本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:民主労総所属の労働者だけ低賃金...抗議したら懲戒
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1483802848019St...
Status: published
View


民主労総所属の労働者だけ低賃金...抗議したら懲戒

「下請企業が中間で人件費横領...労組活動も萎縮」

パク・タソル記者 2017.01.04 14:07

民主労総の組合員だけ賃金が安いと抗議した労働者に 会社が懲戒をしたことで問題になっている。

仁川国際空港の土木施設維持管理用役業務を担当するKR産業の労働者は最近、 賃金差別是正を要求する1人デモと集会をした後に懲戒された。 問題提起をした労働者たちは、同じ仕事をしても民主労総組合員たちだけ 賃金が顕著に低く、是正要求は正当だと主張する。 一方、使用者側は賃金差は避けられないと主張しつつ、 悪徳事業主として描写されたプラカードの文言が「名誉毀損」であり、 1人デモも集示法上の問題があるとして正面から対抗している。

▲3日午後、仁川国際空港旅客ターミナルの前で不当懲戒をしたKR産業を糾弾し、下請企業の管理を怠った仁川空港公社の責任を問う闘争宣言大会が開かれた。[出処:公共運輸労組仁川空港地域支部]

公共運輸労組仁川空港地域支部は3日午後、仁川国際空港旅客ターミナルの前で集会を開き、 組合員たちを懲戒したKR産業を糾弾し、下請企業管理を怠った仁川空港公社の責任を問う闘争宣言大会を開いた。 この場に参加した民主労総仁川本部のキム・チャンゴン本部長は 「円満な解決方案を探さずに集会と結社の自由を侵害するのなら、 2017年の民主労総闘争の最初の対象はKRになることを警告しにきた」とし 「はやく懲戒と賃金問題を解決しろ」と要求した。

仁川空港地域支部土木支会が提示した「2016年土木施設維持管理用役人件費実支給現況」によれば、 民主労総組合員54人は空港公社と契約した金額の92.92%を持っていく。 しかし企業労組に属する組合員は公社が契約した金額の152.84%を受け、 韓国労総所属の組合員は115.89%を受け取っていた。 通常賃金から除外される慶弔費、学資金支援、年次手当てなどの福祉費は除いた数値だ。 支会は賃金差別が発生する理由について、下請企業が中間で人件費を横取りする中間搾取の問題と見た。

▲KR産業所属労働者が賃金差別是正を要求する1人デモをしている。[出処:公共運輸労組仁川空港地域支部土木支会]

仁川空港地域支部傘下土木支会の組合員たちは、賃金算定にあたり差別を感じ、 昨年9月から仁川空港ターミナルと空港庁舎の前で8回にわたり1人デモと集会を行った。 彼らは「賃金差別を即刻中断して賃金100%を支払え」と主張している。 これに対し、下請企業のKR産業は昨年12月19日「会社の名誉を失墜させた」として組合員11人への懲戒を決定した。 土木支会の幹部は減給1か月、1人デモをした組合員には警告と譴責が行われた。

使用者側の関係者は「集会については絶対に懲戒しておらず、会社の名誉が失墜した部分の責任を問うた」とし 「会社も円満な労使関係を望む」と語った。 この関係者は「以前から賃金差異が固着化している状況なのに、 労働者を搾取するかのように主張したことと、 1人デモなのに20mも離れていない近距離で一緒にデモをした部分が集示法上、 問題があると判断して懲戒を決定した」と話した。 続いて「労組が4つもあるうえ、支会の行為をそのままにしておけば、 他の労組との労務関係を確立していくことができないと考え、 生計にほとんど影響がない最低の懲戒をした」と抗弁した。

ユ・チャンモク土木支会長はこれに対し 「他の労組が状況を注目しているといって懲戒するしかないと言うのは、組合馴らし」と指摘した。 ユ支会長は「他の1人デモ者が警告を受けたのと違い、1人デモをした前支会長が譴責というもう少し高い懲戒を受けたのは、 以前の労組活動の結果」だったとし 「使用者側が前支会長に前官礼遇した」と批判した。

一方、今回の懲戒対象者のうち2人は仁川空港公社小型清掃車性能問題について 「悪意の言論インタビューをした」という理由で懲戒に回付されたという議論もある。

KR産業の労働者2人は昨年の国政監査期間に仁川空港公社が発注した小型清掃車の性能の低さと頻繁な故障などについて証言したが、 労組は仁川空港公社がKR産業にこれらの労働者を懲戒するように圧力をかけたと主張している。

支部は3日に報道資料を通じ、インタビューした労働者の事前報告の欠落を公社が問題にしているとし、 「仁川空港で発生する不便、不合理な制度改善のために言論インタビューに応じる時は、 公社に事前に知らせなければならないというのか」と批判した。

彼らはまた「仁川空港労働者すべてに労組活動萎縮という結果を生みかねないこの懸案を見守ってばかりはいない」とし 「KR産業と仁川空港公社に対し、わが支部は法的手段を動員して責任を問う」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-01-08 00:27:28 / Last modified on 2017-01-08 00:27:28 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について