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南大門署は「ヘイト」と協議して集会の自由を侵害するのか

「敏感な事案」としクィアーパレードだけ集会申告方式を変える

カル・ホンシク記者 2015.05.28 12:56

集会申告待機1順位は保守キリスト教団体に...性少数者たちが抗議野宿

▲23日南大門署前集会申告待機場所で野宿中の性少数者団体会員(中から右)と保守キリスト教団体会員(左)。

最近、ソウル南大門警察署(以下、南大門署)の前は、集会申告のために昼夜待機する人々でざわざわしている。 6月28日に予定されたクィアー文化フェスティバルのクィアーパレード(プライド・デモ行進)のためだが、 これを行おうとする人々とこれに反対する保守キリスト教団体側が、先に集会申告を出すために何日も待機しているからだ。

これは集会申告をめぐってしばしば行われる風景でもあるが、 南大門署前の風景は異なる問題を内包している。 集会申告をするために現在待機している人々は、従来の集会申告可能時間より一週間前に、 南大門署が決めた「待機場所」で宿泊までして並んでいる。 これはいったいどういうことだろうか?

「中立」を掲げる南大門署、キリスト教団体との協議で集会申告を変更

今回の状況は、ソウル南大門署が保守キリスト教団体の圧力により、集会申告方式を任意に変えたところから始まるものと見られる。 16回クィアー文化フェスティバル組織委員会は(以下、組織委)は、本来6月13日ソウル市鍾路区大学路付近でクィアーパレードを行う予定だったが、 5月13日に恵化警察署で待機していた保守キリスト教団体が先にデモ行進区域に集会申告を出した状態だった。

これだけではない。 組織委によれば、保守キリスト教団体は5月中、ずっとクィアー文化フェスティバルを防ぐために新村、大学路、ソウル市庁、清渓広場など、 ソウル市内のあちこちに集会申告をしてきた。 集会申告を先行獲得できなければ「応戦集会」で対応した。 愛国&子供愛運動本部などは来る6月9日のクィアー文化フェスティバル開幕式が開かれるソウル市庁広場付近に集会申告を出し、 同性愛に反対する応戦集会を開くと予告している。

そのため組織委はクィアーパレードの日程を6月28日に延期し、場所もソウル市庁付近に変えることに決め、この区域を担当する南大門署に集会申告をしようとした。 だが今回は南大門署が異例の集会申告指針を提示して彼らを当惑させた。

本来、南大門署では集会申告を予定日の720時間、30日前から受け付けていた。 これによれば6月28日のクィアーパレードの集会申告は5月29日の正午からできる。 だが南大門署は、クィアーパレードに限って集会申告指針を任意に変えて公示した。 5月21日から集会申告者を「待機場所」で待機させ、29日に先着順で申告を受けるということだった。 こうした南大門署の指針により、クィアー文化フェスティバル側と保守キリスト教団体側はどちらも21日から南大門署が決めた出入口スロープ側の「待機場所」で宿泊をしながら並ぶことになったのだ。

これに対して南大門署情報課の関係者は 「28日のイベントが同性愛団体とキリスト教団体が衝突する敏感な事案なので、 警察としても中立を守るため先着順で集会申告を受付ることにした」と釈明した。

問題は、南大門署の集会申告手続き変更の背景には保守キリスト教団体の圧力があったという点だ。 現在、6月28日付の集会申告待機1順位は保守キリスト教団体側だ。

5月11日、韓国教会連合、韓国キリスト教総連合会、韓国長老教総連合会などの保守キリスト教団体は、 南大門署にクィアー文化フェスティバルの集会申告に反対する意見書を提出した。 こうした圧力により、南大門署は保守キリスト教団体と協議して、集会申告方式を変更した後、 21日にホームページでこれを公示した。 結局、南大門署と協議した保守キリスト教団体側が21日の集会申告待機1順位を先行獲得することになったと組織委は説明する。

組織委はこれに抗議する次元で、21日から性少数者を中心に南大門署の前で野宿しながら 「南大門署が恥ずかしい」チキン・サイダー飲食、 「南大門署ムカつく」チャジャン麺食べる、 虹コネ作りパフォーマンスなどで、南大門署の不当さを知らせてきた。 SNSで情報を知った一部の市民、外国人が組織委の行動に参加した。

▲組織委は27日、南大門署の前で記者会見を行って南大門署に拙速集会申告方式変更撤回と安全なクィアー文化フェスティバル開催のための対策用意を要求した。

組織委、「安全なクィアー文化フェスティバルために警察が嫌悪集会防いでこそ」

27日組織委は南大門署の前で記者会見を行って南大門署に拙速な集会申告方式変更を撤回して、安全なクィアー文化フェスティバル開催のために保守キリスト教団体の嫌悪集会を防がなければと要求した。このような組織委の行動に100ケ余りの障害・人権・女性・市民社会団体などが支持署名を送ることもした。

この日の記者会見で組織委は「警察は中立と順序を云々しながら安全なクィアー文化フェスティバルのためのイベント|行使保護の責務を放棄している」として「このような警察の態度は中立でなく少数者に対する嫌悪暴力をあおること」と糾弾した。

ミョンスク人権運動サランバン活動家は「南大門署でクィアー文化フェスティバルを防ごうとする嫌悪勢力の集会を幇助するのは表現の自由を害すること」としながら「国際的な人権基準では戦争、暴力、嫌悪を助長する行動を禁止している。権利を制約して嫌悪するのはいくら人権を(仮装する)装っても人権でない。」と声を高めた。

チャン・ソヨン民主社会のための弁護士の会少数者人権委員会委員長は「南大門署で21日から今まで集会申告者を与えるたてて野宿を強要するのは人権侵害で、クィアー文化フェスティバルを粉砕しようとする者らと公募(共謀)して、集会申告手続きをたてたことは不当だ」と批判した。

チャン委員長は「昨年に性少数者嫌悪勢力がクィアー文化フェスティバルの平和的なデモ行進を集団的な威力で阻止して悪態、財物損壊など暴力行為を行った」として「「集会およびデモに関する法律」では暴行、脅迫、損壊、放火など公共の安寧と秩序に威嚇を加えることが明白なデモに対しては禁止通知するようになっている。今回のクィアー文化フェスティバルを妨害しようとする試みに対して警察は平和なイベント|行使開催を保障しなければならないこと」と要求した。

記者会見を終えた組織委は南大門署長面談要請書と今回の集会申告変更の件に対する是正要求書を南大門署民願室に提出して、署長の面談を要求した。しかし南大門署側は署長が留守中という理由で面談を拒否したし、警察署中で面談を要求した組織委代表団を外に引き出すこともした。

これに組織委は集会申告予定日付印29日まで野宿を進める一方、南大門署の面談拒否に対しても対応方案を議論していると明らかにした。

今年で16回をむかえたクィアー文化フェスティバルは来る6月9日ソウル市庁広場で開幕した後、クィアーパレード、公式パーティー、クィアー映画祭などを繋いで進める予定だ。'愛しなさい、抵抗しなさい、クィアーレボリューション!'が今年祭りのスローガンだ。

▲"その大きい神様の愛嫌悪に利用しないでおこう"というプラカードを持っている記者会見参加者.

▲記者会見を終えた組織委は南大門署に署長面談を要求したが拒否された。写真は警察署正門を防いでいる警察と面談を要求する参加者らが対峙する某
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付記

カル・ホンシク記者はビーマイナーの記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-05-30 07:54:20 / Last modified on 2015-05-30 07:54:21 Copyright: Default

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