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労使関係をこじらせる現代車、あおりたてる政府

現代自動車支部全州委員会、「イ・ソクトン工場長が信号を出して政府が弾圧する形」

キム・ヒョンソク(金属労働者編集局長) 2015.07.29 17:45

朴槿恵政権の労働市場構造改悪推進で、全国の労働現場が疲弊している。 現代自動車が労組現代自動車支部全州委員会のカン・ミンソク議長を告訴・告発し、 政府が「不合理な労使慣行改善」を名分に拘束するなど、 正常だった労使関係を破綻させている。

特にイ・ソクトン前現代車蔚山工場第2工場長が昨年12月に常務から専務に昇進し、 全州工場の工場長に赴任して以来、 これまでの労使交渉の慣行と協約が崩れ、 暴力を伴った数十件の告訴・告発が続くなど、波乱が起きている。

1月に重さ0.3トンのトラックのエンジンが4m上から落ちるという安全事故が発生した。 会社は金曜の事故発生以後に開いた事故対策会議が、週末を超えて労使対策協議が続いているのに、 月曜の作業時間に合わせて管理者を動員し、ラインを稼動させようとした。 労使の約束で、安全事故が発生すれば従うことになっている「作業再開標準書」違反だ。 労組とマニュアルを無視して工場の稼動を強行しようとした。

▲現代自動車がカン・ミンソク労組現代自動車支部全州委員会議長を告訴・告発すると、政府が「不合理な労使慣行改善」を名分に拘束するなど、正常だった労使関係を破綻させている。全州委員会幹部が7月21日に工場正門の前でテント座り込みをしている。[出処:金属労働者]

現代自動車支部全州委員会(以下、全州委員会)のカン・ミンソク議長など組合員約百人が集まって抗議すると、 会社は管理者約200人を動員して大規模な体当たりになった。 会社は電線を縛るために使う小さいゴム材質のクリップを投げたカン・ミンソク議長を、 トラック部品のボルトを大量に投げたと誇張し、暴行傷害罪で告訴した。

暴力の誘発者は現代自動車

会社は全州委員会が6月17日に本館抗議集会を行うと、 管理者を集団で集会現場に乱入させ、再び暴力事態を誘発した。 全州委員会のチョン・ギウ政策部長は 「会社は慣例として円満に処理してきた事案を一方的に破棄し、問題を拡大している」とし 「これまで問題が発生すれば、会社が早期の解決を要求したが、 今では『不合理な慣行を改善』すると言って交渉を混乱させている」と明らかにした。

会社は最近、超過生産を一方的に指示し、これに従わない組合員を懲戒した。 会社はいつも昼間勤務をしてきた全州工場が、昼間連続二交代となって生産量が増え、 全州委員会と合意した生産人員(M/H)と生産量(UPH)は間違っているとして今年の2月、 エンジン工場の労働強度(UPH)を上げることを要求した。 同じ人員でさらに多く生産しろという要求だ。

▲7月21日チョン・ギウ全州委員会政策部長が現場弾圧の資料を説明している。チョン・ギウ部長は「現代車蔚山工場で組合選挙不法介入疑惑で問題になったイ・ソクトン工場長が赴任して混乱が起きた」とし「労働弾圧が深刻だった1980年代にもなかったことが行われている」と批判した。[出処:金属労働者]

▲現代車全州委員会幹部が7月21日に労働安全委員会事務室で業務をしている。[出処:金属労働者]

チョン・ギウ部長は「会社は安全事故、合意書違反、火災発生などに対処する組合活動の一挙手一投足に対し、 民事・刑事告訴・告発と損害賠償請求を乱発している」とし 「労組活動をするなという意味」と声を高めた。

検察は全州委員会が240億ウォン相当の被害を与えたという会社の主張を認め、 暴行と業務妨害などを理由にカン・ミンソク議長を7月10日に拘束収監し、 ソ・ヨンウ副議長など委員会の幹部8人を不拘束捜査している。 全州委員会は会社とともに労組を罪悪視する検察と資本偏向の労働部など、 政府が労働組合への攻撃を始めたと分析している。

李基権(イ・ギコン)雇用労働部長官は7月15日の記者懇談会で 「現代車全州工場を見れば、施設を改善したのに稼動率を高めることに労組が反対したことにより物理的衝突も起きた」と事実を歪曲した。 その上、「労働権が尊重されるように、人事経営権も尊重されなければならない」と会社の主張を認めた。 同じ人員で労働強度を上げる会社の主張は無視し、雇用労働部長官が人事経営権尊重を叫び、 労使間の暴力と対立の原因として労組を指定した。

労働部長官、「現代車の人事経営権の尊重を」

朴槿恵(パク・クネ)大統領も7月21日、公共・労働・金融・教育など4大部門構造改革の完遂が今年の下半期の国政優先目標であることを明らかにし、 特に「労働改革」を「生存のための必須戦略」、「時代的課題」だと表現するなど、 労働市場構造改悪を促している。

▲朴槿恵政権は昨年末から押し通している労働市場構造改悪政策を『労働改革』と言いくるみ、『不合理な慣行』を改善すべきだとして深刻な労使対立をあおっている。現代車全州委員会権限性代議員が7月21日に正門の前テント座り込み中に現場弾圧状況を説明している。[出処:金属労働者]

昨年末から政府が強行している労働市場構造改悪政策を「労働改革」と言いくるみ、 「不合理な慣行」を改善すべきだとして深刻な労使対立をあおりたてている形だ。 チョン・ギウ部長は「労使の自治に任せるべき労使関係に政府が介入し、 混乱をあおっている」と指摘した。

これに関し、イ・ギョンフン現代自動車支部長は7月2日、 全州工場で支部の拡大幹部を集めて決意大会を開いた。 支部は会社が現場弾圧を続ければ、賃団闘とともに打撃闘争を行うと警告している。

全州委員会は、全州地方法院とソウル市良才洞の現代車グループ本社前で1人デモを行っている。 7月15日から工場正門の前にテントを張って幹部循環座り込みを始めた。(記事提携=金属労働者)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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