ここに「クィアー」が暮らしています…クィアー・フェスティバルに5万、最大の人波

17回クィアー文化フェスティバルがソウル広場で開催...ソウル都心パレード

▲クィアーを象徴する虹旗［写真/ジョンウン記者］

今年もクィアー文化フェスティバルはソウル真中のソウル広場で開かれた。 クィアー文化フェスティバルに参加した5万の人波は都心を行進して、 今回の祭のメインスローガン「クィアー・アイ・アム(Queer I Am)」を叫んだ。 「クィアー・アイ・アム」は、性少数者が社会に存在していることを知らせるメッセージだ。

6月11日午後2時に開かれた第17回クィアー文化フェスティバルでは、 ブースのイベントを始め、開幕イベントや祝賀公演舞台が続いた。 4時30分からはクィアー文化フェスティバルのハイライトであるパレードが始まった。 7台のパレード車両を先頭に、5万の参加者が乙支路と明洞一帯を通る大規模なデモ行進をした。 5万人にのぼる参加人員は、歴代クィアーパレード史上最大の人数で、2.9 kmに達するパレード区間も歴代最長だ。

▲ソウル都心クィアーパレード［写真/ジョンウン記者］

▲ソウル都心クィアーパレード［写真/ジョンウン記者］

パレードの先頭はクィアー文化フェスティバル組織委員会のパレード車両だった。 続いてトランスジェンダー人権団体のチョガッポ、ゲイ人権運動団体チングサイ、東京レインボープライド、各国大使館と外国人団体、市民社会運動団体の車両が従った。 パレード参加者は異色な扮装をして踊ったり歌を歌い、楽しい雰囲気の中でパレードを続けた。

クィアー文化フェスティバルの地位は年を経るたびに安定している。 キリスト教団体をはじめとする保守団体が 「クィアー文化フェスティバルは性的羞恥心を誘発する」という共同声明を発表して応戦集会を開くなど、 クィアー文化フェスティバルに反対する活動を展開してきたが、クィアー文化フェスティバルの参加者数は毎年増加している。

特にある保守団体の会員が、クィアー文化フェスティバル組織委員会に対して出した「公演淫乱行為禁止仮処分申請」を裁判所が棄却し、 クィアー文化フェスティバルに対する公権力の態度も変化していることを示した。 ソウル中央地法は6月9日、保守団体の会員キム氏が 「昨年、フェスティバル参加者が服を脱いで淫乱行動をするなど、不適切な姿を見せた」とし、 クィアー文化フェスティバルの淫乱行為を止めろとして出した仮処分申請に対し 「キム氏の被保全権に対する疏明は不足」と答えた。 昨年、警察がデモ行進の申告を受け付けず、徹夜で並ばせた状況と対照的だ。

ブースのイベントも昨年よりさらに規模が大きくなった。 第16回クィアー文化フェスティバルでは約80のブースが運営されたが、今年は約20か所増え、合計104個のブースが運営された。 昨年に続いて米国とオーストラリア、フランスなど14か国の大使館が公式にブースイベントに参加した。 EU代表部もクィアー文化フェスティバルに支持メッセージを送った。

クィアー文化フェスティバルのカン・ミョンジン組織委員長は、20代総選挙で同性愛嫌悪を主要政策として掲げた政党があったことを指摘した。 カン委員長は「性少数者に対する嫌悪と暴力が選挙放送という名目で地上波放送を通じ何ごともなく広まっている」とし 「嫌悪勢力の蠢動が社会の変化、多様性と尊重を基礎とした民主社会を変質させてはならないので、 もっと声を強めて性少数者が存在することを知らせなければならない」と話した。

▲クィアーパレード中警察に止められた同性愛嫌悪勢力［写真/ジョンウン記者］

一方、クィアー文化フェスティバルと同性愛に反対する声も続いている。 祭りが開かれたソウル広場の反対側の大漢門前では、1万5千人の保守団体会員が同性愛反対国民大会を開いた。 この国民大会にはセヌリ党の李恵薫(イ・ヘフン)議員も参加した。 フェスティバルの現場のあちこちで同性愛は病気だと叫んだり 「同性愛をすれば地獄に行く」という声も絶えず聞こえた。 パレード中にもあちこちに同性愛嫌悪プラカードを持った保守団体会員が登場した。

▲同性愛反対を叫ぶ人に歓呼で答えるクィアーパレード参加者［写真/ジョンウン記者］

保守団体会員とパレード参加者の間の衝突が予想されたが、 参加者は衝突ではなく保守団体会員に歓呼を送る方式で応対した。 憂慮された物理的衝突は起きなかった。

6時にパレードを終えた参加者は、ソウル広場に戻って7時まで祝賀舞台公演を観覧し、 ソウル広場でのイベントを終えた。 クィアー文化フェスティバルは続いて場所を移し、公式プライベートパーティーを開く。 16日からはロッテシネマ・ブロードウェーでクィアー映画祭を開き、 19日に17回クィアー文化フェスティバルのすべての日程を終了する。

▲イエスの姿でクィアー文化フェスティバルに登場した参加者［写真/ジョンウン記者］

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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