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性少数者嫌悪で乱闘場になったソウル人権憲章討論会

性少数者反対団体の組織的介入疑惑も提起

カル・ホンシク記者 2014.10.19 12:29

ソウル市民人権憲章を制定するため、江北地域の市民の意見を聞く場が性少数者を嫌悪する人々の行動で修羅場になった。 これについて、性少数者反対団体が人権憲章制定を妨害するために組織的に介入したという疑惑が提起されている。

▲分科討論で性少数者嫌悪発言について討論進行者(右)が反人権的な発言だと警告したが、性少数者人権に反対するある市民(左)がこれに抗議した

ソウル市は6月から市民委員150人、人権専門家30人などで構成された市民委員会を募集し、 ソウル市民人権憲章の制定に着手した。 ソウル市はこうした議論を基礎に10月17日、江北地域の市民からの意見を聞くため、 城北区庁で討論会を開いた。 この過程で一部の市民が性少数者差別禁止の内容を含む人権憲章に対する非難を吐き出し、雰囲気が険悪になった。

彼らは意見収斂のための分科討論の場で 「同性愛者の肛門性交でエイズが続出する」、 「エイズの治療費で血税が浪費される」、 「性少数者には獣姦、死姦、小児性愛者が含まれる」、 「性少数者のために子供たちが誤った道に陥る」などの性少数者を差別する発言をした。

続いて彼らは「ソウル市民の大多数が同性愛に反対している」という口実で、 ソウル市民人権憲章から性少数者の部分を除去することを要求し、 人権憲章制定そのものも拒否した。 その過程で性少数者を擁護する市民と激しい言い争いが起きた。 時ならぬ性少数者関連論争で、分科討論の場で議論すべき他の主題はきちんと議論することができなかった。

分科討論に参加した市民K氏は 「今日の討論で1人がエイズ感染者の人権を擁護する発言をしたところ、 誰かが『エイズにかかればいい』といった。 自分たちがヘイトスピーチをしていることも理解していないようだった」とし 「この人たちが自由にヘイトスピーチをする目的でここに来たのかと思った」と話した。

K氏はまた「討論会なら、互いに説得して話をするべきなのに、 彼らは自分の話だけした」とし 「今日の討論会には性少数者らもいたのに、自分を差別する発言を直接聞かされた。 これが果たして自由な討論といえるのか疑問」と明らかにした。

性少数者団体活動家のN氏は 「今日この場で(一部の市民の行動のために)同性愛嫌悪的な観点を持つ人たちの意見がまるで市民の多数の意見であるかのように思われるのではないかと不愉快だった」とし 「韓国社会で人権が重要な問題に浮上し、性少数者人権がこれに含まれたことで、 嫌悪勢力は性少数者の人権が呼び起こす論争自体を恐れるようになった。 だが恐れる根拠がないので、彼らが同性愛に反対する過程で消耗的な論争になる」と指摘した。

一方、江北地域討論会に先立ち、9月30日に開かれた江南地域の討論会でも一部の市民の性少数者へのヘイトスピーチが問題になった。 こうしたことが相次いで起きたことで、 性少数者反対団体は組織的に人権憲章制定の妨害が行われているという疑いを強めている。

性少数者ヘイトスピーチをした参加者たちは記者とのインタビューで 「自分たちは特定の団体に所属していない。 一般市民として討論会に参加した」と述べた。 しかし性少数者反対団体の行動を取材してきたD記者は、彼らが性少数者反対集会によく参加していると明らかにした。

D氏は「今日来た人々は、新村で開かれたクィアー文化フェスティバル反対集会でも、 正しい性文化のための国民連合集会でも、いつも見る人々だ。 城北区の人権条例を作った時は城北区住民のふりをして参加していた」と暴露した。

D氏は「今日も彼らは別にきたといいながら、彼らだけでまとまって動き、 (性少数者を嫌悪する内容を含む)宣伝ビラも撒いて歩いた。 この宣伝ビラは10月2日に開いたソウル市民人権憲章同性愛合法化条項反対集会でも流布された」とし 「彼らは今日、討論をしにきたのでなく、討論会を妨害しに来た」と批判した。

付記
カル・ホンシク記者はビーマイナーの記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-10-20 17:21:51 / Last modified on 2014-10-20 17:21:52 Copyright: Default

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