本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:韓国青少年170人、核発電所事故近くの福島市訪問
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1438167452921St...
Status: published
View


韓国青少年170人、核発電所事故近くの福島市への訪問に議論

日本外務省が後援する交流プログラム…環境団体「放射能安全情報の提供と安全対策不足」

ムン・ジュヒョン記者 2015.07.28 18:34

日本の外務省が後援する韓国青少年交流招請プログラムで、 韓国の青少年約170人が東日本大地震により深刻な核発電所事故がおきた福島地域を訪問する予定で、 論議がおきている。

韓日修交50周年記念として日本外務省が後援し、民間団体のふくかんねっとが主催する今回のイベントは、 全州地域の青少年約170人が参加する。 7月28日から10日間の日程で福島と東京、宮城などを訪問する予定だ。

韓国の青少年が訪問する福島市は、福島核発電所からわずか62〜70Kmの地域だ。

この行事を推進する韓日修交50周年記念青少年文化交流実行委員会の関係者は 「7月18日、この行事を主催する団体の核心関係者が十分な説明をした。 その地域についてのことと、イベントの趣旨を説明した」とし 「放射能測定器を持って行って、現地で測定もして、安全教育も予定されている」と話した。

続いて「訪問を予定している福島の地域の中では安全な所に行く予定で、 そこの人々も5年間暮らしているが、特別な事件はなかった」とし、安全には問題がないという立場だ。

しかし環境団体と脱核団体は、この行事に先立ち、 支援者たちに福島地域の状況に対する十分な説明が不足していることや 放射能安全教育の不足などの問題点を指摘した。

脱核新聞のオハラ幹事は 「韓国の青少年が核発電所事故と現在の状況について、 主催団体から十分な説明を聞いたのか疑問だ」と指摘した。

実際にチャムソリが入手した日程表と募集広告、公示事項案内文には、 福島核発電所の事故と東日本大地震についての言及は全くなかった。 また、福島地域に2日間滞在が予定されている状況で、 放射能安全マニュアルなどについての説明も特に記載されていなかった。

全北環境運動連合は7月27日、論評を通じて 「イベントに参加する保護者の話などを総合した結果、 放射能や福島核発電所の事故についての事前教育や情報提供、安全対策に対する事前告示や準備は充分ではなかった」とし 「そのため諮問の意思を表明したが、主催側が拒否した」と話した。

この団体は「福島訪問の前提は、 核発電所の事故とその被害状況と原因、健康と安全側面で放射線被曝の危険性、 そして日常的な安全規則遵守についての理解が先だ」とし 「自己決定権がない青少年には、なおさら要求される」と説明した。

脱核新聞のオハラ幹事も事前教育と放射能安全対策用意が重要だという意を伝えた。 オハラ幹事は「福島で滞在する所は、あまり被曝の可能性は高くはなさそうだ。 放射線の検出が高い地域とは違うようだ」とし 「しかし心配なのは、そんな被曝の可能性ではない」とし、次のように話した。

「青少年文化交流を目的に福島に行く以上、 そこで起きた出来事を詳しく知って行かなければと思う。 地震と津波で当時、日本では多くの人々が命を失った。 ところで福島は、核発電所の事故までが重なり、他の地域より救助作業がうまくできなかった。 これにより多くの人が亡くなった悲しみの地域だ。 しかし、そうしたことを無視して、事故がなかったかのように文化交流をすることにどんな意味があるのかと思う。 福島に対する本当の情報を提供して、これに同意する人々が参加することが必要だ」

また、オハラ幹事は「マスコミの報道等を通じ、 核発電所事故の被害を過小評価して、 核発電所の危険性を隠すために韓日両国の青少年が利用されるのではないのかという心配もある」と話した。

一方、全北環境運動連合は7月27日に報道資料を通じ、 最低限の放射能安全対策を要求した。

△青少年が雨に露出しないようにしなければならない。 大気中の放射線が微細なホコリに吸着していて、雨とともに地面に降ってくるため
△放射線量が高い地域(ホットスポット)で土を触る活動は自制
△農水産物輸入が禁止された福島県を含む近隣8県の農水産物や加工食品の搬入禁止
△空間放射線量の適用基準は国内基準を適用し、引率者が放射能計測器を携帯

付記
ムン・ジュヒョン記者はチャムソリの記者です。この記事はチャムソリにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-07-29 19:57:32 / Last modified on 2015-07-29 19:57:33 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について