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「企業役員の暴行」にいきりたつ保守言論、ユソン労働者が暴行された時は?

2011年ユソン企業用役暴力当時、「暴力デモ」、「株価暴落」、「産業マヒ」の報道だけ

キム・ハンジュ記者 2018.11.28 17:13

朝鮮日報、中央日報、東亜日報などの保守言論がユソン企業役員の暴行事件について 非難の報道を吐き出している。 報道内容は扇情的で刺激的だ。 「組織暴力労組」、「野蛮的で残酷に殴打」、「監禁した後、集団暴行」等の用語があふれる。

企業役員の負傷知らせにいきりたった保守言論。 彼らは果たして2011年のユソン企業使用者側の用役暴力事件の時には どんな報道を送りだしたのだろうか。

2011年5〜6月頃、ユソン企業は外部の警備員数百人を動員して労働者に暴行した。 用役が車両が組合員を襲い、13人の労働者が怪我をして、 鉄パイプ、角材、消火器、石などが暴力に使われた。 この事件で毎日20〜30人の負傷者が続出し、 頭蓋骨骨折、顔面陥没した労働者もいた。 この期間中、約100人の組合員が用役の暴力に苦しんだ。

だがこの時期、朝鮮日報、中央日報、東亜日報などの保守メディアには、 負傷した労働者を扱う記事は一件も見つからない。 むしろこれらの言論は「竹槍を動員した暴力デモ」とし、公権力の投入を主張して、 ユソン企業労働者のストライキにより自動車産業が麻痺し、 関連企業の株価も暴落したと報道した。

朝鮮日報は2011年5月、自動車業界と経済人総連がユソン企業に公権力投入を要請したことを報道した。 23日と24日「韓国車生産中断危機」という企画で ユソン企業のストライキにより韓国の自動車業界が直撃弾を受けたという記事を送りだした。 外部の警備員の暴力は報道せず、「暴力デモ」で労組の組合員2人が拘束されたという知らせだけを伝えた。

東亜日報は2011年6月24日、労働者たちが竹竿を持ってデモしたと大々的に報道した。 当時、ユソン企業の外部の警備員は労働者に鉄パイプ、角材を振り回し、 消火器を投擲した。 また当時、労働者たちが頭蓋骨を骨折するなど、数十人が重傷を負ったが、 東亜日報は「警察108人と労組員18人が負傷して近くの病院で治療中」と歪曲した。

中央日報もまた2011年5月24日の社説で 「国内のピストンリング市場の80%を占めるユソン企業がストライキに入り、 自動車生産がオールストップする危機に瀕した」とし、ストライキの撤回を主張した。 5月25日、公権力が投入されると引きずり出される労働者たちの写真を相次いで報道した。

一方、政界も与野を問わず労組を非難する雰囲気だ。 自由韓国党の金武星(キム・ムソン)議員は11月28日 「民労総が暴君として登場した」と話し、 共に民主党のイ・ヘチャン代表も 「警察の厳正な対策を要求する」と明らかにした。

金属労組ユソン企業支会の関係者はチャムセサンとの通話で 「被害当事者に深い遺憾を示す。 早い快癒を望み、今後も二度とあってはならないと考える」とし 「しかしわれわれはこの8年の間、使用者側の暴力と弾圧の中で生きてきた。 脈絡を無視して単一の事件だけを報道するのはあまりにもくやしい。 なぜ労働者たちが自分の怒りに勝てなかったのかも共に見てほしい」と伝えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2018-11-30 01:40:18 / Last modified on 2018-11-30 01:40:21 Copyright: Default

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