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全州市庁封鎖・占拠したタクシー労働者6人の話

彼らが瓦屋根に上がった理由

キム・ハンジュ記者 2018.09.01 19:05

タクシー解雇労働者6人が全州市庁を占拠して2日経った。 チャムセサンは占拠現場でなぜ彼らが占拠を選んだのか話を聞いてみた。

封鎖現場…基本生活不可

労働者たちは、入り口をしっかり封鎖して占拠を続けている。 ここにつながる入り口3つがロープ、鉄パイプ、バールで封鎖されている。 占拠した所は市庁4階の休憩室、瓦屋根の下だ。 瓦屋根の下は外に開かれた室外だ。 座り込み1日目の夜、労働者たちは群がる蚊に苦しめられた。 トイレもなく、座込場の一方に30cm程度の簡易トイレを作った。 残る横断幕で目隠しを作った。 女性労働者にとっては特に大変な環境だ。

▲簡易トイレ

食事は警察と市庁司法警察が妨害し続けている。 警察は確認されない物品は座込場に上げられないという立場だ。 地上の同僚労働者たちが警察を阻止してロープでなんとか食べ物と水を上げている形だ。 8月31日はのりまき、9月1日の昼はおにぎりとパンで食事を解決した。 紙と洗面道具、蚊取線香などの生活必需品は、9月1日午後4時になって地上から渡される。 水道施設がなく、水も足りないので入浴はもちろん、顔を洗うのも大変だ。 地上の同僚労働者たちが送ったウェット・テシューだけで簡単に衛生を解決している。

それでも占拠して座り込みをするほかはない理由。 市庁前でタクシー労働者キム・ジェジュが高さ25mの照明塔の上で1年間、高空籠城をしており、 全州市が約束した全額管理制を施行していないからだ。 占拠労働者たちは問題を解決してキム・ジェジュが降りてくるまで、占拠も解かないと明らかにした。

▲封鎖された入り口

「くやしいから上がってきました」

チャン・ムンソン氏は去る5月に解雇された。 提川で5年間タクシーを運転してきた。 昨年、牙山市がタクシー請負制をなくすと約束した。 しかし会社は全額管理制を施行せず、チャン氏は会社を告訴した。 すると会社がチャン氏を解雇したのだ。 彼は当時、民主タクシー労働組合(現在サービス連盟所属)の組合員だった。 彼によれば、労組の幹部が会社と請負制を維持する合意し、 全額管理制で闘わなければならなかったチャン氏は、 2月に公共運輸労組タクシー支部に移した。 全額管理制は法で守られており、そのための闘争は正当だからだ。

「タクシー労働者も正当な報酬を受けて安全に働く権利があります。 公共運輸労組タクシー支部が行っている全額管理制闘争は正しい。 私は民主労組とともに死ぬ覚悟で戦います。」 (チャン・ムンソン解雇労働者)

チョン・ギスン氏とアン・スンヒョク氏は、2月10日に解雇された。 10年以上運転してきたタクシーだった。 彼らが身を置いていた提川のタクシー会社は、3年前に分社を進め、分割された会社は労働者たちに3か月嘱託契約を強要した。 労働者たちは雇用継承を要求して契約書を書かなかった。 同時に公共運輸労組タクシー支部に加入して復職闘争を進めた。 地方労働委員会、中央労働委員会は会社に雇用継承義務があると決定したが、 司法府は使用者を勝訴させた。 くやしかった。彼らが頼る所は支部しかなかった。

「くやしいからここに来ました。 占拠するしかありませんでした。 キム・ジェジュ同志も上で一人で孤独に戦っています。 本当に降ろしてやりたい気持ちです。 私たちの要求はとても当然です。 『法律を守ってくれ』ただそれだけです。」 (チョン・ギスン解雇労働者)

「解雇され、失業給付でなんとか生計を維持しています。 自分の暮らしも今後どうなるのか途方に暮れまするが、 タクシー全額管理制はすべての労働者と市民のために解決すべき問題です。 全州市は他の地域が社納金を維持しているのに、 なぜ私たちだけがするのかと言います。 全州市が前例を残せば全額管理制は全国に広がるでしょう。」 (アン・スンヒョク解雇労働者)

大成交通分会のソン・ミンソプ分会長は現在、大成交通の民主労組弾圧と正面から闘っている。 会社は民主労組分会長と事務長を不当懲戒、民主労組組合員だけ選んで配車分離した。 一日車を運転した労働者を交代車で、交代車を運転した労働者を一日車に変えた。 労働者生活のリズムを破壊するための会社のいじめだった。 その上、会社は労組組合費を横領した。 会社が労組法違反などで起訴された事件だけでも4件だ。

「タクシー労働者にとって生活リズムはとても重要です。 運転に集中しなければ事故が起きるからです。 私たちの会社だけでも事故が1年で400件近くあります。 全額管理制をすれば社納金を払う必要がないので事故が起きません。 社会的費用も減るでしょう。 このように正当な闘争をなぜ全州市が施行をしないのか分かりません。 昨日ここを占拠しました。 最後まで貫徹します。」(ソン・ミンソプ大成交通分会長)

チェ・ナキョン氏は昨年4月に解雇された。 事由は交通規則違反だったが、民主労組弾圧の一環だという疑いは拭えない。 チェ氏の会社には交通規則に違反した運転手が少なくないが、 民主労組組合員だけが解雇されたためだ。 チェ氏の解雇も民主労組加入から3か月後に行われた。

「15年間自営業をして、生計維持でタクシーを始めました。 社納金を維持するのが難しく、全額管理制が正当だと考えました。 社納金を払うために、みんな信号違反をして猛スピードするんです。 それで全額管理制を主張する公共運輸労組タクシー支部と共にしています。 最後まで民主労組と一緒に戦って勝ちます。」(チェ・ナキョン解雇労働者)

解雇されたタクシー労働者たちは金承洙(キム・スンス)市長が約束を守り、 キム・ジェジュ氏が降りてくるまで占拠を解かない計画だ。 希望バスを見送った彼らは今日も封鎖した扉をまた占拠する。

▲キム・ヨンマン公共運輸労組タクシー支部長

▲チェ・ナキョン組合員

▲チャン・ムンソン組合員

▲アン・スンヒョク組合員

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2018-09-25 01:42:36 / Last modified on 2018-09-25 01:42:37 Copyright: Default

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