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労働党、正義党-国民の会との統合推進の中断を決定

ナ・ギョンチェ党代表辞任の可能性高く…進歩結集の推進力が弱化

キム・ヨンウク記者 2015.06.29 10:43

6月28日の労働党定期党大会で、正義党-労働党-国民の会-労働政治連帯進歩政治の4勢力統合(結集)推進の中断が決定された。 ナ・ギョンチェ代表が党大会に代表発議した「4者の代表が6月4日に合意した共同宣言に基づいて、 新しい大衆的進歩政党の建設を推進する」という「党員総投票付議の件」が否決されたためだ。 これにより、今年の初めに進歩勢力の結集を通じた進歩統合を公約に掲げて当選したナ・ギョンチェ労働党代表は、 事実上、植物代表になった形で、近い将来去就についての立場を出す予定だ。

▲6.28労働党党大会で進歩結集推進のための党員総投票付議の件の否決を宣言するイ・ドグ党大会議長

今回の決定で労働党は、2011年の進歩大統合のように、また荒波にもまれる可能性が高まった。 総投票案件は単純な4者交渉推進の議案のように発議されたが、最終協議案に対する政治的な圧力として提示された側面が大きく、 賛成派も反対派も、命運をかけた案件だった。 案件自体も「新しい大衆的進歩政党建設を推進する」という内容で、 交渉推進そのものを代議員が完全に拒否した結果になった。 党大会の結果についての解釈の余地は少し残っているが、正義党-国民の会-労働政治連帯との進歩結集の議論を中断しろという意が強く、 結集に賛成した党員の集団離党の可能性もなくはない。 ごく少数ながら、党ホームページ掲示板には党員総投票に関して個別に離党する意思を明らかにした党員も出てきた。 また4つの進歩政治勢力統合は推進力が弱まり、労働党が抜けたまま3組織の統合議論になる公算が高まった。

ナ・ギョンチェ代表、「中間過程が必要だと判断した」

6・28党大会進歩政治勢力統合推進党員総投票付議の件は、午後6時30分頃に議論が始まった。 党員総投票の案件を代表発議したナ・ギョンチェ代表は、 すでに進歩結集の交渉を進めている状況で、また進歩結集の推進を問う党員総投票の案件は政治的圧力だという反対側の意見を意識するかのように、 6月4日の4者共同宣言の内容と推進の背景説明に精魂を込めた。 ナ・ギョンチェ代表は「進歩結集を進めるという代表公約をかかげて党代表に当選し、 進歩結集推進について外側の勢力の基礎的な意志を確認することで、 私たちも彼らと手をとって進歩結集を進めるかどうかを判断できると考えた」とし 「労働党だけの計画や、私だけの計画で党員同志の意を問うことはできないと考え、 進歩結集推進に関する最低の基本原則と立場、課題、意志を確認できる文書と中間過程が必要だと判断した」と明らかにした。

▲案件を説明するナ・ギョンチェ代表

続いて2008年の民主労働党-進歩新党分党関連党大会と、2011年の魯会燦(ノ・フェチャン)、沈(シム)サンジョン元代表の離党-統合進歩党合流の契機になった進歩新党党大会の経験を紹介しながら 「絶対多数の党員はこの過程に参加できなかった。 私は党代表として、賛否がはっかり分かれる主題を討論しようという立場で熱く論争し、 この過程で全党員の意思だけは尊重しようということを同志の皆さんに訴えたかった」とし 「全党員の総意を集めて推進するかどうかを決め、党員の総意に忠誠をつくす方式で組織の進路を決めよう」と総投票議案の可決を訴えた。

ナ代表は総投票議案が具体的ではないという指摘について 「4団体による6.4宣言に基づいて、新しい大衆的進歩政党政党建設推進を問うもの」とし 「案件が可決されればさらに高い推進段階に入り、 否決されれば新しい進歩政党の建設が中断される」と説明した。

進歩政党の夢と進むべき道をめぐり衝突した呼び掛けと呼び掛け

続いて一時間ほど行われた党員総投票案件の賛否討論は、互いの真心と進歩政党の夢、 進むべき道、施行する時期の差などがあらわれた呼び掛けの時間だった。

賛成討論に出た慶南道議員の余永国(ヨ・ヨングク)代議員は 「洪準杓(ホン・ジュンピョ)道知事の無償給食中断に対抗し、洪準杓知事召還運動の中心に立ってきた。 ハンストもして、学父母への講演も何度もでかけ、労働党所属として紹介されるが、 彼らはいつ進歩政党の統合をするのかという質問をよくする」とし 「リコール闘争の過程でその成果を入れる所がない。 現在は新政治連合が成果を持っていき、また党は解散したが統合進歩党の同志らがあちこちの地域組織に成果物を持っていっている。 労働党は労働政治と進歩政党の代表性を与えられずにいる。 これをきちんと作り出すことが進歩統合の道で、民衆に希望を与えるところ」だと強調した。

反対討論をしたイ・コンス代議員は 「まだ希望があるという人に、私たちがなくなるとかどうするとか、あえてなぜそう言うのか」とし 「進歩政党運動をして疲れた人々はちょっと休んで他の人に機会を与えるほうがいいと思う。 まだ希望が残っているという人に機会を与えなければならない」と反対理由を明らかにした。 続いて「各種の闘争現場に行ってみれば、デモ団があるが、ほとんどわが党の党員だ。 『お元気ですか』活動、アルバイト労組など、わが青年学生党員らがこれほど活発にしている」とし 「党員が一つの指針を持って全国的キャンペーン能力を持っているのは、労働党だけだ。 それなりに私たちが希望がないからつぶれるというのか。 風餐露宿とハングリー精神でまたやれると自然に話せる決定をしてほしい」と強調した。

▲総投票案件賛成採決

反対討論をした李荘雨(イ・ジャンウ)代議員は 「民主労働党から離党して以来、2014年に労働党を選択して入党した理由は、 正義党、統合進歩党、新政治連合が労働者と大衆を裏切ってきたため」とし 「昨年の地方選挙と再補欠選挙で労働党を選んだ大衆は、適当に進歩政党を選んだのではなく、労働党を選んだ大衆だった。 まだ希望がある。 『いつ進歩統合をするのか』という大衆の質問に、労働党があると答えなければならない」と話した。

続いて賛成討論をしたナム・ガヒョン代議員は 「進歩政党運動18年間、私には夢があった。 政治を通じ、世の中を変えようという夢だけだ」とし 「労働党はつぶれたとは思わない。 労働党がつぶれたのではなく、もっと大きな大衆的な進歩政党で世の中を変えるという私たちの夢があるから」と涙で可決を訴えた。 ナム・ガヒョン代議員は「難しいから逃げるというのではない。 私たちの政治ができるのなら、いつまででも頑張れる」とし 「6.4宣言の内容が気に入らない人がいるかもしれず、進歩結集ではないともいえるが、 今の案件はただ党員の意を一度聞こうという案件だ。 その意志を受けとめて、交渉でしっかりした政党のイメージを作れなければ、 私もやはり最後の党大会で反対するだろう。 互いの気持ちを信じてほしい」と強調した。

本来は猛烈党員総投票反対だと自己紹介したイ・サンハ代議員は、賛成を訴えた。 イ・サンハ代議員は「内容は気に入らないが、これに反対すれば代議員が党員の意見を問うのをやめようということになる」とし 「内容上、不満は多いが形式的にこの案件は可決しなければ、代議員の越権の議論が起きる」と指摘した。

イ・ジャンギュ代議員は「きちんとした進歩結集をするには、少なくとも1-2年は議論をしなければならない。 期間を決めず、長い期間、進歩結集を進めろということ」とし 「きちんとした進歩結集を望むのなら、総投票反対派も賛成してほしい」と強調した。

キム・ジョンチョル代議員は 「ナム・ガヒョン代議員が話した夢をかなえたい。 われわれの立派な党員ひとりを必ず国会に送り、アルバイト労組が経済人総連に飛び込む時、共に手を取って(経済人総連役員らの)胸ぐらをつかんで最低賃金は1万ウォンにするべきだという夢がある」とし 「私の来年の総選挙当選の可能性は1.4%だ。1.4%しかない奴がなぜ立候補の準備をしているか。 たった一つだ。また立候補して1.4%の得票でも、銅雀の住民たちに政党投票は労働党に7-8%を入れてくれるようにするだろう。 その一票一票が集まって、1人でも国会に入れれば、私は0.5%の得票でもまた立候補することができる。 私は、進歩結集政党ではそれができると思う」と声を高めた。 彼は「今日の総投票案件を否決させれば事実上、ナ・ギョンチェ代表が推進した進歩結集の公約はすべて水の泡になる」とし 「可決すれば時間をかけて進歩結集が何か、党員の総意が何かを悩む道を開ける」と付け加えた。

しかしキム・サンチョル代議員は「なぜ今日の党員総投票否決がわが党の破局になるのか、 党員総投票の否決を破局に率く責任が誰にあるのか訊ねたい」とし 「今、必要なことは、総投票が最後ではないという互いの信頼と確認」だと反論した。 キム・サンチョル代議員は「新しい進歩政党の夢は多くの人たちと共に推進する内容」とし 「9月末までに期間が決められており、2011年度にすでに検証した総選挙用の進歩政党作りのフレームは失敗した。 また下から推進しなければならない。 私にも夢を見る機会がほしい。 なぜ夢を見る人が限定されているのか。 その夢をまた皆が見られるようにしてほしい」と訴えた。

党の運命をかけた1時間ほどの火花のような賛否討論の直後、採決が始まった。 採決の結果は10分ほどで出てきた。 在席代議員284人のうち118人が党員総投票に賛成し、議決定足数143人に至らなかった。

結果が出た後、ナ・ギョンチェ党代表は記者らの質問に 「進歩政治が危機を乗り越え、新しい試みをしなければならないということを根本的に否定したのではないと思う」とし 「結果的に別の方法で進歩結集を推進する方案を積極的に探したいと申し上げたい。 進歩政治結集が実現することを願う党員と労働者、庶民、3団体代表と会員に申し訳ない気持ち」だと明らかにした。

去就の問題については「2011年や2008年のような破壊的な方式でこの議論を続けるのは難しくなったという面で、 私が持っている政治方針と組織方針が不可能になったことを認めざるをえない」とし 「そうした意味で、否決されれば去就を悩むほかはない状況だと感じていた。 ただし私一人で軽く決定できるものではないので、党内外の意見を聞いてみるつもりだ。 (意見を)聞くのには長い時間はかからないだろう」と話した。

統合議論のパートナーであった正義党は、6月29日午前、 ムン・ジョンウン報道担当者名のブリーフィングで 「これまで大韓民国の健康かつ合理的な進歩勢力結集のために共に努力してきた正義党としては残念」とし 「労働党の決定を尊重し、進歩の価値に同意する人々がすべて合流できる新しい大衆的進歩政党の建設に向かって動揺なく進む」と明らかにした。

▲総投票案件賛成に採決するナ・ギョンチェ労働党代表

▲党大会の後に労働党歌を歌う代議員ら

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-06-29 22:38:27 / Last modified on 2015-06-29 22:38:28 Copyright: Default

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