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[報道資料]二大労総、日本に「強制徴用朝鮮人労働者の像」建設

2016.08.23 17:58

[報道資料]

二大労総、日本に「強制徴用朝鮮人労働者像」建設

8月24日、日帝時代の強制労役現場、丹波マンガン記念館で建設・除幕式開催

民主労総と韓国労総は8月24日、日本の丹波マンガン記念館で「日帝強制徴用朝鮮人労働者像建設および除幕式」を開催した。 これに先立ち、この日の午前には日本の舞鶴で浮島丸沈没犠牲者合同追悼行事に参加した。

二大労総の日帝強制徴用朝鮮人労働者賞建設推進は、 2014年の浮島丸沈没犠牲者合同追慕祭への出席が出発点になった。 浮島丸合同追慕祭は、強制徴用されて1945年8月24日に帰国する数千人の朝鮮人を乗せた浮島丸が理由不明の爆発で沈没し、 500人ほどを除く人々が死亡した事件を追悼する行使で、 浮島丸が沈没した海に近い舞鶴の住民が殉難者追悼碑を建設したことで始まり、 毎年8月24日、日本の舞鶴で京都府と京都市、舞鶴現地の追悼事業会、在日同胞たちが参加する。

二大労総は2年続けて浮島丸合同追慕祭に参加し、日帝強制徴用朝鮮人がどのようにして犠牲になり、 生き残った労働者たちはなぜ戻れなかったのか、 またその子どもたちはどのように暮らしているのかといった問題についてさらによく知らせる必要を感じ、 その一環として「日帝強制徴用朝鮮人労働者像」の建設事業を始めることになった。

二大労総は組合員からの募金で約1億3千400万ウォンの建設基金を作り、 今後「少女像」を作った作家たちと協議して労働者像を製作し、 浮島丸が爆沈され多くの朝鮮人労働者が犠牲になった8月24日、 二大労総が韓日両国で唯一、日帝による朝鮮人の強制動員、強制労働を記録している丹波マンガン記念館に労働者像を建設することになった。

今後二大労総は、 来年の3・1節の頃にソウルに二つ目の労働者像を建設する計画だ。

二大労総は「今回の強制徴用労働者像の建設は 『当時、朝鮮が植民地だったので朝鮮人労働者の徴用は合法的だった』と主張する日本政府に対し、 二大労総が歴史の問題をわれわれ労働者の問題として直視し、 この解決のために先頭に立つという意味」だと明らかにした。

続いて「今後、二大労総はわれわれの歴史の本にもきちんと出ていない数百万人にのぼる強制徴用の悲劇的な歴史をわれわれ組合員と国民に知らせて、 これを通じてわれわれの課題を共に模索するさまざまな事業を展開していく」と強調した。

※貼付:除幕式挨拶の言葉(民主労総チェ・ジョンジン職務代行、 韓国労総金東萬(キム・ドンマン)委員長)

各種資料(舞鶴追慕祭、丹波マンガン記念館)

2016年8月24日

全国民主労働組合総連盟

[民主労総除幕式挨拶]

歴史と社会を離れて、一人の個人として楽に暮らせる労働者の人生などはないということをここでまた骨身に凍みて感じます。 国を失った民衆の人生は、この丹波地域の鉱山に残る痕跡ほどに残酷です。

いかに多くの朝鮮人が連れてこられたのか、 いかに残酷な労役の生活を送ったのか、 いかに多くの人々が死んだのか、 われわれはまだそのすべての真実を知らずにいます。 『歴史を忘れた民族には未来がない』というこの一言が、 とても深く胸に染みます。

われわれはなぜこの残酷な歴史の真実をまだすべて明らかにできずにいるのでしょうか。 歴史の真実を明らかにするどころか、むしろ昨年12月には恥辱の歴史を安売りしてしまいました。 辛い歴史の記憶で、一生を苦痛と恥辱の中で生きてきた犠牲者のために、 われわれはまともな謝罪と補償を受け取ることができませんでした。 それらの犠牲者にとって、祖国解放はいったいどんな意味で残っているのでしょうか。 そして私たちにとっては、またどのような意味なのでしょうか。

これほどの痛恨はありません。 夢に描いた祖国解放は、民族分断というもうひとつの苦痛の歴史を作ってしまいました。 民族分断の悲劇は、親日の歴史の残滓に免罪符を与え、 親日残滓勢力はまだ韓国社会で権力をにぎっています。 彼らが今日再び労働者民衆を弾圧しており、苦痛の人生を押し付けています。

私たちが今、 丹波地域の鉱山の労働者像の姿に今日の労働者たちの苦痛の姿が重ねる理由はそのためでしょう。

今日この場に同席している労働の仲間たち、 まず私たちが決意しましょう。

この辛い歴史の真実を必ず究明して、 その責任者を処罰するという、 ずいぶん遅い決意を今からでも私たちの胸の中深く刻みましょう。

今日の朝鮮半島をめぐる東北アジアの情勢は、 過去の歴史が決して過去ではなく、近い未来になり得ることを予告しています。 自分の安全と危機だけを考えた朝鮮の支配者が国を売り、百姓を死に追いやったように、 今日の韓国社会の為政者は、韓米日軍事同盟という名で分断を固定して、 東北アジアの平和を深刻に威嚇しています。

祖国の分断で故郷の土地に戻れなかった同胞たちは、 この異国の土地で代を継いで差別され、苦しんでいます。 二つの祖国を残念に思っています。

今日、私たちがこの場に集まったのは、 単に過去を記憶するためではないことを忘れないようにしましょう。

今日、われわれはこうした悲劇を二度と繰り返さないという固い決意で強制徴用労働者像をこの土地にたてます。 強制徴用労働者像は、過去を記憶するためではなく、 未来のためのわれわれの熱い決意の象徴であることを忘れずに、 労働者民衆の土地、全国のあちこちに立てましょう。

最後に丹波地域に宿る英霊たち、 私ではない私のつらい歴史の前に、 また一度、固い約束をしましょう。

日帝強制支配期の恥辱の歴史の真実を、必ず明らかにしましょう。 私たちを死に追いやった親日残滓を必ず清算して、 民族の分断として繰り返されているこの苦痛の歴史を終わらせましょう。 そして労働者たちが必ず平和と統一の新時代を開きましょう。

2016年8月24日

全国民主労働組合総連盟委員長職務代行 チェ・ジョンジン

[韓国労総除幕式挨拶]

祖国の解放から71年目になる今日、 この長い時間をかけて、われわれは日帝強制徴用朝鮮人労働者像を建設するためにここにきました。

わけも分からず遠い外国に連れて行かれ、 人間として想像もできないつらい労働と虐待と飢えの中で犠牲になった多くの朝鮮人労働者の苦痛と恨を慰めるために訪ねてきました。

遅くなりましたが、 今からでもわれわれは彼らのくやしい犠牲を忘れず、 私たちに残された課題を一つずつ解いていこうと思います。

1938年、 日本総督府の国家総動員法の公表から強制徴用の悲劇的な歴史が始まりました。

強制徴用された朝鮮人労働者たちは、ただ日本の戦争遂行のために、 ここから北海道まで、最も危険で劣悪な環境の中で労役をして犠牲になりました。 今日、日本がユネスコに登載した端島の地下坑道には、70年前に朝鮮人労働者たちが刻んだ「腹が減った」、 「お母さん、会いたい」という文句がまだ鮮明に残っています。 賃金どころか三食の食事さえままならなかった彼らは、 わずか直径1メートルの狭い坑道を通り、熱気と石炭の粉塵を素裸の身に受けて働きました。 その生き地獄のような労役場で犠牲になった数十万の朝鮮人労働者たちの遺骨は、 すでに閉鎖された鉱山の周辺に今も収拾されないまま散在しています。

この悲劇的な歴史は、今の時代を生きる私たち労働者に対し 重要な課題を残しています。

その中で一番重要なことは、 まさに私たちがこの残酷な歴史を真っ直ぐに見て記憶することです。

植民と戦争を経たわれわれは、これまでひたすら「建設」と「復興」という価値のためだけに駆け抜けてきました。 しかし私たちが前だけを見て駆け抜ける間、 その傾いた陰の下には、まだ故国に帰れないまま他国の山川に散って忘れられた人々がいるということを忘れてはなりません。 祖国が植民地になったため、地獄のような労役に苦しんで犠牲になった数十万人のわれわれのおじいさん、おばあさんを忘れてはいけません。

そのためにわれわれは、強制徴用に対する日本の公式の認定と謝罪、被害者に対する賠償と補償を必ず受け取らなければなりません。 今日、日本は当時、朝鮮は日本の植民地だったので強制徴用も合法的な手続きにより行われたと主張しています。 しかし掌で雨を避けることはできません。 今日の日帝強制徴用朝鮮人労働者像の建設を契機として、 われわれ労働者がこの悲劇的な歴史を積極的に知らせていかなければなりません。 さらに、日本政府からの謝罪と賠償を受けるためのさまざまな実践と闘争を行わなければならないでしょう。

昔のすべての悲劇は国を失ったためであり、 主権を奪われたためです。

日本の植民地から日本の戦争勝利のために連れて来られて犠牲になった朝鮮人労働者の人生は、 国を失い、主権を奪われた労働者の運命を語ってくれます。 民族の自主こそが、ほかでもないわれわれ労働者がまず守らなければならない最も重要な価値であることを教訓として残しています。

対外情勢は日々複雑になりつつあります。 軍事的な利益を追求する強大国の力比べの間で、 朝鮮半島の緊張関係はさらに高まっています。 新自由主義で武装した強大国の経済的攻撃により、 われわれ労働者の人生はさらに厳しくなっています。 結局、100年前も、今日も、民族の自主権の問題は最も重要な問題になっています。

民族自主権を守り、平和と統一に進む労働者、 これが時代が要請するわれわれの役割であることを決して忘れてはなりません。

最後に今日この場に参加していただいたすべての方に感謝の言葉を差し上げます。 特にあらゆる民族的な差別にもかかわらず、われわれの言葉、われわれの文化を守って行こうと努力するすべての同胞に対し、 真心からの感謝と連帯のごあいさつを申し上げます。

まだ解決もしていない過去の事件を清算する主体は、 まさに南、北、海外すべての同胞です。 民族の自主と平和、統一を実現していく主体も、南、北、海外すべての同胞です。

難しいほどに連帯し、大変なほどに互いに助けあって、共に進みましょう。 一つの歴史を持つわれわれは力を合わせ、また一つの祖国を作っていきましょう。

昨日も今日も明日も、われわれは一つです。

2016年8月24日

韓国労働組合総連盟委員長 金東萬(キム・ドンマン)

原文(民主労総)

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2016-08-24 04:54:37 / Last modified on 2016-08-25 00:25:30 Copyright: Default

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