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ソウル市、市庁ロビー占拠座り込みに「非寛容」原則を宣言

「占拠座込者とは対話や妥協はしない」釘を刺して

ハ・グムチョル記者 2015.03.26 11:07

ソウル市がソウル市庁ロビーを占拠して座り込みをする団体や個人に対し、 事実上の「非寛容」原則を宣言し、法的措置も辞さないと明らかにした。

ソウル市は今後、占拠座り込みをする団体に対しては2〜3回退去案内をして、 それでも解決しなければ警察と協力し、強制退去措置や告訴・告発などの法的対応をすると明らかにした。

ソウル市は3月25日、こうした内容の報道資料を配布し、 今後、占拠座込者とはいかなる対話も妥協もしないと釘をさした。

市は「市民が自由に疎通し、共有する空間として庁舎を利用できるように、 市民庁、空庁舎などの多様な市民空間の造成とロビーなどを活用し、 写真工芸展示会の開催、市民発言台の運営などさまざまな努力を傾けてきた」とし 「さらにロビーを無断で占拠してデモをする行為に対しても、 強制退去や告発を留保し、人道的な次元で利害当事者間の対話や交渉で占拠者の自発的退去を誘導してきた」と明らかにした。

だが「無断の占拠座り込みが繰り返され、自主退去の説得は限界に至った。 展示会の観覧や民願のために新庁舎を訪問する多くの市民に少なからぬ不便をあたえる状況が繰り返されている実情」とし 「座り込み中に行われる庁舎内の記者会見やシュプレヒコールなどの騒乱行為と印刷物の付着、 対立する団体間の衝突など、各種の不法・無秩序行為により 『開かれた庁舎』の持続的な運営が脅かされている状況に至った」と指摘した。

こうした理由で「公共庁舎を無断で占拠し、 デモなどをする行為は建造物侵入、または退去拒絶、業務妨害罪などに当たる不法行為だという点で、 警戒心を持って法と原則による厳正な態度を堅持する必要性が提起されている」とし、 占拠座り込みに対する強硬対応の方針の必要性を強調した。

▲昨年12月性少数者人権団体がソウル市民人権憲章の宣言を要求してソウル市庁ロビーを占拠した.

今回の措置は事実上、昨年ソウル市民人権憲章制定をめぐりソウル市と対立し、 性少数者人権団体がロビーを占拠した出来事などの再発を防ぐ目的と分析される。 この他にも2013年6月、市外バス運輸システムの改編を要求する公共運輸労組による3日間の占拠座り込みがあり、 2月9日にもバス中央車路清掃労働者が用役業者の不当解雇に抗議してロビーを占拠した。

ソウル市が占拠のような極端な方法で自分の声をあげるほかはない社会的弱者の声を 遮断しようとしているのではないかという憂慮が提起されている。

これに対し、ソウル市の関係者は記者との通話で 「(今回の措置は)純粋に庁舎防護次元でなされたこと」とし 「その性格とは無関係に、どんな団体がロビーを占拠しても、 庁舎防護に威嚇になる状況が発生すれば原則的に対応する」と明らかにした。

座り込みをする団体に対し、対話と討論ではなく強硬対応を前面に出すことは、 むしろ対立を助長する恐れがあるのではないかという指摘に対しても、 市の関係者は「不法な方式のデモには厳正に対応するということ」とし 「市長との週末デートや市民発言台など、正当な意見提示は保障する」と話した。

だが人権団体は今回の措置に対し、直ちに批判的な立場を見せている。 人権運動サランバンのミョンスク活動家は、 これに対して「魂のない行政の典型」と指摘し、 「事実上、さらに大きな問題だと言える公論の場での(少数者に対する)嫌悪発言に対しては沈黙し、 こうした方式を選ばざるを得ない状況に追いやられた社会的弱者に対してのみ、 厳格な定規を提示することが果たして朴元淳(パク・ウォンスン)市長が打ち出す参加市政なのか」と問うた。

ミョンスク活動家はまた 「なぜ弱者が騒がなければならないのかを考えなければならない」とし 「結局、この社会が彼らの声を聞いてくれないからなのに、 ソウル市はこうした声をただ騒音扱いするということだ」と批判した。

続いて「民主主義は本来騒がしいものだが、 ソウル市にはこうした声を集め、平和に討論できる適切な人権行政哲学が不在のようだ」と批判した。

一方、この日の保守的論調の経済各紙は、ソウル市の今回の措置に対して異例にも友好的な態度を見せた。 毎日経済は「不法デモに怒った朴元淳『庁舎占拠時は強制退去』」という題名の記事を送りだし、 ヘラルド経済も「ソウル市新庁舎『受難の歴史』..開庁以来3回無断占拠」という記事でソウル市の措置を応援した。

付記
ハ・グムチョル記者はビーマイナーの記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-03-27 03:25:44 / Last modified on 2015-03-27 03:25:45 Copyright: Default

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