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進歩的な社会科学書に適用された国家保安法… 「本当に2000年代か?」

黄教安が大統領権限代行になってから公安弾圧に注力

パク・タソル記者 2017.01.05 13:18

「7月28日の押収捜索後も天に誓って一点も恥じることなく、間違った点はないと判断し、してきたことを続けました。 しかし検察は起訴状にあらゆる赤い色を付けて私を断罪すると意気込んでいます。 しっかり対抗してみようと思います。」

利敵表現物所持など国家保安法違反容疑で拘束令状が請求された「労働者の本」のイ・ジニョン代表が1月5日、裁判所で拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を受けた。 被疑者尋問の前にイ代表は「労働者の本」国家保安法弾圧阻止共同行動と記者会見を行い、 無理に国家保安法を適用した検察に対抗する計画だと明らかにした。

▲5日午前ソウル南部地方法院の前で令状実質審査前記者会見に参加して発言するイ・ジニョン労働者の本代表

ソウル南部地方法院は1月5日午前、 イ代表に対する拘束令状実質審査を行った。 令状審査後にイ代表は西大門警察署留置場に入る。 その後、今晩中に出される審査の結果により、拘置所収監が決定される。

先立って4日、検察はイ代表に対して国家保安法違反容疑で拘束令状を請求した。 検察は「労働者の本」の書籍の中に利敵表現物があると見て、 イ代表に利敵表現物を販売した容疑を適用した。 「労働者の本」は進歩的人文社会科学書籍を集めた電子図書館だ。 また、鉄道労組代議員であるイ代表が2013年の鉄道ストライキの時、 組合のインターネット掲示板に書き込んだ「直ちに全面ストを施行しよう」という内容の文章にも利敵性があると見て容疑事実に含めた。

「労働者の本」国家保安法弾圧阻止共同行動は、 令状実質審査前にソウル南部地方法院の前で記者会見を行い 「検察が清算すべき積弊である『国家保安法』を突きつける妄動を行った」と批判した。

労働者連帯のキム・ジユン活動家は 「イ・ジニョン代表の拘束は、別名ミスター国家保安法、公安通と言われる黄権限代行が社会の雰囲気を冷却させるために計画した一種の魔女狩り」だと主張した。 キム活動家は 「黄教安権限代行は、社会統制を強化して社会の雰囲気を冷却させようとしている」とし 「国家保安法の報奨金を5億から20億に上げる蛮行を行い、 国家情報院の権限を大幅に強化するサイバー安保法も政府立法発議した状態」だと公安社会への憂慮を現わした。

イ・ジニョン代表が所属する鉄道労組ソウル地方本部のパク・チョンソン本部長も連帯発言を行い 「昨年、イ代表の家に押収捜索が入ったという知らせを聞いてあきれた」とし 「2000年代に暮らしているのか疑わしい」と話した。 彼は「労働運動、進歩陣営の社会運動を弾圧するために悪用される悪法中の悪法で労働運動をしばり、 政治、思想、表現の自由を抑圧することを絶対に容認してはいけない」と明らかにし、共に戦うことを明らかにした。

もう一つの世界に向けた連帯のチョン・ジユン実行委員は 「『労働者の本』は多くの労働者、活動家にとって貴重で有難いメディア」だとし 「入手が難かしいあらゆる社会科学書籍を開放し、安値に供給して財政的に困難がある活動家に対しては無償で提供することもした」とし、 労働者の本の重要性を強調した。

良心犯後援会のクォン・オホン名誉会長は 「国家保安法は国家安保ではなく、政権安保に悪用された」と一喝した。 クォン名誉会長は「今、保守政権が崩壊しそうなので、また国家情報院と公安検察、保安捜査隊が動き、また公安論理で危機から脱出しようとしている」とし 「国家保安法をそのままにして置けば、 民主主義も人権も、私たちの念願である自主統一の世の中も望めない」と明らかにした。

一方、昨年7月、ソウル警察庁保安捜査4隊保安捜査チームの警官9人がソウル市江西区のイ代表の家に押しかけて押収捜索を行った。 保安捜査隊は500余ページの押収捜索令状を提示して、図書107冊と鉄道労組の会議資料、コンピュータのハードディスク、スマートフォンのSDカード資料などを持っていった。 イ代表はこの日からソウル市西大門区大新洞の保安捜査隊分室で四回調査を受けた。

そのため警察の調査過程は、 公安弾圧を疑わせる無理な捜査だったという議論に包まれた。

当時、イ代表が鉄道労組代議員大会の文書を押収したことに抗議すると、 警察は「あなたは普通の人ではない、国家保安法の前歴がある」と答えた。 成果年俸制に反対した鉄道労組を攻撃するために、 イ代表を標的捜査したと疑われる部分だ。

また経済学の古典である資本論を勉強して討論したことを問題にしたのも、 旧時代的な発想だという批判が強い。 「労働者の本」国家保安法弾圧阻止共同行動は報道資料で 「資本論は改訂版だけでもすでに何回も出てきた古典で、 全国の多くの市民が勉強している大衆的な本」だとし 「こうした現実で、検察は資本論を勉強することが国家保安法違反だというとんでもない主張をしている」と批判した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-01-08 00:28:52 / Last modified on 2017-01-08 00:28:53 Copyright: Default

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