本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:廃棄場の敷地に活断層、岩盤も弱く
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1411059684816St...
Status: published
View


廃棄場の敷地に活断層、岩盤も弱く

原子力環境公団、安全と言いながら資料公開せず

ヨン・ソンノク記者 2014.09.18 13:46

慶州の中低水準放射性廃棄物処理場(以下廃棄場)の安全性をめぐる攻防が激しい。 環境運動連合は8月に「慶州廃棄場安全性分析報告書」を入手して分析した結果、 廃棄場が活断層の上に建てられており、地震に危険だと主張している。 廃棄場を管理する韓国原子力環境公団は、 安全性を考慮して完工したので危険ではないと主張する。

▲慶州放射性廃棄物処理場安全をめぐって攻防する専門家たち(c)ヨン・ソンノク記者[出処:蔚山ジャーナル]

廃棄場民間環境監視機構と韓国原子力環境公団は共同で9月13日午前、 慶州市陽北面の陽北福祉会館で「廃棄場争点専門家討論会」を開いた。 住民約300人が集まった。 双方は廃棄場の断層が活断層かどうかをめぐり攻防を繰り広げた。

環境運動連合のヤンイ・ウォニョン所長は 「廃棄場内部の岩盤のZ21、Z31断層が活断層で安全ではない」という。 ヤン処長は「活断層は廃棄場の基準にはないが、 韓国水力原子力が出した月城原発1号機のストレステスト遂行評価書に出ている」という。 廃棄場と月城原発は隣り合わせだ。

原子力環境公団は 「廃棄場の岩盤の断層が最近動いたのは20万年前」とし、活断層ではないという。 公団側のキム・サンファ教授は 「地下施設をとても補強した。 もし地震がおきれば一番最初に住民が暮らす村がつぶれ、 廃棄場はその次に壊れる」という。 チョン・ミョンソプ本部長は 「廃棄場は一般の安全率より40倍以上安全に設計されている」と言う。

傍聴したある住民が「廃棄場は活断層ではないか」と尋ねた。 公団側のク・ミンホ教授は 「常識の水準で答えれば、活断層ではないと回答することはできない」と言った。 監視団側のオ・チャンファン教授は「活断層だ」と答えた。

別の住民は 「廃棄場がすっかり建ったのに、こんな話の必要があるか」と言った。 ヤンイ・ウォニョン処長は 「安全だといったが、報告書を一足遅れて公開し、 断層についての内容は完工した後、最近になって読むことができた」とした。

監視団側のパク・チェヒョン教授は 「岩盤が崩れて一日5千トン以上の地下水が出てきた。 それをセメントで止めて1300トンに減らしたが、その水はどこに行くのか。 コンクリートが腐食し、水が漏れたり放射性物質が出てくるかもしれない」とした。

公団側のク・ミンホ教授は 「国内堆積岩盤の平均値より岩盤状態は良くないが、 サイロがある所は固い花崗岩地域で水は多くない」と述べた。 彼は「4kmのトンネルから水1300トンが出てくるのは少ない」と述べた。

原子力安全委員会は 「(放射能廃棄物)処理場は活断層に隣接していてはいけない」と告示した。 しかし同じ告示の後には 「規定を満足できない時は、工学的防壁を設置して補完しなければならない」とされている。

慶州市陽北面のポンギル里にある廃棄場は、2007年に着工して1兆5千億ウォンをかけ、 最近完工した。 2009年に完工する予定だったが、二回延長して12回も設計変更した。 6つのサイロには放射性廃棄物のドラム缶が10万本入る。

この日の討論会は公団側からチョン・ミョンソプ環境安全工団安全運営本部長、キム・サンファン ホス大教授、ク・ミノ公州大教授、 民間環境監視機構側の委員としてヤンイ・ウォニョン環境運動連合エネルギー気候所長、オ・チャンファン全北大教授、パク・チェヒョン仁済大教授が参加した。

廃棄場は蔚山から慶州のヤンナムを通り、月城原発のすぐ裏にあり、 蔚山からは20kmの距離にある。

付記
ヨン・ソンノク記者は蔚山ジャーナルの記者です。この記事は蔚山ジャーナルにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-09-19 02:01:24 / Last modified on 2014-09-19 02:01:25 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について