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LG U+全州カスタマーセンター勤務現場実習生の死、「3年間で二回目」

家族と知人、カスタマーセンター勤務者が語るLG U+カスタマーセンターと現場実習生

ムン・ジュヒョン記者 2017.03.06 18:06

現場実習生の親と知人、「業務ストレスでとても苦しんでいた」
LBヒューネット解約防御部署、3年前にも労働者が業務実態告発して自殺
解約防御に商品販売まで... しかし1か月の賃金は137万ウォン
LBヒューネット現場実習生10人が勤務中、一部に感情労働ストレス

1月23日午後1時に全羅北道全州市のアジュン貯水池で女性の遺体一体が水に浮んでいた。 全州のある特性化高校の卒業を控えていた女子学生A(19)氏であった。 ある顧客相談センターで実習をしている現場実習生で、 ひどい業務上のストレスを受けていたことだけが短信ニュースで伝えられた。

▲去る1月23日全羅北道全州市のアジュン貯水池でA氏が水に落ちて死んでいるのが発見された[出処]全北消防本部

遺書を残さなかった。 A氏が前日の午後、友人に「私、死にたい...」という少し短いメッセージを残したのが全てだった。

「いったいなぜ(そのような選択をしたのか)夢にでも出てきたら聞きたい。」

40日ほど過ぎて会ったA氏のお父さんはやっと口を開いた。 記者が会ったA氏の友人と電話で話をした担任の先生も「そんな子ではない」と話した。 簡単に極端な選択をする人ではないということだ。 19歳の高校生に耐えられなかったことは何だったのだろうか?

今まさに成人の年齢になったA氏は、LG U+の顧客相談を代行するLBヒューネットで現場実習生として5か月近く働いていた。 A氏は全羅北道全州市にあるカスタマーセンターで働いていた。 この事業場は2014年にある労働者(30、男)が不当な労働実態を告発して命を絶った事業場だ。A氏はこの労働者が働いていた解約防御部署で働いていた。

A氏のお父さんは娘との携帯メールを見せた。 昨年10月末の携帯メールであった。

お父さん:いつ帰る? A氏:まだ会社。コール数が足りない

コール数を満たせず、退勤が遅れるとA氏が言及した時間は午後6時を過ぎた6時42分だった。 退勤が6時を超えることが多かったとお父さんは話した。

「実習の後、12月になって癇癪を起こす日が多く、性格も変わりました。 防御できない時は上から圧力があるようでした。 職員がいる所でも叱られていたようです。」

A氏の友人は「時には泣きながら電話がきました。 会社がとてもつらいということです。 詳しくは話さなかったけれど、顧客の暴言でつらかったようです。 解約を防御するチームだったのに、両親の悪口を言ったりもしたといいます」と話した。

A氏は解約防御部署にいたが、商品販売もしていたようだ。 A氏の友人は「死ぬ一か月前にはTVはどこの製品を使っているのか聞かれたりもしました。 家族がどんな商品を利用しているのか尋ねました」と話した。

2014年に極端な選択をした労働者は、次のような遺書を残した。

「会社の正規勤務時間は午前9時から午後6時です。 しかし平均退勤時間は午後7時30分から8時... 遅ければ10時に退勤することもあります。〈中略〉 問題は過度な商品販売で、カスタマーセンターへの単純な問い合わせをする顧客に電話、IPTV、マムカなどの商品販売を強要し、 目標件数に満たなければ退勤できません。 目標件数も会社が強制的に決めた内容です。」

「SAVEという部署は顧客には解約部署ですが、内部では解約防御部署です。 顧客は解約を望むが、相談員がそのまま解約すると上の人から叱責されます。」

解約をしようとする顧客の気持ちを変えるのは容易なことではない。 昨年、この会社で働いた経験がある労働者は 「解約できないように、商品の話をしながら防ぐので、一番悪口を言われて大変な部署」とし 「私がこれほど非難されなければならないのかと自己恥辱感も感じるので辞める人が多い。 特に解約部署は深刻だ」と話した。

それに加えて、商品販売までしなければならなかった。 商品販売の実績によって賃金は変わる。 A氏の友人は「商品販売一等だったという話を聞いた」と話した。

LBヒューネットは2014年の労働者自殺の後、労働条件が大幅に変わったのは事実のようだ。 昨年働いていた労働者は 「普通は午後6時に締め切って、7時には電算もスイッチが入れられないようにした」とし、 過去と違って超過勤務は激しくないと話した。 しかし商品販売とコール割当など、実績を要求する雰囲気は当時と違わない。

では商品販売一等だったというA氏が手にした賃金はどの程度だったのだろうか? 毎月10日に入金される賃金は10月には86万ウォン、11月116万ウォン、12月127万ウォン、1月137万ウォンだった。 四大保険を入れれば1か月の賃金はおよそ150万ウォン程度に過ぎなかった。

今回の事件の調査をした全北教育庁の関係者によれば、 1か月賃金を細かく見ると、 基本給が123万ウォン、実績給与6万ウォン、顧客社プロモーション14万ウォンだった。

A氏の友人は「(A氏は)初めて入った時は眠れないほど勉強をしました。 ノートにびっしり文字を書いて商品を覚えて試験を受けたそうです。 同僚と集まって勉強すると言って、本当にがんばりました」と話した。

A氏にとってLG U+全州カスタマーセンターは初の職場だった。 負けず嫌いで、自立心が強かったというA氏は、準備も熱心だった。 しかしわずか数か月で、A氏は友人に会社がつらいと苦痛を吐露し始めた。

「その時に 辞めろと言えばよかった。」

A氏を知る人は、そんな事を言えなかったことについて悲しい後悔をしていた。 つらいという言葉に「頑張れ」と慰労した彼らは、 この一か月間「私のせいだ」と自らを叱責しながら、苦しい時間を過ごした。

「リーダーでした。 誰かを困らせることなく、 他人を先に考えて面倒を見ていました。」

ある友人の誕生日には、自分が持っているアクセサリーを売って、おいしいものをおごったりもしたし、 アルバイトをしてもらった賃金で両親にお小遣を差し上げると言ってATMを探していた。 「両親の前では文句を言っても、裏では面倒を見るような人でした。」

現在、LG U+カスタマーセンターを担当するLBヒューネット側は、A氏の死に会社は関係がないと否認している。 チャムソリは何回も電話通話を試みたが連絡がつかなかった。 ただし、連絡できたノーカットニュースなどの報道機関は 「現場実習生は義務的に社会福祉士が心理相談をしていて、 個別に面談をするが、異常な兆候は発見できなかった」というLBヒューネット関係者の話を紹介した。 この関係者は「業務実績があるが、 午後6時以後にも働いたり、実績を理由に叱責することはない」と言った。

一方、全北教育庁によれば現在、LBヒューネットで働く現場実習生(現在は職員)は10人だ。 彼らに対して2月に相談を終えた状況だ。 全北教育庁の関係者は「1〜2人の実習生が感情労働のストレスがひどく、苦しんでいる部分があるので、 2次相談などをした」と話した。

相談の過程で一部の実習生は A氏の死を知らないと答えた人もいた。

付記
ムン・ジュヒョン記者はチャムソリの記者です。この記事はチャムソリにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムソリ/チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-03-07 18:48:22 / Last modified on 2017-03-07 18:48:24 Copyright: Default

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