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自由時間・ピザ・チキンを持ってイルベや自由青年連合などの保守がまた集結

セウォル号悲劇「共感」失う...「韓国社会の底辺が表われた」

チョン・ジェウン記者 2014.09.13 23:54

セウォル号遺族、市民などがハンストをしている光化門広場の周辺に 9月13日、日刊ベスト保存所(イルベ)とスコット・ドット・コム、 オボイ連合、自由青年連合などの会員が集結した。

▲写真/チャムセサン キム・ヨンウク記者

イルベとスコット・ドット・コムの会員など約30人が午後3時、 頃世宗大王像の前で 「セウォル号遺族と市民などのハンストは偽りだから、 光化門広場を市民に返してくれ」とし、 チョコバー「自由時間」を配るパフォーマンスをした。 オボイ連合と大韓民国救国チャンネルなど7つの保守団体は午後4時に光化門交差点の中で 「光化門広場不法テント解体」記者会見を行った。 同じ頃、自由大学生連合の会員は光化門郵便局側でセウォル号特別法反対署名運動を行った。 イルベ・自由青年連合会員など約80人は午後6時に東亜日報建物前でチキンとピザなどを食べ、 「若い愛国保守青年のための祭り」を開いた。

ここに集まった保守団体の会員数の合計は、 9月6日のイベントの時と較べ3分の1ほど少なかったが、 イベントの目的と方式はあまり違わなかった。 イルベの会員は9月6日にも世宗大王像の前でピザ、チキンなどを食べながら 「暴食闘争」を行い、遺族を嘲弄していると非難された。

これを見た市民は「横車だ」、 「セウォル号遺族を嘲弄せず、自分の人生を振り返れ」と批判したり、 「韓国社会が他人の痛みに共感したり、 他人の喜びにともにする共感能力をなくしたようだ」と憂慮した。

▲写真/キム・ヨンウク記者

自由時間パフォーマンス、「にせハンスト」、「光化門を返せ」
「暴食闘争」ピザ何十枚購入したら経済活性化?

保守勢力のハンスト嘲弄は、チョコバー・パフォーマンスから始まった。 イルベとスコット・ドット・コムの会員は、チョコバー約4000本を準備し 「思う存分召し上がれ」とパフォーマンスを始めた。 チョコバーは30分もたたずに品切れになった。 カンパを受けて自由時間パフォーマンスを準備したというインターネット放送進行者のコムプン氏は、 今回のイベントはイルベ会員が意見を集約して自発的に行ったと強調した。 イベントの目的については 「光化門広場は市民が弁当や自由時間などを食べられる空間なのに、 (セウォル号ハンスト場で)不法に占領された」とし 「隠れてハンストをせず、自由時間も分け合って食べ、皆で同じように暮らそうという意味で進めた」と明らかにした。

他のイベントの目的に対しては 「セウォル号事故の痛みは誰もが共感するが、 経済を生かせということにみんなが共感している」とし 「セウォル号事件の余波で民生経済が疲弊した。 先週のピザ・イベントの時、私がピザ数十枚を店舗で購入したので社長も喜んだし、 経済の活性化にもなった」と明らかにした。

他の会員は「何も食べずに50日ハンストするのはおかしい」とし 「国民を欺いてチョコバーを食べながら、ハンストをした」と主張した。 ある会員はセウォル号特別法制定を要求する同調ハンストのゼッケンを付けてチョコバーを食べ続け、 遺族・市民などのハンスト者たちを嘲弄した。

「イルベスコット僧正」と名乗るソンホ僧侶は、 セウォル号ハンスト場に「遺族について胸を痛めない人はいないだろう。 アカも胸を痛めるだろう」とし 「だが光化門広場はアカ、不純反動勢力が占領している」と主張した。 またセウォル号ハンスト場に「遺族は一人もいない」と誤った情報を伝えた。

午後6時、東亜日報前での「若い愛国保守青年のための祭り」でも似たような主張が続いた。 彼らは太極旗を持って国歌斉唱、殉国烈士に対する黙祷でイベントを始めた。 自由大学生連合主催のイベントだと明らかにしたメディアウォッチのピョン・ヒジェ代表は 「(ハンスト場に)遺族はほとんど見えず、静かに家にいる。 デモ人、デモ屋、民労総などばかりだ」とし 「光化門広場を返してくれ」と主張した。

ここでソンホ僧侶は「アカを殺せ」と叫びんで発言を始めた。 彼は「大統領は金正恩(キム・ジョンウン)と同じ権力は持っていないが、 従北団体は朴槿恵(パク・クネ)レディー閣下が途方もない権力を持っているかのように捜査権・起訴権を求めて暴動を起こしている」とし 「革命が始まった。本当の愛国若者たちが立ち上がった」と扇動した。

数人の発言が終わった後、彼らはチキンやピザ、「メッコール」を分け合って食べ、 音楽に合わせて踊る「チメク(チキンとメッコール)デモ」を二時間ほど行った。

▲写真/キム・ヨンウク記者

「家族の命を失ってもピザ・チキンを食べて祭りができるだろうか」

周辺の市民は彼らのパフォーマンスに対して不愉快そうに批判した。 保守団体の続くパフォーマンスに対して「共感能力の不在」が原因だと指摘した。 30代の市民A氏は 「セウォル号事件はどこかの家族の問題ではなく、誰にでも起き得る私たちすべての問題」とし 「イルベのパフォーマンスは悲劇に共感できずに行われているようだ。 イルベ会員にも感情があり、考えることができる大人だと最大限、理解してみようとしても、理解が出来ない」と話した。

40代の市民パク某氏は 「イルベの登場とおおっぴらな嫌らしい行動は、 セウォル号惨事以後の韓国社会の底辺をまた表わした」とし 「極右も保守も無関係に、彼らの行動は人間の尊厳が崩れた社会の姿を見せる」と伝えた。

チメク・デモを近くで見ていた30代の市民B氏は 「今日集まった保守団体は横車を押しているようだ。 にせのハンストというのも嘘のようだ」とし 「あちら(ハンスト場)は静かにハンストをしているのに、 こんなパフォーマンスはちょっと幼稚だ」と心境を伝えた。 続いて彼は「自分の子供や家族がセウォル号のような惨事で命を失っても、 ここにきてピザを食べてチキンを食べられるか」とし 「立場を変えて考えてほしい」と助言した。

キム・ジュンミ作家は 「イルベ会員はサイバー上で彼らだけの粘り強いコミュニティ形成し、 社会からの疎外感を解消しているのだろうが、 最大の問題は共感能力がないということ」とし 「学校や家庭でこうした能力が育まれていないようだ」と見た。

キム作家は 「遺族の痛みに共感するが、にせのハンストを知らせるという主張は嘘だ。 遺族の悲しみに対する共感は初めからない」とし 「セウォル号事件の原因と政府、政府組織の態度への判断を留保したり判断していないと思う」と伝えた。 続いて「判断するには考えなければならず、 考えれば必ず気持ちが動く」とし 「道徳や良心に従うべきなのに、そんな過程自体が難しいように見える」と憂慮した。

セウォル号国民対策会議のキム・ヘジン共同委員長は 「セウォル号遺族と国民の大多数は光化門広場で特別法制定を望んでいる」とし 「光化門広場はすべての市民のものだから、 イルベ会員もイベントをしてもいい」と話した。 その一方で彼は 「保守団体の会員は金よりも真実の方が重要だと信じ、 韓国社会が安全になることを望む気持ちに耳を傾けて、 自ら省察してほしい」と頼んだ。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。この記事はメディア忠清にも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-09-14 22:35:04 / Last modified on 2014-09-14 22:35:05 Copyright: Default

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