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青春バスに乗った20代の労働者、「建設も青年雇用の代案」

建設現場に青年を増やすには「賃上げ、労働時間短縮、社会的認識改善、不法下請け根絶」

パク・タソル記者 2017.06.08 14:59

20代の建設労働者たちが建設現場の青年雇用拡大を要求した。 彼らは「社会的認識、長時間低賃金構造、不法請負などの問題のため、 青年求職者は建設現場で働きたがらない」とし、 青年たちが働けるように建設現場の労働条件を改善しろと主張した。

20代の建設労働者40余人は6月8日、一日「青春バス」に乗った。 午前から記者懇談会、国会懇談会などに参加して建設現場の問題点を指摘し、代案を提示した。 建設労組のチョン・ジェヒ教育宣伝室長は 「政府が青年雇用が語っているが、建設現場は注目していない」とし 「建設部門での青年雇用の重要性を知らせるために青春バスを企画した」と明らかにした。

「現在の賃金には満足、社会的認識の改善はぜひ必要」

こうした青春バスに乗って来た建設現場の青年労働者たちは、 ソウル市光化門の国民引継委員会で記者懇談会を開き、各々の所感を明らかにした。 彼らは共通して現在の賃金水準については比較的満足だといったが、 低賃金構造で賃金が停滞していることを憂慮した。 また建設労働者に対する否定的な認識により悩みが多いといった。

「大学卒業後すぐ防衛産業業者にスカウトされて、事務職で働きました。 一般大卒新入社員のように税込み180万ウォンを受け取っていたが、借家を見つけるどころか車も買えないと思いました。 会社の同期、講師で働いている友人も悩みが大きい。 青年雇用問題が深刻な理由は、就職しても答がない低質の雇用が多いからです。 建設現場で働く今、勤務の強度ははるかに良くなりました。 午後5時に即退勤して週末には休めます。 しかし社会的な認識の改善が必要です。 周囲に建設業を薦めると『どうして私がノガダ(土方)をする?」と話しますね。」(パク・ウォンイル、建設労組京畿中西部建設支部組合員26才)

パク組合員と違い、 低賃金、過重な労働強度、不安定な雇用などの理由で周囲に仕事を薦めたくないという 20代の組合員もかなりいた。

先立って建設労組は20代の組合員72人を対象として5月12日から半月間、スマートフォンによるアンケート調査を行った。 彼らは建設現場の最大の問題として社会的認識(62%)、低賃金(52.1%)、 外国人労働者(49.3%)、長時間労働(36.6%)、不法請負(35.2%)等をあげた。

良質の青年雇用のために政府に取ってほしい政策としては、 低賃金打破(66.7%)、労働時間短縮(59.7%)、不法下請け根絶(51.4%)、 労働安全確保(51.4%)、社会的認識改善(51.4%)、内国人力の雇用差別解消(50%)等が議論された。

建設現場で働く移住労働者の労働条件をめぐる憂慮もあちこちから出た。 建設労組によれば、移住労働者たちは早朝5〜6時から一日14〜15時間働く。 建設労組の組合員たちは団体協約により、8時間労働、1時間休憩時間を保障されている。 チョン・ジェヒ室長は「外国人労働者そのものの問題と言うより、 建設会社が低賃金で長時間労働をする外国労働者を吸収して、 賃金競争をさせていることが問題」と指摘した。

建設労組は建設産業内の良質な青年雇用を拡大するために、 △適正賃金制導入、 △8時間労働定着、 △直接雇用(直接施工)、 △内国人力クォーター制などを提案している。

適正賃金制関連法案は共に民主党の宋玉珠(ソン・オクチュ)議員が 「建設勤労者雇用改善などに関する法律」改正案を代表発議し、 現在国会に提出されている。 直接施工対象工事を拡大する内容の建設産業基本法改正案も 共に民主党の李学永(イ・ハギョン)議員などが昨年発議して委員会で審査中だ。

結局は労組… 「建設労組中心に団結を」

一方、建設現場雇用改善のためには、 労働組合への加入と活動が重要だという声も出てきた。

京仁建設支部のオ・グァンドク組合員は労組に加入してから 「肩を張って働けるようになった」と話した。 オ組合員は「建設現場は法律があっても守らないところが多いが、 それでも労組を通じて権利を主張し、先輩たちが労働条件を改善している」とし、 「これ以上、職場を渡り歩く生活をせず、未来も設計できるようになった」と労組加入を薦めた。

建設労組のチャン・オッキ委員長は 「二極化社会において唯一建設労組が労働条件を改善させた」とし 「青年労働者たちが建設現場を変えることを期待する」と話した。

記者懇談会の後、20代の青年労働者は光化門1番街の国民引継委員会に政策提案を提出した。 午後1時30分には朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長と会い、同じ政策を提案し、 午後3時には国会で禹元植(ウ・ウォンシク)共に民主党院内代表などと会って法改正などを要求する予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-06-18 07:16:24 / Last modified on 2017-06-18 07:16:26 Copyright: Default

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