崔炅煥の企業留保金課税、「規制緩和貫徹に帰結する」

民主労総、「病気にかかった韓国経済に麻薬を打つようなもの」

ユン・ジヨン記者 2014.07.23 18:38

崔炅煥(チェ・ギョンファン)新任経済副総理の経済政策方向をめぐり、民主労総が「病気にかかった韓国経済に麻薬を打つようなもの」と強く批判している。大企業の社内留保金に課税をしたりインセンティブを付与するという計画に対しても、結局は規制緩和による投資促進策に帰結するという憂慮もあがっている。

崔炅煥副総理は7月18日、国会予算決算特別委の決算審査で「企業の多すぎる社内留保金が家計や市場に流れれば経済が活性化する」とし「税収目的という次元よりも、市場に流れるように誘導する制度的装置を設計中」と明らかにした。

7月22日、経済5団体長と会った直後にも「さらに税金をかけようということではなく、企業の成果が投資や配当に流れるように誘導する」と説明した。事実上、税金の賦課ではなく、投資と賃上げに対する税制恩恵を用意するという趣旨だ。

これに関して民主労総は7月23日、政策論評を発表して「企業留保金に課税したりインセンティブを付与することで企業の投資を誘導するという構想には真情性を見つけにくい」と明らかにした。

民主労総は「企業留保金に課税する方案よりもインセンティブを付与する方案が選択される可能性が高い」とし「これは現実的に、投資税額控除や経済特区新設などの規制緩和による投資促進策に帰結するだろう」と展望した。「反企業的」な言葉で不満を静め、結果として不動産、企業規制緩和を貫徹させるという憂慮だ。

副総理の株主配当拡大計画に関しては「財界が大げさに騒ぐように、反企業的だとか親労働者的な方案とは見られない」とし「副総理の言及について外国人と投資機関が両手を挙げて歓呼していることからわかるように、株主配当の拡大は株式市場の『大損失』の利害にまず服務する」と説明した。

続いて「しかし配当の拡大で一般庶民家計の所得増大効果は非常に微かであり、大きな危険を一手に引き受けるようになるだけ」とし「株主配当拡大と株式市場活性化は、結局、個人投資家を投機の幻想に縛りつける誘引策でしかない」と批判した。

崔副総理が就任辞で明らかにした不動産規制廃止の意志については「毒饅頭でしかない」と指摘した。崔副総理は7月16日、就任辞で「庶民のためという不動産規制が、むしろ実需要者と関連従事者に困難を与えている実情」とし「真冬に真夏の服を着せるような不動産市場の古い規制を早く廃止しなければならない」と強調した。

これに対して民主労総は「低金利により、金融の中心を銀行で株式や不動産などの投機性市場に転換させるということ」とし「これは金融市場が瞬間的に活性化するように見えても、また家計負債の危険を加重させるだろう。その収益は金融と不動産の大きな手に引きよせられるだろう」と指摘した。

民主労総は「朴槿恵政権2期の崔炅煥経済チームの政策方向は、長期的に二極化などの韓国社会の階級矛盾を深める深刻な問題を抱いている」とし「象徴的な水準だったが、時々言及された福祉と財閥改革などの『経済民主化』が完全に消え、その場に経済活性化が確実に定着したのもこれを裏付ける」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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