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地位が高まる人権委、改革はセルフ? 市民団体は「とんでもない!」

人権委立て直し共同行動、人権委に6大改革課題を提示

チェ・ハンビョル ビーマイナー記者 2017.06.29 14:57

発足初期、韓国政府の人権政策の樹立と制度化に大きな役割を果たすと期待された国家人権委員会(以下、人権委)。 しかしこの9年間の人権委の動きは市民社会の期待から外れていた。 市民社会は人権委の変質と弱化を憂慮して改革を要求してきたが、 満足できるような成果をあげたことはなかった。 特に李明博(イ・ミョンバク)-朴槿恵(パク・クネ)政権の執権中は、 ずっと玄炳哲(ヒョン・ビョンチョル)委員長体制下の人権委は、 事実人権保護機関としての役割を放棄したという非難を受けてきた。

こうした人権委に決定的な転換点が近付いているようだ。 文在寅(ムン・ジェイン)政府は、国家人権委の独立性の保障と地位の強化を明言した。 人権委は政府のこうした約束にはずみをつけたように、 自主的に改憲案を作って国家機関として初めてクィアーパレードへの出席を発表するなどの活動を続けている。

しかし市民社会は人権委の本当の改革のためには、 まだ解くべき宿題が多く、これは人権委自らの努力だけでは不可能だという立場だ。

[出処:ビーマイナー]

6月28日午前11時、人権委の前に集まった 「国家人権委立て直し共同行動(以下、共同行動)」は記者会見を行って 「人権委が市民の中に戻るために必要な改革課題」として6種類を提示した。

共同行動が提案した改革課題は、 △過去の人権侵害に対する謝罪と再発防止策の用意、 △独立性の強化と人権委員候補推薦委員会の構成、 △人権委の官僚化の克服と外部からの事務総長任命、 △運営の透明性と責任性強化、 △市民社会との実質的交流と人権懸案に介入する力の拡大、 △人権委内の非正規職問題の解決だ。

特に最初の課題に選んだ「過去の人権侵害に対する謝罪と再発防止策の用意」により、 2010年の障害者活動支援法のきちんとした制定、 および玄炳哲(ヒョン・ビョンチョル)当時人権委員長の即刻退陣を要求した障害者活動家に対する人権侵害と、 これにより死亡した故ウ・ドンミン烈士に対する公式の謝罪を要求した。

当時、人権委は障害者活動家が占拠座り込みを始めると電気と暖房を遮断して、 エレベーターの運行を中止した。 座り込みをしていた故ウ・ドンミン活動家は肺炎が悪化して死亡した。

その他にも共同行動は、李明博政権が傷つけた人権委の独立性を回復し、 法曹人中心の人権委員構成を改革するために、 市民社会が参加する「人権委員候補推薦委員会」の構成を要求した。 また、事務総長外部人選、会議録の公開と人権委員の実名処理、 人権委勧告以後、モニターを行い勧告効力の向上、 総員の約17%に当たる非正規職の正規職化などを課題として出した。

共同行動は「晋州医療院の閉院による患者の死亡、 密陽送電塔反対住民に対する人権侵害、 セウォル号犠牲者と家族、および追悼市民の監視と処罰、 故ペク・ナムギ農民の死亡事件など、 国家が犯した人権侵害が続いたが、 国家人権機構は本来の役割を果たせず、 名目的かつ形式的で、儀礼的な反応を見せた」と批判した。

続いて共同行動は 「人権委が改革すると対外的に発表しながらも、 内部の構成員だけで短期間のTFチームを設置したことは、 改革を形式的に考えているか、単に人権委の権限強化や人員拡大だけを期待することではないか心配だ」とし 「人権委の改革は政府の意志だけでもできず、 人権委の努力だけでもできない。 市民社会の批判と協力により可能」だと強調した。

付記
チェ・ハンビョル記者はビーマイナー記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(ビーマイナー/チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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