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韓国:南陽乳業事態、甲乙名称の廃止では解決しない | ||||||
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南陽乳業事態、甲乙名称の廃止では解決しない[寄稿]孤立した「乙」は相変らず続く
ソ・チャンホ(人権運動連帯) 2013.05.14 10:42
甲乙関係、いくつかの法で解決できるのか? いわゆる「甲」による「乙」への横暴を象徴する事件が連続して起き、社会的な公憤が高まっている。「世の中のすべての『乙』は胸の中に怒りや挫折のような物を持っている。ところがこれを表現することもできなかった。そうすれば切られるから、被害を受けるから」。ある報道機関を通して明らかにした製薬会社営業社員、朴氏(34)の叫びには、「甲の横暴」に怒る絶対多数が「乙」の労働者と庶民の気持ちが溶け込んでいる。 「本社」の甲が優越的地位を乱用し、社会的問題を起こすのは単に南陽乳業に 限らない。農心など他の食品企業も強制販売などで飽きもせず問題を起こし、 またコンビニエンスストアの本社は既存のコンビニエンスストアの近くにむや みに店舗を出し、解約の時に過度な違約金を払わせる横暴を働かせたために、 コンビニ店主が相次いで命を絶った。本社が代理店に販売ノルマを課して抱き 合せ販売を強要する態度は製菓・チキン・化粧品・タイヤなど業種を問わない。 これに甲乙関係の不当な差別についての社会的な関心が高まったことで、与野 は経済民主化論争の真中で、甲乙関係改善の鮮明性競争が激しくなる展望だ。 セヌリ党の黄祐呂(ファン・ウヨ)代表は「甲乙がない世の中を作るために先頭 に立つ」と言い放った。まもなく政府と企業・大学・研究機関の研究開発 (R&D)事業協約書で甲乙の文句が消える予定で、現代デパートなど流通資本 も甲乙の文句を削除すると発表した。 しかし、甲乙関係の問題は、与野が経済民主化について論争するように、中小 企業を育成しなければならないとか、大企業の不公正な取り引きや横暴をなく す立法、あるいは甲乙の文句を削除しても解決するものではない。甲乙関係の 問題解決は、形式的で図式的な問題ではなく、そんなに簡単な問題でもない。 ![]() ▲南陽乳業の横暴に抗議する市民[出処:ニュースミン] 不公平な社会的関係として提起を不平等にもがく「乙」は、直視しなければならない。甲乙の関係は「関係」を 容認する社会、つまり資本と権力という「甲」、大多数の労働者・庶民が位置 している「乙」の関係を認めて深化する、新自由主義という社会構造に対する 根源的な問題提起が必要だ。これなしで、数社の企業の不買運動、そして何種 類かの経済民主化法を作っても解決しない。 例えば、甲乙関係において大企業の競争力を支える主な源泉の一つが、まさに この不平等にある。甲乙関係にある下請企業に下請け部品の単価を最大限下げ ることで、大企業の利益と競争力という能力を保証されるからだ。もし、この 下請け単価を強制的に上げれば、何が起きるだろうか? 結果的に「スーパー甲」の大企業の競争力は弱まり、それだけこの大企業に連 結するもうひとつの「甲」である中小企業の生存は不透明になる。それは最も 低い位置にある「乙」の中小企業労働者の大量失業を引き起こすのは明らかだ。 部品単価が上がっても、中小企業労働者に良い人生を保障する中小企業資本の 「甲」はいない。中小企業資本もやはり利益拡大が目的で、この利益の拡大は 中小企業労働者の生存と正面から対立する。「乙」は徹底的に収奪される。 ![]() ▲南陽乳業の謝罪文。該当営業社員の懲戒を強調している。[出処:ニュースミン] 「乙」と「乙」の自発的連帯の必要性また、不平等は当事者に加えられる苦痛は、個人の苦痛で終わらない。不平等 を容認する社会も、健康な発展は期待できない。持続的な不平等関係を極めて 当然に思う人々は、まさに関心を持つべき政治・経済的問題の根本を忘れやす いためだ。 その結果、権利と人権を抑圧する勢力に向かうべき矢は、南陽乳業の営業社員 のような苦しい境遇の人々、または自分よりさらに弱者の人々へと向かう。た とえば、社会で不平等に差別され、片隅に追い込まれた人々が、自分よりも苦 しい弱者を探し、ヘイトクライムを起こすように。支配と搾取を問題すべき所 で、社会的弱者は互いに連帯するのではなく、互いに遠ざかり、エサのように 投げられる小さな利益のために互いに憎みあう事が最大の害悪だ。 単に南陽乳業の営業社員だけではない。資本主義社会の不平等により互いを踏 みにじるようなことは数多い。まさに不公平な権力関係を利用して笑う者は別 にいる。南陽乳業などの資本は、「乙」を搾取し抑圧する支配勢力だ。本当に 問題を解決しようとするなら、同病相憐を感じて頼りあい、みんなが固く団結 して抵抗すべき人々が、さまざまな偏見や差別意識で互いに争わせることほど 効果的な支配方式はない。分裂させて勝利するのだ。 もちろん、不公平な甲乙関係の深いドロ沼を渡るのは容易ではない。解決は容 易ではないが、鍵は唯一「乙」だけが持っている。それは、甲乙関係の「乙」 自らの権利と人権に基づく社会的な関心、自覚、そして行動にある。大部分の 庶民は「南陽乳業営業社員の悪口雑言事件」で表面化した「甲的行為」に怒り、 その後、該当営業社員も自分たちと違わない「乙」であり、何よりも甲乙関係 を維持させる大企業という資本による「甲的行為」をあらためて自覚している。 庶民の怒りと自覚は、自分も同じ乙の境遇についての、互いに対する共感だった。 それは社会で、生活の空間のあちこちを切る甲乙の関係、つまり不当な不平等 に対する「社会的共感」だと言える。この不平等に対し、自分の権利を主張し、 激しく訴え、共感し、連帯する中で、多くの「乙」は自分の権利と自尊心を育 てることができる。また「乙」と「乙」が出会い、互いの権利と自尊心が賞賛 される時、「乙」は自ら不公平な甲乙関係を越える力をつけられる。 問題は、甲乙の関係において「甲乙」の問題よりも、生産関係という「関係」 の問題、「甲乙」の関係を維持する社会への根本的な省察だ。乙が権利意識と 人権を自ら追跡しなければ、相変らず不平等と差別を量産する新自由主義社会 において「甲乙」は冷静な現実だからだ。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2013-05-15 19:23:43 / Last modified on 2013-05-15 19:23:44 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |