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野党圏連帯と野党圏革新という二匹のウサギ

文在寅右クリック中道路線が審判台に上がるか

キム・ヨンウク記者 2015.04.30 15:20

4・29補欠選がセヌリ党の完勝で終わった。 4・29選挙は野党圏勝利のための野党圏連帯の必要性をさらに強く呼び覚ました選挙になった。 一部では冠岳乙と城南中院の野党圏支持票が19代総選挙の野党圏連帯に達しなかったという指摘も出るが、 投票率と野党圏単一化による上昇効果を考慮すれば、 与党の勝利は野党圏分裂が最大の原因だと見るほかはない。 選挙の女王、朴槿恵(パク・クネ)大統領が野党の新政治連合の党代表になっても 与1:野2の構図では逆転が難しい構図だった。

実際、19代総選挙で冠岳乙はセヌリ党の呉晨煥(オ・シナン)候補が33.28%、 統合進歩党の李相圭(イ・サンギュ)候補38.24%、野党圏連帯に従わず、新政治連合(当時民主統合党)を離党した無所属のキム・ヒチョル候補は28.47%で野党圏に圧倒的支持を送った。 野党圏連帯が選挙の大勢だったからだ。 今回の再補欠選挙で冠岳乙の開票結果は呉晨煥(オ・シナン)セヌリ党候補43.89%、 鄭泰浩(チョン・テホ)新政治連合候補34.20%、新政治連合を離党した後に国民の会に合流した鄭東泳(チョン・ドンヨン)候補20.15%の順だった。 与党候補が19代総選挙より10%以上得票率を上げたのはその通りだが、 立て続けの立候補による与党候補の認知度上昇に加え、鄭東泳と文在寅(ムン・ジェイン)+安哲秀(アン・チョルス)の代理戦が野党圏支持層の結集を妨害した面も大きい。

城南中院でも、19代総選挙で統合進歩党の金美希(キム・ミヒ)候補が46.77%で、46.11%を得票したセヌリ党の申相珍(シン・サンジン)候補に654票差でかろうじて勝利した。 今回の選挙では申相珍候補55.90%、 新政治連合の鄭煥錫(チョン・ファンソク)35.62%、無所属の金美希候補8.46%で、申候補が10%近く多い票を得たが、 投票率と野党圏単一化プレミアムがつけば次期20代総選挙ではどちら側も勝利を期待するのは容易ではない地域だ。 言い替えれば冠岳乙でさえ野党圏が分裂すれば難しい状況で、 少なくとも野党圏が単一化できたり与党の分裂が起きなければ、 そもそも野党圏はゲーム自体が難しい地域だということだ。 これにより今回の補欠選の教訓をいちはやく読んだ野党圏一本化推進市民団体の声は激しく噴出しそうだ。

したがって、野党圏連帯に早目に線を引き、党革新のアジェンダを率いられなかった文在寅新政治連合代表の責任論は一次的に避けられない面がある。 鄭東泳千正培候補とも、 党内で左から改革を主導した人物だったためだ。 だがそもそも今回の選挙では、新政治連合内部の野党圏連帯を要求する声が殆どなかったうえ、 戦略公認も排除して不利なゲームを選択した文在寅代表に政治的責任を過度に問うのは難しいようだ。 ただし、セウォル号1周年とセウォル号施行令政局があったという点は、 昨年の地方選挙-7・30補欠選政局と似ているという点から見て、 再び第一野党としての妥協的議会戦術と民衆の生存権に対する粘り強い議題化の不足は慢性的な問題として残っている。 これは、文在寅代表が党代表に就任した後、妥協と中道右クリック化で見せた親野党指向の大衆の失望でさらに増幅され、 ミニ選挙で野党圏の支持者と浮動層が積極的に動く政治的空間を作ることに失敗したことを意味する。

他方では、今回の選挙はセヌリ党が大統領選挙の時に見せた世論撹乱悪材料対応能力をまた見せ、野党圏に警戒心を刻印させた選挙だと言える。 つまり、近付いてくる総選挙と大統領選挙を控え、反面教師になるような選挙を行ったということで、 文在寅代表は今回の危機さえしっかりと突破して管理すれば、 大勢論に悪く作用しないかもしれない。 文在寅代表は4月30日午前に「長い目で見て、さらに大きく計画して、さらに大きく統合する」とし 「わが党は今回の選挙結果に屈することなく国民と共にしたい。 特に国民の暮らしを守るために一歩も退かない」と明らかにした。

だが成完鍾(ソン・ワンジョン)という悪材料にもかかわらず、いつもセヌリ党が見せるドラマチックな演出と撹乱の疑惑提起などが成功する理由は、 それだけ新政治連合の執権時代の問題が、少なくともかなりの口実以上のものを与える水準にあることを意味する。 実際、李在禎(イ・ジェジョン)京畿教育監側では選挙の大詰めに2008年の大統領選挙当時、 盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領キャンプが成完鍾会長から選挙資金を支援を受け取ったと明らかにしただけに、 成完鍾の悪材料が与党だけに不利に作用したわけではなかった。 しかしこうした新政治連合に対する与党の逆攻勢は、南北首脳会談の対話録公開から文在寅代表を標的に攻略してきたし、 今回の選挙を経てそろそろうんざりする点にきたという点で、 次の総選挙と大統領選挙でどれほどの威力を発揮するのかは分からない。

したがって、第一野党の全敗は文在寅の敗北というよりは、 広幅い政治スペクトラム連合体の1野党の限界が危機のたびに有効・適切な対応システムが稼動できないようにしていることを見せたのだ。 これは野党圏革新を叫んで湖南で当選した千正培当選者を中心に野党圏再編という話題がつきまとうしかないという話になる。

韓神大のペ・ソンイン教授は 「野党圏連帯や与野1:1の構図を作らなければ勝算がないということは、 大体の流れになるだろう」とし 「今後、野党圏連帯は千正培当選者がその鍵を握ることになる。 新政治連合が根本的な革新ができなくなれば、1:1構図を作ってもあまり意味はなく、 千当選者が動いて内部革新と人的変化を引き出す可能性がある」と分析した。

この過程で、新政治連合の一部が千当選者側に離脱するかもしれないが、 野党圏連帯交渉の過程で進歩政治勢力と共に動く可能性もある。 正義党の沈(シム)サンジョン院内代表や千皓宣(チョン・ホソン)代表の立場としても、 集団的な野党圏連帯交渉は今後の重要な政治日程にならざるを得ないからだ。 19代総選挙でサンジョン代表は、野党圏一本化を実現しても170票差でやっと当選したので、 少なくとも新政治連合候補との一本化を実現しなければ当選は容易ではなくなる。

2012年の総選挙は、新政治連合(民主党)の歴史で最も左に政策的な左クリックをした選挙だった。 進歩政党を中心とする野党圏政策連帯交渉と政権交代に対する熱望が重なったことによる結果だ。 野党圏では今回の選挙の勝利者であれ、敗北者であれ、すべて政権交代の麦粒になるという状況で、 第一野党の革新または交替は話題になり続けるしかない。 そうした意味で、鄭東泳候補の敗北は国民の会の動力弱化につながりかねない。 だがさらに多くの野党圏革新を要求する声は表出が続くほかはない。 こうした状況で、選挙直前まで稼動していた国民の会-正義党-労働党-労働政治連帯の4者連席会議が千正培という新しい野党圏勢力変化要因の中で、今後の進歩再編をどう導くのかが注目される。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-05-02 06:18:11 / Last modified on 2015-05-02 06:18:12 Copyright: Default

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