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LNJ Logo 韓国:ソウル散歩~あちこちで座り込み
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News Item 201511Seoul
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11月上旬、久しぶりにソウルを訪問する機会があった。 短い滞在ではあったけれど、今回は「無銭旅行」に徹することにしたため、いつもなら地下鉄やバス、タクシーで移動するソウルの街を歩いてみることにした。 実際、ソウルの市内は東京と較べるとかなりコンパクトで、東大門から西大門まで歩いても1時間もかからない。 街の風景、人々の様子を観察しながら見知らぬ土地を歩いてみると、ガイドブック片手に目的地から目的地へと効率的に移動する観光客の目には見えてこないさまざまなものが見えてくる。

たとえば、街頭で座り込みをしている人たち。 日本でも霞ヶ関の脱原発テントのような例はあるけれど、かなり例外的。何千、何万という人たちの思いがなければ霞ヶ関のテントは持たない。 しかしソウルでは無名の人たちが、何千、何万という人に自分たちの思いを伝えるために、あちこちに無数のテントが張られ、座り込みの場所が作られている。 考えてみれば、世の中に知られない小さな存在だからこそ、彼らの主張を伝えるためには多少エキセントリックな方法を使わなければいけない。 「違法だから」、「公共の場所だから」…いろんな理由でもちろん彼らも追い立てられはする。 それでも彼らは動かない。

モダンな街並みと雑然とした座り込み場。 一見、豊かに見えるこの社会は、無数の人々を彼らの豊かさから弾き飛ばすことで成立しているということを何か象徴的に見せるような対照。 そして、街角で懸命に自分たちの声を伝えようとする人たち。マスコミが「愚かな主張だ」と一笑に付して伝えようとしないさまざまな事情を街頭で精一杯訴える人たち。

なんだかんだと言っても、ちょっと歩いただけでこんな座り込みの現場が目に入るソウルという都市は面白い。 ここではぼくがたまたま通りかかって目に付いた座り込みや抗議の現場の写真を載せるけど、実際にはソウルの座り込み場の数はこの何倍もある。 もしソウルを訪れることがあれば、彼らの声に耳を傾けてみてほしい。

ソウルの座り込み

(画像をクリックすると拡大表示されます)

文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2015-11-21 03:13:48 / Last modified on 2015-11-21 08:32:24 Copyright: Default

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