半ページのキム・ヨンギュン対策を出した政府…遺族の核心要求は大挙脱落

故キム・ヨンギュン市民対策委「残念を超えて惨憺」

［出処:青年非正規職故キム・ヨンギュン市民対策委］

政府が故キム・ヨンギュンの遺族と市民社会の対政府要求に対して半ページ分の回答を出した。 市民社会は「政府が今日出したのは、対策ではなく責任逃れ」とし 「残念を超えて惨憺」という立場を明らかにした。

雇用労働部、産業通商資源部は1月18日に報道資料を出して 「石炭発電所の重大災害事故原因の分析などのための 『特別産業安全調査委員会』(真相調査委員会)の委員長および委員は 国務総理が委嘱する」という内容の今後の対策を出した。

政府は「委員は関係専門家と遺族、市民対策委が推薦する専門家および現場労働者などで構成し、 委員会の独立的な調査活動と中立的な運営を保障し、 必要な場合は政府関係者も参加して協力することにした」と明らかにした。

調査範囲は今回の死亡災害が発生した泰安発電所と、類似の全国12の石炭発電所が対象だ。 政府は今後、委員会の要請により拡大の有無を検討することができると付け加えた。

発電所非正規職の正規職転換の要求に関しては 「本格的に議論される予定」としつつも 議論の進行状況や具体的な日程、転換の規模は指摘しなかった。

政府が発表した今回の対策は、 故キム・ヨンギュン氏の遺族と「青年非正規職故キム・ヨンギュン市民対策委」が 1月11日に明らかにした対政府要求案に対する答だった。

彼らは故キム・ヨンギュン氏が死んでから1か月経ったとし、 旧正月までに葬儀を行うための最低の先決条件として、 △独立して権限のある〈真相究明委員会〉の構成、 △発電所非正規職の正規職転換、 △2人1組の原則と週52時間労働時間遵守のための安全人員拡充、 △合意履行のための後続措置などを要求し、 19日までの回答を求めて要請した。

故キム・ヨンギュンの遺族と市民社会は、 主な要求事項が大挙脱落している政府の対策に即刻批判の声をあげた。

市民対策委は政府の対策発表後すぐに声明を出し 「真相究明の目的である再発防止策は見つからない」とし 「政府が今日出したのは『対策』ではなく『責任逃れ』」と批判した。

市民対策委は 「真相調査の核心は責任者を見つけて再発を防ぐことだが、 真相調査の核心的内容である △調査範囲、△再発防止のための調査結果の履行点検権限などについては 相変らず行政便宜的にしか考えていないことがあらわれた」とし 「額を突き合わせ、開かれた気持ちで政府と議論することを期待したが、 返ってきたのは政府の一方的な発表だった。 いったい『誰』と『どのように』議論するのかがない高位官僚のマスコミ用の発表でしかない」と叱責した。

また市民対策委は「故キム・ヨンギュンさんの死を防げない核心的な理由は、 危険の外注化以上に外注化された仕事が管理されておらず、 さらに危険になる悪循環の輪のためだが、 のんきに『正規職転換の有無は本格的に議論される予定』とは、 これまでに進められた燃料環境設備運転の議論さえ後退するというのか?」とし 「公共部門の人員と予算を扱う企画財政部が抜けているのも 発電所非正規職の直接雇用正規職化は考慮の対象でもないと明言したようなものだ」と指摘した。

市民対策委の関係者は「安全の前提は即刻正規職化とともに人員補充だ。 2人1組が難しい状況で、人員補充をせず何を期待しているのかわからない」とし 「正規職転換に関して労使政協議体が1年間混乱し、 政府もブレーキをかけられなかったのに、 『本格的に』何をどうするのか最大規模の市民結集を前にして 回答期間の前日、責任逃れで発表したとしか見られない」と強調した。

一方、1月19日「24歳青年非正規職故キム・ヨンギュン5次汎国民追慕祭」は歴代最大の規模で行われる予定だ。 この日、民主労総は午後2時に光化門広場で 「泰安火力青年非正規職労働者故キム・ヨンギュン闘争勝利全国労働者大会」を開き、 △非正規職撤廃、 △危険の外注化禁止、 △泰安火力青年非正規職故キム・ヨンギュン死亡事故の真相究明と責任者処罰を要求する予定だ。

続いて午後3時30分からは本格的な5次汎国民追慕祭が始まる。 遺族と市民対策委は、 △徹底した真相究明と責任者の処罰、 △発電所非正規労働者の即刻正規職転換を要求する予定だ。 光化門北側広場から青瓦台近隣の孝子治安センターまでのデモ行進も予定されている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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