文と財閥の晩餐、ビールだけ残り、労働者は消えた

サムスン電子サービス支会、青瓦台晩餐に決意大会で対応...「ビールは労働者の血の涙」

文在寅(ムン・ジェイン)大統領と財閥総師との「ビール ミーティング」には労働者を見ることができなかった。 労働者たちは、財閥が飲む「ビールは労働者たちの血の涙」であることを直視しなければならないと話した。

文在寅大統領は7月27日から2日間、 青瓦台に主要財閥総師を招き、新政府の経済政策方向、大中小企業共生協力方案などについて意見を交わしている。 文大統領は27日「企業が好調なら国の経済が好調になる」という乾杯の挨拶をして、 「企業家たちが大韓民国の経済発展のために献身していることを尊敬する」と奉り、対話を始めた。

企業家たちは「中国のTHAADの影響で売り上げが減った(鄭義宣(チョン・ウィソン)現代車副会長)」、 「太陽光立地条件を緩和してくれ(琴春洙(クム・チュンス)ハンファ副会長)」、 「新古里5、6号機の中断が決定すると売り上げの打撃は避けられない(パク・ジョンウォン斗山会長)」といった隘路事項の要求で答えた。

ハンファだけが非公開の懇談会で非正規職労働者850人を正規職に転換する計画を明らかにしたが、 相変らず企業家たちは 「非正規職の概念は業種ごとに異なるので、正規職化にボトルネックがある」とし、 具体的な非正規職、正規職の概念も把握できずにいる。

こうした中、労働者たちが文大統領-財閥総師懇談会を批判し、 非正規職問題と偽装請負、労組弾圧などの企業犯罪をまず解決しろと要求した。

［出処:青瓦台ホームページ］

サムスン、間接雇用非正規職とパノルリムの声が聞こえるのか

サムスン電子サービスの労働者たちは7月28日、 サムスン電子の権五鉉(クォン・オヒョン)副会長の財界懇談会出席に対応し、 青瓦台サランジェの前で決意大会を開く。

金属労組サムスン電子サービス支会は28日 「われわれは青瓦台-財閥晩餐に招待されなかったが、 サムスンで働く間接雇用非正規職労働者の声を伝えるため、拡大幹部決意大会を開く」とし 「サムスン総帥一家が私益のために利益を私有化し、損失を社会化している間、 サムスンAS労働者たちは低賃金、長時間労働に苦しんだ」と伝えた。

サムスン電子サービス支会のアン・ミンジ教宣委員は 「昨日(7月27日)、財界総帥の晩餐で肯定的な記事がたくさん流れたが、 サムスンが拡散した間接雇用非正規職、偽装請負、労組弾圧などは全く話されなかった」とし 「今や社会問題に台頭した根本的な問題の解決は、労働者の声を聞かなければ不可能だ」と伝えた。

サムスン電子サービス間接雇用非正規職労働者たちは約6千人にのぼる。 彼らはサムスン電子サービスが90％以上の修理業務を100社ほどの請負業者に委託し、 奇形的な交渉構造に置かれている。

また、半導体職業病問題解決のためにサムスン瑞草社屋で661日間座り込みを続けている 「半導体労働者の健康と人権守備隊パノルリム」への言及もなかった。

パノルリムのイ・ジョンナン労務士は 「サムスン電子の権五鉉(クォン・オヒョン)副会長がパノルリム座込場を無視して、 青瓦台に晩餐をしに行くことに怒る」とし 「権副会長は2014年5月に半導体職業病を扱った映画 『もうひとつの約束』の封切り後、記者の前で 『これまで職業病問題をないがしろにした点を謝罪し、 第3の仲裁案があれば従う』と言ったが、まだその約束を守っていない」と指摘した。

ロッテ・新世界、サービス労働者の声が聞こえるのか

ロッテの辛東彬(シン・ドンビン)会長は今日(7月28日)、 文大統領とTHAADに関する話をする可能性が高い。 現代車の鄭義宣(チョン・ウィソン)副会長が中国のTHAAD報復による被害を訴えるほどだからということだ。

だがロッテの労働者は、苦しいのは企業ではなくロッテで働く労働者たちだと強調する。 ロッテ免税店労組のキム・クムジュ委員長は 「ロッテ免税店の労働者たちは今年の賃金交渉で被害を受ける」とし 「会社は中国の客が減ったという理由で数値を突きつけ、賃金凍結をいうだろう。 これまでここで働いた労働者たちが働かないのではなく、 THAAD問題についてずいぶん心配もした」と訴えた。

新世界系列会社のイーマート労働者の怨念の声も高い。 イーマート労組のキム・ソンフン事務局長は 「イーマート事業を総括する新世界の鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)副会長は、 偽りの広報をする政府懇談会ではなく、まず労組の意見から聞く場に参加しなければならない」と強く批判した。

キム・ソンフン事務局長は 「最近、鄭副会長がイーマートには非正規職はいないというとんでもない話をしたが、 今、イーマートの期間制、短時間労働者は3千人に達しており、 アルバイトのスタッフ社員だけで2千人程度」とし 「今、イーマートは無期契約職が退社すれば、その場を3か月、6か月のアルバイト労働者で埋めるなどで非正規職を拡大している」と話した。

また、去る10月には中央労働委員会もイーマート非正規職労働者の差別的処遇を認めた。 新世界はこれを不服として行政訴訟を提起した状態だ。

KT、非正規職青年の声が聞こえるか

KT新労組のイ・ヘグァン前委員長は7月28日 「黄昌圭(ファン・チャンギュ)会長は、就任してから8304人の労働者を構造調整した人物」とし 「政権変わり『1万人の雇用を創り出す』という言論プレイをして青瓦台晩餐に行く姿こそ、 昨年、財閥が崔順実(チェ・スンシル)権力のスローガンに拍子を合わせたのと違わない」と指摘した。

KT新労組は 「KTスカイライフは非正規職の青年たちを3年間で4回もの分割契約の末、解雇して3か月になる」とし 「KTが非正規職青年問題、押し付け人事強行、タコ足式事業運営、非正規職量産の責任を取るどころか、 積弊を積みあげている」と伝えた。

KT系列会社のKTスカイライフは去る4月、青年非正規職労働者二人を解雇した。 文在寅大統領は大統領候補の時、 解雇者のキム・ソノ氏と直接会って抱擁し、対話もした。 公共運輸労組KT新労組はこの日の晩餐について28日、 「KTの黄昌圭会長が大統領と傾けるビールは、 KTグループ傘下労働者たちの血の涙であることを直視することを望む」という声明を出した。

現代、奇襲デモするほかはない非正規職を見たか

起亜自動車の非正規職労働者たちは7月27日、光化門の世宗大王銅像で 「犯罪者鄭夢九(チョン・モング)は青瓦台晩餐、起亜車非正規職は解雇、損賠で苦痛」、 「鄭夢九(チョン・モング)拘束、裁判所判決履行」と書かれた横断幕を広げ奇襲デモを繰り広げた。

起亜車非正規職支会は 「現代起亜車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)副会長が文大統領との青瓦台晩餐に招待されたことに怒り、 不法派遣犯罪者の鄭夢九会長が行くべき所は青瓦台ではなく、監獄だと叫んだ」と伝えた。

金属労組もまた27日に青瓦台の前で記者会見を行って 「文在寅大統領がまず会うべき人は、 労組破壊、不法派遣、非正規職乱用など財閥の犯罪によって血の涙を流してきた労働者たち」だとし、 「もし政府が政策に協調を求める代価として財閥の積弊を目をつぶるのなら、 労働者たちは決してこれを容認しない」と伝えた。

文在寅大統領は去る27日、 鄭義宣(チョン・ウィソン)現代車副会長、 鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)新世界副会長、 咸泳俊(ハム・ヨンジュン)オットゥギ会長、 権五俊(クォン・オジュン)ポスコ会長、 孫京植(ソン・ギョンシク)CJ会長、 具本俊(ク・ボンジュン)LG副会長、 琴春洙(クム・チュンス)ハンファ副会長と会った。 28日には権五鉉(クォン・オヒョン)サムスン電子副会長、 崔泰源(チェ・テウォン)SK会長、 辛東彬(シン・ドンビン)ロッテ会長、 許昌秀(ホ・チャンス)GS会長、 崔吉善(チェ・ギルソン)現代重工会長、 黄昌圭(ファン・チャンギュ)KT会長、 趙源泰(チョ・ウォンテ)大韓航空社長と会う。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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