「THAADが必要だというセヌリ、TKはだめ? ババ抜き」

THAADのTK配置説に予備候補の立場は?

パク・チュンヨプ記者 2016.02.14 10:13

THAAD(高高度ミサイル防衛体系)のTK(大邱・慶北)配置説が流れ、この地域の国会議員の立場に耳目が集まっている。彼らはTHAAD導入の必要性を認めながらもTK配置説にははっきりした立場を明らかにしていないか、前方配置を主張している。セヌリ党大邱市党も言葉を控えている状況で、2月12日、この地域の市民がセヌリ党に対し「導入には賛成しようと言って、大邱には反対するのはババ抜きであり、矛盾」だと非難した。

はっきりした立場を述べているのは金文洙(キム・ムンス)大邱寿城甲予備候補(セヌリ党)だ。金文洙予備候補は2月11日「米国と核ミサイル防御体系であるTHAADを議論することは自衛権次元で当然だ」が、「前方に前進配置する方が国土防御と国民の安全にとって有利だ」と明らかにした。

劉承ミン(ユ・スンミン)大邱東区乙予備候補は、THAADの導入には積極的に賛成してきたが、 TK配置説についてはこれまではっきりした立場を明らかにしていない。劉予備候補の側近はTHAADのTK配置説について「(劉予備候補が)まだ立場を出していないと理解している。答えるのは難しい」と説明した。

セヌリ党大邱市党の関係者は「中央委次元の立場の他に、THAADに関しては大邱市党が自主的に言及するのは難しい。 (この地域の)国会議員の立場も個人候補としての立場」だと話した。

一方、TK地域の他の政党と市民社会団体は、セヌリ党の国会議員と大邱市党に対する批判を吐き出した。

正義党大邱市党は2月12日、「(THAADの導入は)選挙の最中に利用してみようという政府とセヌリ党の意図」だとし「THAAD配置の場所として大邱と倭館が議論されている。正義党大邱市党はわが国とって何の効果もなく、大邱市民の安全を威嚇するTHAADに反対する。セヌリ党大邱市党は明確な立場を明らかにしろ」と指摘した。

共に民主党慶北道党は「THAAD配置の候補地として大邱慶北が議論されていることに市・道民は大きな驚きと当惑感に陥っている」とし「THAAD配置に対しては原則的に反対」と明らかにした。

ピョン・ホンチョル大邱達西甲予備候補(緑色党)は「セヌリ党が本性を表わした。劉承ミン前院内代表は以前から政界の先導的THAAD配置論者であり、チョン・ドゥオン議員は今回、THAAD配置反対を北朝鮮側に追い出す水準以下の認識を表わした」とし「ずっと強行され、敷地まで選ばれれば、該当地域の住民と連帯して最後まで抵抗する」と説明した。

鄭琪澈(チョン・ギチョル)大邱寿城乙予備候補(共に民主党)は「THAAD配置協議は韓米両国が組んだ脚本のとおりに動いているのではないかと疑問に感じるほど」とし「THAADは韓国にとっての対北朝鮮抑制の手段ではなく、米国本土防御用の性格の方がはるかに強い。 THAAD配置で朝鮮半島が米・日・中・ロ強大国の角逐場になるのではないかとても心配だ」と話した。

大邱慶北地域市民団体も12日「朝鮮半島のTHAAD配置反対」記者会見を行った。大邱民衆とともに、大邱平統サなどの6つの団体は「米国がTHAAD配置を決定してから1～2週以内に配置できると既定事実化した点で、朝鮮半島へのTHAAD配置は時間の問題」だとし「韓米当局はTHAADが対北朝鮮用だと主張しているのは、中国の反発を和らげ、諸般の費用を韓国に押し付けるための米国の策」だと指摘した。

続いて「THAADを配置しても北核問題は解決しない。 THAADの韓国配置は国と民族に百害無益なもので、直ちに中断しなければならない」と明らかにした。

キム・チャンス大邱平統サ代表は「THAADの朝鮮半島配置は国家の利益を損ない、むしろ戦争の危機を呼ぶ。 THAAD配置に対する実務議論を直ちに中断しろ」とし「これまで政府はTHAAD配置について、米国の要請も議論もなかったといっていたが、今回のことで嘘がバレたわけだ。この地域の国会議員もTHAADに賛成しながらも、自分の選挙区への配置については互いになすりつけており、ババ抜きを見ているようだ」と話した。

一方、最近THAAD配置の議論は2月7日、国防部が「駐韓米軍THAAD配置関連韓米共同発表文」を発表したことで提起された。国防部は「北朝鮮の威嚇に対応するために、韓米同盟のミサイル防御体制を向上させる措置として、駐韓米軍のTHAAD配置の可能性についての公式協議を開始することを韓米同盟次元で決めた」と明らかにした。

聯合ニュースによれば、 THAAD配置の候補地としては駐韓米軍基地がある京畿道平沢、大邱、全北、群山などが議論されている。

付記
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原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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