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清州市、公務員など900人を動員して老人病院の座込場を強制撤去

阿鼻地獄…座込場が粉々にされてゴミ袋に

チョン・ジェウン記者 2016.02.05 17:31

多くの人が悲鳴をあげながらもがいた。 2月5日未明、清州市庁の前はそれこそ阿鼻地獄だった。 清州市側はこの日の午前5時頃から公務員と上当区庁所属の撤去専門職員約900人を動員し、 市庁正門の前の清州市老人専門病院(以下、老人病院)解雇者のテント座込場を幾重にも取り囲み、すべての人の座込場への出入りを止めた。 彼らは同じようにマスクで顔を隠してスクラムを組んだまま何も言わなかった。

ある労組組合員が午前6時10分頃、座込場に水を渡そうとしてしばらく騒ぎが起こった。 組合員たちは「分会長はハンスト終わっていくらも経たないので水を飲まなければならない。 何も食べてはいけない」、 「水を渡すというのになぜ防ぐのか。どけ」、 「税金で月給を受け取る公務員が市民にこうしてはいけない」などと叫んでも清州市側は拒否した。 チナ僧侶が「座込場の中のキム・テジョン牧師だけと会う」と言ったが拒否された。

座込場には28日間ハンストを行い、3日前に市庁広場で焼身を試みた クォン・オクチャ分会長(公共運輸労組医療連帯清州市老人病院分会)とキム・テジョン牧師の二人だけだった。

忠北地域労働者たちと支援の市民が続々と市庁の前に到着し、 双方の間で大小のもめごとが間けつ的に起き始めた。 彼らは「行政代執行法により、日の出前や日没後には代執行をしてはならない。 しかし清州市は法を守っていない」、 「行政代執行は相当な履行期間をかけて執行しなければならないが、 2日に戒告状を送り、3日後にすぐ強制撤去した。こんなことがあるか」などと強く抗議した。 生活教育共同体恐竜のメディア活動家は映像撮影をしていたところ、 公務員にカメラを奪われたため「カメラを返せ」と叫んだ。

彼らは警察側にも抗議した。 「日も昇っていないのに強制執行をした。 労働者は法を守らなければ直ちに捕まえるのに、なぜ公務員は法を犯しても捕まえないのか」ということだった。 市庁正門両側の歩道に集会申告をしていたが、公務員が幾重にも取り囲み、集会ができないと糾弾した。 集会デモの自由を保証しろと叫んだ。 警察兵力約500人はこの日の午前5時頃から万一の事態に備えるとし、市庁正門を中心にあちこちで待機していた。

清州市側は午前7時30分頃、日が昇るとすぐに強制撤去を始めた。 特に「団束」と書かれた赤い帽子をかぶった撤去班職員がカッターナイフでテント破り、ひもを切って、率先して撤去した。 テントをはじめ座込場の床のスチロール、プラカード、食べ物など、座り込み物品がこなごなになった。

座込場の中にクォン・オクチャ分会長とキム・テジョン牧師がいて、労働者たちが「テントの中に人がいる」と叫び続けたが、撤去は強行された。 警察兵力が一瞬で集会隊伍を分離し、テント座込場側には労働者、市民の一部しかいない状況だった。 無差別撤去が続き、彼らの一部は「もうそろそろやめよう。 午前5時から出てきてこの程度なら、給料の手当てもずいぶん稼いだのではないか」と公務員たちを非難した。

座込場の撤去は午前7時30分から8時20分まで50余分間行われた。 撤去の最後は女性公務員たちが突然押しかけてきて座込場の中にいた女性2人を道路側に引き出すことだった。 座込場には1人もいなくなり、すでに形体を失った床用スチロールはまた小さな破片に壊された。

公務員たちは撤去と同時に座り込みに使った食器や盆など、壊れていない物品をゴミ袋に入れることに余念がなかった。 そして最後まで清州市側に「やめろ。これぐらいで良いではないか」と抵抗した労働者たちに向かって撤去班は 「私たちが片づけてやるよ」と余裕を見せた。 やはり片づけてやるという座り込み物品も、ゴミ袋の中に向かった。

強制撤去の直後に民主労総忠北本部は集会を開き、清州市の行政代執行は不法だと主張した。 キム・ヨンジク事務局長は「行政代執行時には責任者が身分を明らかにして正式に告知し、令状を提示しなければならない。 また、日が昇る前に行政代執行をすることはできず、戒告状を発行してから相当な期間も与えなかった」とし 「初めから最後まで不法だ」と話した。

続いて彼は「清州市と公務員も法違反の批判を避けるために、日の出の後、7時30分から撤去を強行したが、 午前5時から座込場を取り巻いて電気のコードまで切るなど、事実上、行政代執行が始まっていた」と主張した。

民主労総は、清州市の行政代執行が不法だとして法的対応を明らかにした。 市庁正門前で野宿座り込みを続け、産別労組別に旧正月連休にも座込場を守ることにした。 2月12日の午後4時からは、市庁の前で大規模集会も開く。

清州市側は午前10時に記者会見で正面対抗した。 ユン・ジェギル清州副市長は 「行政代執行については、道路法により労組の不法テントを撤去した」、 「市民の通行の邪魔になり、都市の美観を害するなどの不法行為があった」と明らかにした。

副市長は行政代執行の不法性の主張について、 「午前5時から集まったのは、行政代執行の過程で発生しかねない不祥事を予防するために、 労組員の接近をあらかじめ遮断した」とし 「日出後の7時30分から3回にかけて行政代執行をしたので、全く不法ではない」と反論した。

一方、清州市は社会複視事業法と施行規則により、 老人病院委託の契約締結時は労働者の雇用継承についての条項を入れる義務があるが、 これをしなかったために法違反の議論を呼んでいる。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。この記事はメディア忠清にも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2016-02-07 21:21:38 / Last modified on 2016-02-07 21:21:39 Copyright: Default

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