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「サムスン電子サービス労働者が過労死...無給休暇も取れず」

過多業務、実績圧迫が作った「サービス評価1位」サムスン電子サービス

チョン・ヨンギル ニュースミン記者 2013.09.29 16:12

サムスン電子サービスセンターで働き、9月27日に脳出血で命を失ったイム・ヒョ ンウ(36歳、外勤技師)氏が死亡の一か月前に無給休業要請も却下されるなど、 多すぎる業務と実績の圧力によるストレスに苦しんできたことがニュースミン の取材の結果、確認された。そのため金属労組サムスン電子サービス支会はこ れまで過労死の部分が隠蔽されてきたとし、使用者側に強い責任を要求し、闘 争すると明らかにした。

▲9月27日に脳出血で死亡したイム・ヒョンウ氏。サムスン電子サービスセンター大邱漆谷店で勤務していたイム氏は多すぎる業務と実績の圧力のストレスに苦しんでいた。8月から健康に異常を感じていたが、倒れた26日にも資材返却のために出勤準備をしていた。

労働者への圧力で作られた「サービス評価1位」サムスン電子サービス

同僚は突然イム氏が死ぬ病気にかかったのではなく、多すぎる業務量と実績の 圧力のストレスが累積してイム氏が命を失ったのだろうと見ている。業務を終 えても、顧客満足度が低いという理由でイム氏は夜11時まで教育を受けていた 事実が確認された。

韓国サービス品質指数(KS-SQI)サービス評価全部門で1位の栄誉に輝いた サムスン電子の顧客満足は、労働者への圧力により実現した成果だった。

サービス満足度調査で決められた点数は、リアルタイムで労働者に転送され、 管理者は「顧客に悪く評価されるので笑顔を振りまいて印象を良くして下さい。 だめならCS教育を受けなければなりません」と携帯メッセージで圧力を受けた。

イム氏も例外ではなかった。労組を設立するまで、午前8時30分まで出勤して、 休み時間もなく午後9時まで働いた。昼休みの時間も30分しかなかった。

本当に時間通りに到着したのか認証ショットを撮影して送らなければならず、 これも実績に反映された。修理した製品の再修理要請率が高ければ、会社から 圧力がくるので、別に顧客に連絡して再修理が必要なら業務時間外に出張訪問 をすることもあった。無償修理部品の使用が多かったという苦情を聞かされ、 サービス価格が高いという顧客の不満提起も労働者の勤務実績評価に反映された。

▲故人の携帯電話に残されたメッセージ。労組設立前には業務に関する携帯メッセージを10通以上に受けた。

ウィ・ヨンイル支会長「過労死 非一非再、労災事故隠蔽の責任はサムスンに」

サムスン電子サービス支会のウィ・ヨンイル支会長は「イム氏のような過労死 は一回や二回ではなかった」とし「不法派遣ではないという労働部の判決で、 裏で労働強度を上げ、命を奪う背後にはサムスンがある」として相次いだ労災 隠しはサムスンのためだと指摘した。

ウィ・ヨンイル支会長は「サムスン半導体での前例を見れば、サムスン資本は 認めないでしょう。今も請負社長を前に出すだけで、サムスンは後ろ手を組ん でいる」とし「偽装請負の責任を問うために法的訴訟も検討する」と話した。

イム氏の遺体安置所にも、下請けの大邱サービス株式会社の管理者がしばらく 来ただけで、サムスン電子サービスは弔意表明もしない。

サムスン電子サービス支会によれば、元請のサムスン電子サービスは、98社の すべての人事と経営を直接管理している。△手数料配分を本社が直接管理して 損失時は不利益、△人員も夏期(シーズン)水準に合わせるよう強要、△労働者 の一日の勤怠と実績を直接管理し、人員補充誓約書と各種対策書を作成・報告、 △すべての業務の伝達は本社が受け、処理方法、処理現況、決裁まで、すべて 本社のコンピュータ・ネットワークで管理、△入社時は「サムスン経営理念と サムスン人精神」の教育などを受けるなど、不法派遣と偽装請負の疑いは非常 に濃厚だ。

だが9月16日、雇用労働部は「勤労者派遣の判断基準に関する指針に従って判断 した結果、偽装請負や不法派遣とは見られない」とサムスン電子の主張を認めた。

なお葬儀手続きは9月28日現在、支会と民主労総、金属労組が故人の遺体安置所 がある慶北大病院で議論中だ。支会によれば、遺族からの委任を受け、10月5日に サムスン電子サービス支会葬として葬儀を行う予定だ。

付記 この記事はニュースミンにも掲載されました。〈チャムセサン〉は筆者本人の 文に限り、重複掲載を認めています。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-09-29 19:30:26 / Last modified on 2013-09-29 19:30:27 Copyright: Default

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