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『シム・サンジョン非常対策委』困難の末に発足..不安な開始

民労、従北主義・戦略公認方案などで対立の火種を残す

イ・ユノン記者 sisyphus@jinbo.net / 2008年01月12日23時49分

民主労働党は1月12日の中央委員会で投票により『シム・サンジョン非常対策委』 を発足させた。戦略公認を主な権限とする非常対策委員会(非常対策委)は、在席 委員272人のうち161人が賛成し、かろうじて過半数(136人)を越えて承認された。 またシム・サンジョン非対委員長は70%の賛成で承認された。

非常対策委は、大統領選挙の評価、党革新、総選挙対策事業の展開を任務とし、 多数政派による比例代表一人占め構造を解決するために今年の総選挙に限って 戦略公認権を行使できるようにした。非常対策委が戦略公認方案を準備して党 大会の承認を受けて執行する。これにより非常対策委が戦略名簿候補を推薦し、 党員総投票を経て確定する方式だ。このような非常対策委の権限は最高委員会 の水準に限られ、任期は総選挙後に次期指導部を選出するまでと定めた。

シム・サンジョン非対委員長は受諾演説で、「覇権主義、従北主義には聖域と 偏見なく評価する」と述べた。戦略公認については「独立した評価委員会を作 る」と話した。民主労働党はこの日、『シム・サンジョン非常対策委』の発足 に成功し、内紛が最悪の局面に至ることは防いだが、対立の火種は従北主義、 戦略公認問題を議論する党大会にそのまま棚上げされたわけだ。

[出処:進歩政治チョン・テゴン記者]

『戦略公認』をめぐり対立..合意できず、結局投票で

民主労働党はこの日の午後3時、ソウル市冠岳区民会館で中央委員会を開いて非 対委員長の承認および非常対策委構成と役割承認を議論した。これに対して拡 大幹部会議の『多数案』として10日の中央委員会に提出された戦略公認権を骨 子とする案件と共に、このうち戦略公認権だけを削除した自主派側の修正同意 案が現場発議により上程された。

チャン・ウォンソプ中央委員は案件発議の趣旨について「党員被選挙権などの 党憲党規に反している。政党が党憲党規を越える非常対策委を推進した場合、 これを無力化することができるという法院の判例があるため」と話した。これ について自主派といわれるチョン・ソンヒ中央委員が「案件で規定されている 戦略公認権が被選挙権を侵害するというのは過度な解釈」と反論した。

続く賛否討論で、非常対策委権限をめぐり対立した中央委員の間で大声が行き 交った。原案に賛成したイ・ソングン中央委員が「修正案を作った人々は、反 進歩的で米国式政治に追従する勢力」と攻撃、反対側は「米国式政治に追従す るとはどういうことか」と大声を出した。

反対したキム・ミヒ中央委員が「非対委員長が権限の委任を要求するのは中央 委員を信じられないということで、侮辱的な処置だ。そうでないのなら、なぜ 党を批判する発言をマスコミでしたのか」と非難すると、「どんな侮辱を与え たのか」、「案件を討論しろ、今何をしているのか」という叫びがあがった。

投票の結果、修正同意案は在席272人のうち77人賛成で過半に至らず否決され、 161票を得た原案が通過した。シム・サンジョン非対委員長の承認に対しても全 員一致にならず、結局投票に入った。シム議員は無記名投票の結果、賛成178、 反対74、無効2、棄権1票で午後6時50分、最終的に選出された。

▲12日の中央委員会の投票[出処:進歩政治チョン・テゴン記者]

涙声で話したシム・サンジョン、「十字架を担う覚悟で第2の創党」

受諾演説のために演壇に上がったシム・サンジョン非対委員長は首をうな垂れ たまま涙声で話し、しばらく言葉をつなぐことができなかった。シム議員は 「大声で泣きたい心情でここに立った」とし「党の惨憺たる現実に自責と煩悩 で毎日を過ごす党員同志と民主労働党を心配の目で見てきた国民のみなさんに 頭を下げて申し訳ないと言いたい」と語った。

続いて「絶体絶命の民主労働党の責任を負うには、私はとても不足している。 ここに立つまでに多くの眠れない夜を過ごした」と、これまでの苦しさを吐露 し、「しかしこの道がわれわれ民主労働党を生かす唯一の道ならば、不足では あるが十字架を担う覚悟で同志の皆さんの決定を受ける」と話し、党員の拍手 喝采を受けた。

シム委員長は「脱党を決心したり、新党または再党創立を主張する同志の共通 点は、このままの民主労働党ではだめだという認識」とし「今日発足する非常 対策委は、民主労働党の古い要素を聖域なく果敢に革新し、信頼できる進歩と して新らしく出直す第2の創党の開始を知らせる対国民公約だ」と話した。

▲頭を下げて挨拶するシム・サンジョン非対委員長. [出処:進歩政治チョン・テゴン記者]

シム委員長は「民主労働党と進歩陣営に多くの議論を呼び起こした覇権主義、 従北主義、主管主義を、互いが宣言的に規定するのではなく、実践と事業を聖 域なく、偏見のない評価の過程で確立していきたい」と述べた。

非常対策委の権限については「ただ民主労働党を国民に近付けるという一つの 目的で使う」とし「国民に信望が厚い人を立てるために、工程と独立的な評価 委員会を作り、党員の評価を受けて国民の検証を受ける」と話した。

シム委員長は「これまで言葉が言葉を生み、多くの予断と憶測の中で対立と分 裂が助長されるのを見て、とてもつらかった」とし「非常対策委を信じて力を あわせてほしい。同志の皆さんと共に革新と第2の創党で李明博政権に対抗する 強力な進歩野党を作る」と力を込めて語った。

政派激突『2ラウンド』、党大会は2月中に開催へ

直ちにチョン・ヨンセ職務代行から議長権を譲り受けたシム委員長は、『1月中 の臨時党大会招集』案件に対して「1月末に臨時党大会を開くとすれば、非常対 策委の構成だけで一週間程度かかり、大統領選挙評価と党革新案を作るために 与えられた時間は一週間だけになるので、この案では効果的な準備ができるか どうか自信がない」とし、旧正月連休が過ぎた後『2月20日以前』で時期を調整 することを提案した。

これにキム・ヒョンタク中央委員が「従北主義、覇権主義を聖域なく評価する という議長の言葉はありがたく思うが、1月に党大会が招集されなければいつ 評価できるか」と反対の立場を述べた。

結局『早い時期』に非常対策委が臨時党大会時期を公布するという案件が全員 一致で通過し、シム・サンジョン非対委員長が午後7時30分頃会議終了を宣言した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-01-18 18:12:53 / Last modified on 2008-01-18 18:12:54 Copyright: Default

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