフリカ共和国のアパルトヘイト政策と大きく違わなかった。 参加者たちは特にニュージーランドで起きた人種差別テロを指摘して哀悼し、 韓国での差別禁止法制定が急がれると警告した。

▲参加者が共同声明書を各国の言語で発表している。

世界人種差別撤廃の日は1960年3月21日、 南アフリカ共和国で人種分離政策のアパルトヘイト(apartheid)に反対する平和的集会で、 警察の銃に撃たれて69人の市民が犠牲になったことを賛える日だ。 この日の前後に世界各国で人種差別に反対し、移住民の権利実現のための行動が展開される。

世界人種差別撤廃の日は今年で53周年になったが、 人権活動家たちは韓国政府の人種差別政策は相変らず深刻だと指摘する。 未登録移住労働者強制摘発や追放と拘禁、 事業場の移動を制限して事業主に従属させる雇用許可制、 移住女性に対する性差別と性暴力、 差別的な健康保険制度やヘイトと差別をあおる難民政策と 法務部の難民面接操作事件まで、 その深刻性はとても大きいというのが活動家たちに共通する見解だ。

特に昨年12月、UN人種差別撤廃委員会は韓国政府に 再び人種差別に対する法的定義を作り、 これを禁じる包括的な法律を制定すること、 人種差別に起因する犯罪を加重処罰するように刑法を改正しろと勧告したが、 これはずっと延ばされているのが実情だ。

実際にこの日の共同行動集会で、 移住民が直接提起した事例は、 韓国政府の政策により量産された問題がほとんどだった。

代表的に南揚州シャロムの家から来たセリム氏は 「残業をしても月給がいつも少ない。 それでも社長はきちんと支払いもしない。 理由を聞いても説明せず、貧しい国からきたという理由で無視するだけだ。 なぜ手で食べ物を食べるのか、 なぜ豚肉を食べないのかと聞かず、ただ汚いとだけ言う。 雇用許可制のためにわれわれは強制労働をするしかない。 雇用許可制を廃止して事業場移動の自由を保障しろ」と話した。

移住女性として感じる二重差別についての問題意識も広まった。 韓国移住女性人権センターのレティマイト氏は 「女性であり移住者である移住女性の現実はさらに劣悪だ」とし 「セクハラと性暴力に露出しやすいが、 それでも積極的に動けない事例が多い」と指摘した。

そのために人権団体活動家は雇用許可制のような制度を根本的に作り直し、 差別禁止法を制定するなど、 人種差別を撤廃するための制度改善を急げと言う。

外国人移住・労働運動協議会のイ・ジョンミン運営委員長は 「ニュージーランドでテロが起きたが、ほとんどの人はこれに同意しない。 私たちが人種差別をなくすために努力しなければ、 私たちの中でもそのようなテロが生まれるかもしれない」とし 「互いを尊重して歓待する社会を作ろう」と提案した。

差別禁止法制定連帯のパク・ハニ氏は 「差別とヘイトは国家の幇助と同調の中で育つ。 昨年のイエメン難民ヘイトも突然現れたのではなく、 数十年間の国家による幇助の中で形成された。 差別を禁じるための社会的な宣言が差別禁止法だ。 それでも政府は無視している。 皆の声、皆を尊重するために差別とヘイトの構造を変えられるようしよう」と訴えた。

この日、共同行動は牙山移住労働センターのリガチョ・ジャラ氏の司会で進められた。 舞台発言の他にもクィアーダンスチーム・キューキャンディの公演と 難民人権センターのパフォーマンスなどが注目を集めた。 300余人の参加者は普信閣からソウル雇用労働庁を通り、 国家人権委員会までデモ行進してイベントを終えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-03-21 17:39:47 / Last modified on 2019-03-21 17:39:50 Copyright: Default

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