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「労組破壊」容疑のヴァレオ電装、起訴1年で初公判

カン・ギボン代表理事は容疑を全面否認...労組「早急な判決を要求」

チョン・ヨンギル記者 2016.04.29 09:11

4月28日、不当労働行為で起訴された慶北道慶州市の自動車部品メーカー、 ヴァレオ電装システムコリアとカン・ギボン代表理事をはじめ管理者3人の裁判が1年目に開かれた。 この事件は2015年4月8日、大邱高等法院の裁定申請引用決定後、一度も裁判が開かれていなかった。

4月28日、大邱地方法院慶州支院(刑事1単独クォン・ギマン)で、 ヴァレオ電装とカン・ギボン代表理事他2人の「労働組合および労働関係調整法違反」容疑に対する初公判が開かれた。 クォン・ギマン判事は「なぜ裁判がこれほど長く開かれないのかわからない。 (組織形態変更の裁判と)直接の関係はあまりないようだが…」とし、裁判が遅れたことに対していぶかしんだ。

大邱地方検察庁慶州支庁(検事ナム・ジミン)は、 ヴァレオ電装が2010年の職場閉鎖以後「組組会(組合員のための組合員の会)」が結成され、 会社が金属労組からの脱退を主導するように支配介入した点を公訴事実で明らかにした。 これは、2012年の国政監査ですでに明らかにされた内容だ。

創造コンサルティングと会社の文書(戦略会議2010年4月20日)には 「会社は組織形態変更のために(金属労組)対抗勢力を支援しなければならない」と書かれている。 創造コンサルティングは、金属労組から脱退した組合員総会のシナリオまで作成した。

検察はまた、会社が金属労組から脱退後に設立されたヴァレオ電装労組のチョ某に労組専従の賃金を払って親企業労組活動を支援し、 労組活動に支配介入した行為も不当労働行為に該当すると明らかにした。

またカン・ギボン代表理事が2013年、 会社と金属労組が合意した労組事務室出入保障の約束を破り、 断電・断水措置を取るなどの不当労働行為をしたと検察は明らかにした。

だがカン・ギボン代表理事は、 会社と創造コンサルティングが共謀して金属労組からの脱退に介入したという点と、 チョ某に不当に賃金を払ったことを全面的に否定し、無罪を主張した。 断電・断水措置など、労組との合意を破った点については検討できなかったと明らかにした。 次の裁判は5月26日14時20分に続行される。

▲(左側)ヴァレオ電装カン・ギボン代表理事。2013年7月22日[写真=ニュースミン資料写真]

この日の裁判の前に金属労組慶州支部は支院の前で記者会見を行い、 「労組破壊犯のヴァレオ電装カン・ギボンに対する早急で公正な判決を要求する」と明らかにした。

彼らは「3月に裁判所は相信ブレーキ代表と役員に対する不当労働行為有罪を確定し、 4月14日にはユソン企業も会社が主導して設立した労働組合には自主性がなく、 設立そのものが無効だという判決があったが、 ヴァレオマンドはまだ進行中」だと明らかにした。

金属労組ヴァレオマンド支会のチョン・ヨンジェ前支会長は 「国政監査でも創造コンサルティングと共謀した労組破壊シナリオがわかり、 会社に対する押収捜索も行われたが、 検察は不起訴処分をしてきた。 だが高等法院が裁定を申請して裁判が開かれることになった」とし、 検察の微温的な態度を指摘して、 裁判所に対しても「裁定申請受け入れから1年間、一度も裁判開かれなかった理由は何なのか。 早急で公正な判決を要求する」と話した。

ヴァレオ電装は2010年2月、外注化に反対してストライキを行った労組(金属労組ヴァレオマンド支会)に対して用役職員を動員して職場閉鎖を断行、社会的な問題になった。 また、2012年の国政監査では労務法人創造コンサルティングが作成した文書によって労組破壊が行われた痕跡があらわれた。

だが検察は、不当労働行為の共謀について2013年に不起訴と決定した。 抗告したが、大邱高等検察庁は2014年にこれも棄却した。 創造コンサルティングが作成した労組破壊シナリオが、会社や親企業労組に送られたことで行われた直接の証拠が不足だという理由であった。

これを不服として労組が大邱高等法院に裁定申請をおこない、2015年4月8日に裁判所はこれを認めて起訴強制命令を行った。 不当労働行為の容疑が明らかになってから3年目に正式な裁判が開かれることになったが、 これも容易ではなかった。 裁判所が被告人の会社側の期日変更要請を受け入れ、1年間、一度も裁判が開かれなかったためだ。 金属労組が企業労組に対して出した組織形態変更無効訴訟に対する大法院の判決の後に裁判をしようということが会社側の主張だった。

付記
チョン・ヨンギル記者はニュースミンの記者です。この記事はニュースミンにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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