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アジュマ労働者の闘争には旧盆もない

廃業に対抗する韓国シチズン労組 闘争8か月目...当番を決めて旧盆に

ユンソンヒョ記者

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*▲アジュマ(オバサン)労働者たちが座って編物をする姿。 (C)2003オーマイニュース ユンソンヒョ*

「故郷は全南の羅州なのですが、19年間工場に通って盆正月は一度も欠かさずに 行きました。姑がいらっしゃって、長男の嫁なのだから必らず来いと言いました。 昨日、姑に今回は行くことができないと申し上げました。 そういったところ、兄弟でやるからと言って、 来なくてもいいから必らず勝利しろと言いました。その話を聞いて涙が出ました。」

日本本社の廃業に対抗し不当廃業撤回闘争を8か月間行っている韓国シチズンの 「アジュマ(オバサン)労働者」チェエンドゥ(49)氏の言葉だ。 夫も職場を失って、彼女が稼いで生計を立ててきたのに、 これまで受け取っていた雇用保険金も、今月で終わるため、 心配は並大抵ではない。ところが旧盆まで迎え、心が重いことこのうえない。

みんなが旧盆の準備に忙しい8日の午後、 馬山自由貿易地域内にある韓国シチズン工場を訪ねた。 最近、日本遠征闘争団と本社との面談が行われたという喜ばしい知らせが伝えられ、 それとも旧盆が近づいているからか、雰囲気は以前と違って浮き浮きしていた。 移転の取材の時と違ってアジュマ労働者たちは冗談も言いながら、忙しく動いていた。

祭壇もきちんと整えられず、故郷にも行けない境遇をお互いに知っているので、 気を落として座り込んでいれば心配が積み重なるだけだからか 一層忙しく動いているようだった。5、6人のアジュマは闘争基金に使うために 編物をしていたし、塵ひとつ見えない程に清潔な事務室を磨きあげるアジュマも見えた。

韓国シチズンのアジュマ労働者たちは、現在78人が残っている。 今年の1月22日から廃業に入ったが、労働組合は「前の労組と奇襲的に合意した」と言って 徹夜座り込みに突入し、これまで闘争を行っている。 使用側は、占有妨害排除仮処分を申請して、裁判所はこれを受け入れた。 去る4月末、清算弁護士は用役警備を動員して強制退去命令を執行したが、 アジュマ労働者たちは物理的に防ぎきった。 この時のことで、朴成姫労組委員長が業務妨害の疑いで拘束されている境遇だ。

これまで三回にわたって日本遠征闘争団が活動を行ったし、 去る9月3日は日本本社で面談がなされた。面談の結果、 △強圧的でなく対話で解決するようにし、 △拘束者と告訴・告発問題を撤回し、 △清算資金(200億ウォン)の使途に対する調査などを行うことにした。 しかし、これは面談の内容で、遠征闘争団と本社との公式交渉によって出てきたものでは ないため、アジュマ労働者たちは闘争の手綱を緩めることができない状況だ。

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  • ▲生存権死守を願ってアジュマ労働者たちが押した手形。(C)2003オーマイニュース ユンソンヒョ*

アジュマ労働者たちはこれまで前社長と清算弁護士の家の前と、 釜山の日本領事館で一人デモを続けてきた。 また、昌原のシチズン精密で集会を開いた。 朝と夕方、馬山と昌原市内を回って印刷物を配り、何度か集会を開いている。

韓国シチズン事態により1人の拘束と2人の手配、14名の告訴告発、 26人は損賠仮差押さえが下されている状態だ。 韓国シチズン労働組合委員長職務代行のイギョンオク氏は、 「使用側が苛酷で暴力的な方法で事態を進めた」とし、 「今後、廃業過程の疑惑に対する真相を明らかにしなければならない」と主張した。

アジュマ労働者たちは、旧盆の連休の間、二日ずつ家に戻った後、 工場を守ることにした。裁判所から受け取った退去命令の執行があるかもしれないため、 工場を守ることにしたのである。金桂善副委員長は、 「全ての嫁と(息子の)嫁で法事を行なわなければならない盆正月が一番つらい」 とし、「条件が許せば旧盆をすることにした」と話した。

二男の嫁は旧盆前日に出勤をして、長男の嫁はその日、家で儀式の準備をすることにした。 誰ひとり反対せず、簡単に合意できった。 二男の嫁であるユボンドゥ(55)氏は先週末、草むしりの時に故郷に行って 「旧盆の時は来られない」という話をあらかじめしておいたと語った。

「長老たちもみんなご存じでした。今回の旧盆には来られないと言うと、 『既に片足を突っ込んだのだから、なんとしてでも片を付けろ』と言って、 『勝ったら、次の盆正月の時に来い』と言いました。」

そしてユ氏は「旧盆が終わっても、うまい方法はありません」と語った。 「職場生活する息子が母親が闘争するというので、とても激励してくれるけれど、 これまで息子に手を差し出して金品を要求したことはありませんでした。 もう雇用保険も終わろうとしていて、旧盆を過ぎた後の生活がとても心配です。 それでも旧盆を送るために、みんなが気を遣うのを見ると、 私たちの工場の人々は金持ちですね。」

イギョンオク職務代行は 「寒かった頃に闘争を始めて、蒸暑さも過ぎて、また寒い季節が来ようとしているのに 終わっていません」と言い、 「アジュマ労働者たちは、それでも最後まで行こうと言っている」と話した。

韓国シチズンのアジュマ労働者たちは集会の時によく書くスローガンがある。 それは「丈夫な奴が勝つ、偽装廃業撤回しろ」だ。 このスローガンのように、アジュマ労働者たちの闘争は、旧盆にも続いている。

みんなは最近、シチズン精密の前で集会を開き、「生存権死守」と書かれた ピケを使った。この時、彼女たちは髪の毛を切って貼り付けた。 切ってもまた伸る髪の毛のように、彼女たちの闘争は弛まなく続くようにみえた。

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*▲アジュマ労働者たちが集会を開き「生存権死守」と書いたピケを使ったが、字の中に切った髪を貼り付けた。 (C)2003オーマイニュース ユンソンヒョ*

2003/09/09午前8:23(C)2003 OhmyNews

"元記事":http://www.ohmynews.com/article_view.asp?menu=a10700&no=129772&rel%5Fno=1&back%5Furl=


Created byStaff. Created on 2003-09-09 23:55:30 / Last modified on 2005-09-05 05:51:49 Copyright: Default

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