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相次ぐ労働者の自殺...朴槿恵政権になって20人を超える

整理解雇、非正規職、労組弾圧など似た様相

ユン・ジヨン記者 2015.05.12 11:54

労組弾圧と整理解雇に苦しむ労働者たちが相次いで命を断っている。 一週間で闘争事業場労働者3人が続けて死亡し、労働界も非常事態になった。 朴槿恵政権になってから、労組弾圧と解雇、非正規職身辺の悲観などで自ら命を絶った労働者だけでも20人以上になる。

[出処:チャムセサン資料写真]

整理解雇、労組弾圧などに苦しむ労働者が相次ぎ死亡

5月10日、金属労組光州全南支部ポスコ社内下請支会のヤン・ウコンEGテック分会長が、 自宅付近の野山散歩道で首を吊って自殺した。 2006年に労組が設立された後に労組弾圧が始まり、故人は待機発令と2回の解雇、2回の停職を受けた。 彼は裁判所から不当解雇の判決を受け、3年ぶりに復職をしたが、 会社は彼を現場に復職させず光陽製鉄所の外にある事務室の机に待機させ、1年間CCTVで監視してきたことが明らかになった。

ヤン分会長は遺書で「支会長を始め、みんな固く団結して最後まで戦い、 正規職化訴訟、解雇者問題に必ず勝利してください。 遠い天から連帯します」と明らかにした。 ポスコ光陽製鉄所社内下請業者のEGテックは、朴槿恵大統領の弟の朴志晩(パク・チマン)氏が会長のEGグループ系列会社だ。 ヤン・ウコン烈士は遺書で朴志晩会長に言及し 「あなたは企業家として最低限持つべ基本も持っていない人」だと批判することもした。

5月11日には大規模整理解雇事業場、ハイディスの労組前幹部が遺体で発見された。 この日、警察は金属労組京畿支部ハイディス支会のペ・ジェヒョン前支会長が雪岳山のあるキャンプ場近くの野山で首を吊って死んでいるのを発見した。 ペ前支会長は5月6日から連絡が途絶えた状態だった。

ハイディスは工場閉鎖や食い逃げ、大規模整理解雇などの議論を呼び、 「第2の双竜車」と言われている事業場だ。 2007年に台湾企業のEインク社がハイディスを買収したが、仁川工場への技術開発や設備投資を回避し、 今年の1月に工場閉鎖と職員377人の整理解雇を予告した。 4月1日に工場が閉鎖された後、会社は現在までに4次希望退職公告を出している。

5月7日には釜山の代表的なマッコリ「センタク」を生産する釜山合同醸造労働者のチン某氏が自宅で死んでいるのが発見された。 センタクの労働者たちは、労働条件の改善などを要求して370日以上、ストライキ闘争を続けていた。 警察は心臓マヒによる死亡だと推定しているが、労組や市民社会は労組弾圧による「社会的他殺」だと声を高めている。 故人は長時間ストライキに参加して、生計困難やストレス、健康の悪化などに苦しんできたという。

相次ぐ労働者の自殺...朴槿恵政権になって20人を超える

労組弾圧、整理解雇事業場の労働者たちが相次いで命を絶ち、 労働界には暗鬱な影が垂れこめている。 2012年の大統領選挙の前後に烈士政局をむかえた時期から現在まで、 崖っぷちに追いやられた労働者たちの極端な選択は減らずにいる。 朴槿恵政権になって以来、 労組弾圧と非正規職の身辺悲観、ストレスなどで死を選択した労働者は20人になる。

2012年の大統領選挙二日後の12月21日、 大規模整理解雇事業場の韓進重工業でチェ・ガンソ組合員が労組弾圧などを悲観して自殺した。 一日後の22日には、現代重工社内下請労組のイ・ウンナム初代組織部長が相次ぐ労働者の死に衝撃を受け、投身自殺した。 クリスマスの25日には解雇期間に累積した負債で生活に苦しんでいた韓国外大のイ・ホイル支部長が自ら命を絶った。 外大支部のイ・ギヨン首席副委員長も、支部長の遺体安置所で倒れ、翌日、心筋梗塞で死亡した。

1月19日にはソウル地下鉄6号線の機関士として働いていた都市鉄道労組組合員のファン某氏が自ら命を絶った。 彼は劣悪な機関士の処遇でストレス性障害所見を受け、治療を受けている状態だった。 同月28日には起亜車華城工場で働いて解雇された非正規職労働者のユン・ジュヒョン氏が自宅で自ら命を絶った。 彼は現場闘争の過程で解雇され、復職闘争を行っていたが、復職が遅れてストレスと生活に苦しんでいたという。

その後も労組弾圧、非正規職、整理解雇などに追いやられた労働者の死亡は似たような形で続いた。 同年4月14日、現代車社内下請非正規職で働き、嘱託職に転換された後に契約満了になったコン某氏が自宅で首を吊って自殺した。 16日には起亜車光州工場社内下請分会のキム某組織部長が工場の中で非正規職撤廃を叫び、焼身を試みた。 7月15日にも現代製鉄非正規職支会の組合員が不当懲戒に抗議して煉炭により自殺を試みた事件もあった。

10月18日にはソウル都市鉄道公社機関士のチョン某氏が自ら命を絶った。 遺族と労組は故人の死は劣悪な労働環境と組織文化、悪質的労務管理などによるものだと声を高めた。 だが翌年の9月18日、ソウル都市鉄道公社の機関士、ソン某氏も似たような労働条件で苦しみ、恐慌障害と鬱病などで自殺する事件が繰り返された。 同年4月4日には、鉄道公社馬山信号制御事業所で電気員として働いていた鉄道労組の組合員チョ某氏が強制転出に苦しみ、自ら命を絶った。

2013年11月29日には、もう1人の韓進重工業の労働者が命を絶った。 キム某組合員は、2011年の整理解雇の後、現場に復帰できないまま休職者生活を続けていたが、自宅で首を吊った。 10月にはサムスン電子サービスのサービスマン、チェ・ジョンボム氏が会社の労組破壊工作により自ら命を絶ち、 翌年の5月17日にはサムスン電子サービス支会梁山センターの分会長だったヨム・ホソク氏が労組弾圧で苦しみ自殺した。 同年7月19日にも、サムスン電子サービス釜山広安センターで働いていたIT修理技師のチョン某氏が最後まで労組活動をできない境遇と低賃金による生活苦を吐露して自殺した。

会社の清算で職場を失った後、生活に苦しんでいたヴァレオ空調コリアの解雇者、ヤン某氏も2014年3月に自ら命を絶った。 メーデー一日前には全北地域バス支部新城旅客支会のチン・ギスン組合員が国旗掲揚台に首をしばり1階に身を投げて死亡した。 故人は3年間、解雇者生活を続けており、生活に苦しんでいたという。 9月には中小企業中央会非正規職女性労働者が超短期分割契約と持続的な性暴力に苦しんで自殺した。 11月には新現代アパート警備員のイ・マンス氏が強制転勤と入居者のいじめなどに苦しんで自ら命を絶った。 今年の2月16日にも錦湖タイヤ支会のキム・ジェギ代議員が請負化撤廃を要求し、焼身自殺した。

チャン・グレ生かす運動本部のキム・ヘジン政策チーム長は 「資本の労働弾圧は、社会的に理解できない暴力行為だが、 いつしか当然のことと見なされている。 資本の残忍さに無感覚になり、労働権の侵害を当然だと思い、 これを指摘する社会的な支持や世論も形成されない」とし 「こうした状況で、孤立した労働者たちは絶望を感じ、 死を選んだり自分の死が突破口になることを願って自ら命を絶っている」と説明した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-05-13 03:45:15 / Last modified on 2015-05-13 03:45:16 Copyright: Default

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