本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:タクシー労働者と連帯する希望バス
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1522981677386St...
Status: published
View


「タクシー労働者キム・ジェジュ頑張れ」希望バス、全州揺るがす

全国から1千人集まる…キム・ジェジュ完全月給制高空籠城209日

キム・ハンジュ記者 2018.03.31 23:36

タクシー労働者の完全月給制を要求して 全州市庁前の照明塔で209日間高空籠城を続けているキム・ジェジュ氏を応援するための希望バスが 3月31日に出発した。 全国からバス約20台が集まり、希望バス文化祭には1500人が参加した。

「3・31ブーブータクシー希望バス企画団」は 「全州市庁前での命がけの高空籠城が半年を越えても続いている中で、 全州市はタクシー労働者たちの絶叫を無視している」とし 「政府はこれ以上、社納金制という積弊を静かに黙っていてはいけない。 全額管理制施行だけがタクシー労働者の健康と安全を守り、 市民の便宜と安全まで責任を取ることだ。 キム・ジェジュが地面を踏む日を早めるために希望バスを準備した」と 趣旨を明らかにした。

全国から集まった彼らは午後2時、全州市庁、韓屋マウル一帯をデモ行進した。 「完全月給制、安全なタクシー」と書かれたタクシー10台がデモ行進の先頭に立った。 春の花見物の観光客で混雑する全州韓屋マウルでは、希望バスの参加者が 「完全月給制ダメかいな フラッシュモブ」を披露した。 彼らは市民に「安全なタクシーに乗りたい」という文句が書かれた風船を配った。

デモ行進の後、午後4時に全州市庁前広場で文化祭が開かれた。 高空にあるキム・ジェジュ氏はスピーカーを使って 「私たちが全額管理制、完全月給制施行しろと2014年から戦って労使政合意を引き出したのに、 (全州市が)元の木阿弥にした」とし 「全州市長は今回の地方選挙でまた市長をやると辞表を出した。 市長がいない3か月は高空を続けていくほかはない。 希望バスを契機として、もうひとつの闘争を準備して、勝利する力が生まれた」と伝えた。

希望バス全北準備委員会のハ・ヨノ共同代表は 「私たちに力が足りないため、全国の市民がここにくることになり申し訳ない」とし 「政権は変わったが私たちの人生は全く変わっていない。 われわれは法の通りにしろと叫んでいる。 全国市民社会の助けでキム・ジェジュ氏が降りられるようにする」と話した。

民主労総のポン・ヘヨン副委員長は 「文在寅(ムン・ジェイン)政府は最低賃金算入範囲拡大、勤労基準法改悪を越えて、 タクシー労働者の生存権まで弾圧し、労働積弊を量産している」とし 「タクシー労働者は一日14時間働いても社納金を払うのが難しく、 これによる低賃金長時間労働で市民の安全は脅かされている」と指摘した。

タクシー労働者搾取の温床、社納金

彼らの要求は全額管理制だ。 全額管理制は、タクシー労働者が運送収入金全額を会社に入金し、 会社は労働者に決まった月給を払う制度だ。 現在、全州市のタクシー会社は「社納金制」を維持している。 社納金制はタクシー労働者が一日の収入から一定の金額を会社に支払い、 残りを自分の収入にする制度だ。 全州市は2016年2月、タクシー業者・労組と2017年1月から全額管理制を施行するように合意したが、 今も社納金制が横行している。

道路交通公団によれば、全事業用(タクシー、路線バス、トラック)車両の交通事故発生件数のうち45.5%タクシーであることが明らかになった。 この5年間、タクシーの交通事故で1157人が死亡し、 そのうち法人タクシーの死亡者は735人にのぼる。

全州タクシー労働者のパク・ホンギュン氏の場合、 一日の社納金が10万4千ウォンにのぼる。 社納金を払うには最低10時間運行しなければならない。 同時にパク氏は会社から月基本給95万ウォン程度を受け取る。 月95万ウォンを最低賃金にすれば、一日約4時間30分の労働に該当する。 したがって、会社は労働者の「所定勤労時間」を1日4時間から5時間の間にした。 だが社納金により4〜5時間ではなく11〜12時間までの長時間労働をしているのが実情だ。 もちろん社納金を払えなければパク氏が受け取る最低賃金から控除される。

世宗市のタクシー労働者ソ・イニョン氏は 「会社は『管理協力』という理由で社納金をかけるが、 なぜ会社の管理を労働者が負担しなければならないのかわからない」とし 「タクシー1台の1か月の総収益が400万ウォンなら、社納金に230万ウォンかかる。 事実、会社の運営経費をタクシー労働者が充当するとしても、 1人当り60〜70万ウォン程度払うだけでいい。 170万ウォンを会社が純利益として持っていくのだ。 社納金は会社の腹を肥やすための制度」と批判した。 ソ氏をはじめとする世宗市のタクシー労働者たちは、 世宗市にある雇用労働部の前で完全月給制を要求して34日間テント座り込みをしている。

一方、希望バス参加者の一部は双竜自動車平沢工場に移動して整理集会を開いた。 彼らは32日間、解雇者の全員復職を要求してハンストをしている双竜自動車支部のキム・ドクチュン支部長を応援した。

双竜自動車支部のキム・ジョンウク事務局長は 「ここに駆け付けた希望バスの参加者がありがたい」とし 「2009年、工場の外に追い出され、ここに多くの人が連帯して、闘争を続けていくことができた」とし、 キム・ドクチュン支部長は「ハンストを見守っている多くの人々が心配しているが、 倒れてもまた起きあがったこの9年間のように、 今回も起きあがって必ず勝利する。 解雇者が工場に戻るまで見守ってほしい」と伝えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2018-04-06 11:27:57 / Last modified on 2018-04-06 11:28:00 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について