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大統領批判ビラ散布の拘束裁判は「政治裁判」だ

[特別寄稿]「大統領名誉毀損容疑」で大邱拘置所に収監されているトングリ

トングリ(パク・ソンス) 2015.08.28 19:20

[編集者 注]朴槿恵大統領を批判するビラを製作したことを理由に大邱拘置所に収監されているトングリ(パク・ソンス)氏が文を送ってきました。トングリ氏が送ってきた投稿の原文も共に貼付します。

私は、ビラ散布で大統領名誉毀損容疑で拘束までして裁判をしている昨今の裁判を 『政治裁判』だと感じます。 その理由は極めて簡単です。 私はビラを製作し、全国数十か所に話をして各地域の方々が配りました。 各地域警察署でもこのビラの散布者を確認しましたが、 他の地域はビラを問題にせず、ただ大邱だけでこれを『大統領名誉毀損』という名前で拘束裁判しているからです。

すでに私は昨年12月末から群山でビラを作って配っていましたが、 群山警察署も1か月の内偵の末に1月中旬に情報課刑事が『特に問題はない』という立場を表わしました。 光州ではキャンドル集会でこのビラを道路で遠慮なく配りましたが、 これに対して光州警察署は「名誉毀損ビラではない」と公表までしました。 済州でもビラを配りましたが、せいぜい軽犯罪処罰法違反で召喚状がきただけです。

▲トングリ(パク・ソンス)氏のFaceBook

一山でもチョ・ソンフン氏がビラ散布による押収捜索に対する抗議としてドッグフードを撒きましたが、 ドッグフード散布に対して軽犯罪処罰法で罰金ステッカーを賦課しただけで、 事件は起訴されず、その上に「ドッグフードを撒いたが片付けた」と抗議すると、 軽犯罪処罰法ステッカーも無効にしたそうです。 したがって、こうした情況を見れば、ただ大邱だけで罪になるこの事件を正しい法執行による事件とは見られず、 政治的裁判だと考えるしかありません。

だが、この事件が拘束裁判になったのは、それに加えて警察と検察の「自尊心」が発動したという理由が大きそうです。 私が警察署や大検察庁にドッグフードを撒いたことへの一抹の復讐ではないかと思います。

彼らは朴槿恵(パク・クネ)政権を守るための国民を脅しつけるような捜査への抗議の表示に対し、 一抹の反省も見せようとせず、「私たちが犬か?」と激怒するだけです。 彼らが持っている権力は、国民から出てくると考えず、 国民を統制するための武力としか思わない軍部独裁式の発想だというべきでしょう。

ですから彼らの前に撒いたドッグフードがもったいないだけです。 私がドッグフードをまいた理由は警官を侮辱するためではなく、 こうした不当な捜査に対する国民的な怒りがあるのに、これに抗議しても回答もせず押し通すその偏狭な態度に対するパフォーマンスでしかありません。 そうしてでも彼らにちゃんとしろというメッセージを伝えたかったのです。 しかし彼らの反応を見れば、むしろそのドッグフードを、子犬にやらなければならなかったのではないかと思います。

とにかく4か月以上、ビラを撒いてからだも疲れ、栄養状態も不十分で、活動資金もなくなった所で、 こうした私の困難を調べて下さり、この国立療養所で安息する機会を与えてくれたことにとても感謝するだけです。

むしろここは最低の福祉や医療・平等・正義は享受できる所なので、 朴槿恵政権治下に路上で苦労している方々に深甚なる慰労の申し上げます。

とにかく私は始終一貫、コメディー映画の主人公の気持ちで一日一日を過ごしています。 時局批判ビラの文句にけちをつけて、大統領名誉毀損だと言って拘束裁判をする社会なのでしょうか!

プハハッ〜

  1. 8.6 大邱拘置所にて、トングリ

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-09-01 23:23:10 / Last modified on 2015-09-01 23:23:11 Copyright: Default

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