「惨事責任政府・与党が特検候補群に介入するおかしな合意」

セウォル号与野の一方妥結案の問題が続々とあらわれる

キム・ヨンウク記者 2014.10.01 15:49

9月30日のセヌリ党と新政治連合のセウォル号特別法妥結内容の問題が続々とあらわれている。まず、妥結した内容のうち、「特検候補群4人選定時は遺族の参加も今後議論する」となっている条項については冷笑的な立場が強く出てきている。何よりも特検候補群にセウォル号惨事責任者である政府と、政府に責任がある与党が特検候補群の選定に直接介入する余地を残して設計されたという指摘も出ている。

▲30日午前与-野党-遺族対策委3者会見当時李完九セヌリ党院内代表と朴映宣新政治連合院内代表

セウォル号家族対策委のキム・ソンシル副委員長(ドンヒョク君のお母さん)は、 10月1日のCBSラジオとのインタビューで「今後、論議というもの自体が今の行動を抜け出すための提案ではないかと思う」と全く期待感がないことを表わした。

キム・ソンシル副委員長は「セヌリ党が(遺族の参加に)同意するのなら、子供たちが事故にあって問題になった時、まっ先に真相究明をしようと努力しただろう」とし「6か月を超えても野宿をして泣いて祈りながら、それでも何もしないセヌリ党が今後、議論をしても遺族の参加が形成されるでしょうか」と反問した。

キム・ソンシル副委員長は続いて「朴映宣議員が当初(遺族特検推薦参加に)自信があると話したが、 9月30日の午後にしばらく会った席では朴議員が出した最終案の特検推薦から遺族を抜かなければならないようだと話し、私たちがそれではだめだと話していた」とし「『現実的に仕方ない、力がない』と言うので、私たちが『絶対だめだ』と言った」と奇襲合意の過程を伝えた。

家族対策委を支援しているパク・チュミン弁護士もMBCラジオのインタビューで「家族の人が昨日の合意案に同意できない理由は、大きく2種類」とし「内容的に合意案が真相究明のために強い意志を持ち、政治的な独立性を堅持する検事を誕生させることができないということであり、手続的には新政治連合が家族との約束を破ったという点で家族は同意できずにいる」と伝えた。

パク・チュミン弁護士は「新政治連合は第二回交渉案を維持した状態で特検候補群を形成することに、家族の人たちが参加できるようにすると言ったので、家族らは信じて総会で総意を集めた」とし「妥結したという速報があって、全海澈(チョン・ヘチョル)、禹潤根(ウ・ユングン)議員が合意案を説明したが、家族は約束と違うだけでなく、真相究明はできないとはっきり拒否意志を明らかにしたのに合意された」と説明した。

パク弁護士は今後、遺族の参加についての議論の条項について「与党と野党が今まで私たちに見せてきた態度を総合すれば、実質的に今後の合意はあまり意味がない条項」と明らかにした。

パク弁護士は「第二回交渉案の特検候補推薦委員会に与党枠二人を家族と野党の同意の下でするという案も、与党がずっと自分たちが望む人を推薦し続けることができるという弱点を持っている」とし「特検候補群さえ、与党と野党が合意して選ぶことにより、与党が特検候補群にも直接介入して影響力を行使できるような案になってしまった」と指摘した。彼は「今回の惨事に関係がある政府と、政府に責任がある与党が特検の選出過程で甚大な影響を持ち続けるような協議案になってしまった」とし「責任を負うべき部分がある人々が、特検の推薦過程と特検候補群の形成に多大な影響を行使する位置に置かれるというおかしな合意案になり、政治的な中立性、独立性を持つ特別検事は難しい」と説明した。

なお金在原(キム・ジェウォン)セヌリ党院内首席副代表は、交渉妥結の直後に記者たちと会い「私は遺族が特検に参加することは断じていけないという意見を持っており、必ずそれを貫徹したい」とし「共にパッケージで縛られている政府組織法が処理できなくても、現在の国家体制はそのまま維持されるだろうが、遺族が特検に参加するのは現実的に大きな問題が生じる」と話し、今後の遺族参加について議論するという条項がカカシ条項であることを遠慮なく強調した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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「惨事責任政府・与党が特検候補群に介入するおかしな合意」

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