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サムスン、労災申請放棄で遺族買収

パノルリム23日に追加集団労災申請予定...「サムスン職員の脅迫的な視線を忘れない」

キム・ヨンウク記者 2010.07.12 20:05

サムスンが半導体労働者の健康と人権守備パノルリム(SHARPs)と共に労働災害 申請をした多くの被害者と家族に労災申請を放棄しろと、買収しようとしたと いう主張が提起された。特にサムスン職員は被害者や被害者家族に慰労金形式 でお金を渡し、パノルリムと民主労総関係者とつきあわないことを前提条件に 掲げたという証言も出てきた。

▲サムスンの労災隠し糾弾証言大会. 故ヨン・チェウク氏の妹ヨン・ミジョン氏の横に座る母のチェ・スリョン(一番左)氏は証言大会開始から涙を流しヨン氏の証言の時にはさらに涙を流した。ヨン・ミジョン氏も証言途中涙を流し続けた。

また数人の遺族は被害者治療費にかかった金のために生計が苦しくなりサムス ンの慰労金提示に懐柔されたが、わずかなのお金で子供を売るような気がして 精神的苦痛を訴えた。

パノルリムは7月12日午前、公共連盟の会議室で、サムスンの労災隠し糾弾証言 大会を開いた。この席で遺族と被害者が行った証言によれば、サムスン職員は パノルリムや民主労総と共に労災申請の動きを遮断するために労災手続きをよ く知らない家族に虚偽の情報を流し、労災申請を放棄すれば払われる遺族慰労 金も削ろうとした痕跡まであらわれた。パノルリムはこの日の証言大会を始め、 勤労福祉公団労災審査室に抗議面談を行い、19日からは温陽、清州、器興など をまわる共同行動を開く。また、23日にはまだ知らされていない被害者の追加 集団労災申請もする計画だ。

故パク・チヨン氏のお母さん、サムスンと合意した過程を告白...精神的苦痛を訴える

3月31日、サムスン半導体温陽工場で働いていて白血病で亡くなった故パク・チ ヨン氏のお母さんのファン某氏は、この席で動画でサムスンと補償金合意条件 で行政訴訟を取り下げた過程を告白した。

ファン氏は「ジヨンが死ぬ一日前、サムスン電子の関係者がこう言いました。 『最大限お母さんが願うままする。信じてほしい』、『民主労総とパノルリム と接触せず、行政訴訟を取り下げることを条件にサムスンと合意した」と述べ た。ファン氏は故パク・チヨン氏の治療費と生活費で借金が多く、いつ職業病 と認められるのか分からず、死んだパク・チヨン氏をこれ以上捕まえておきた くない切迫した気持で合意し、慰労金をもらって借金を返したが、ますます死 んだ娘への申し訳ない気持が大きくなったという。ファン氏は「時間が経つほ ど、ジヨンと会いたくて、くやしい気持になり、酒を飲んだり、薬を飲まなけ れば寝れない」と吐露した。

サムスン一般労組のキム・ソンファン委員長は、「個人の疾病と主張したサム スン財閥には、良心があって故パク・チヨン氏の遺族を慰めるために遺族補償 金より高額の合意金を払ったのではなく、労働災害申請をした被害者と行政訴 訟中の遺族の数をできるだけ減らすために、遺族と被害労働者の経済的困難を 理解するふりをして、行政訴訟放棄を条件に金で接近した」と猛非難した。

「サムスンはチョハリュだった」..遺族らサムスン関係者と会い精神的苦痛

故ヨン・チェウク氏の家族は、さらにパノルリムと共に労災承認再審査を請求 すると言うと脅迫的な目つきを感じた。ヨン・チェウク氏は2004年、サムスン 電子LCD湯井工場に入社し、設備エンジニアとして勤務し、2008年2月に縦隔ガ ンと診断され2009年7月23日、28歳の若さで死亡した。ヨン・チェウク氏の妹、 ヨン・ミジョン氏は「兄さんが死にサムスン職員が来た後、お母さんと私は神 経精神科の治療を受けており、薬がなければ寝られない。私たちがパノルリム と一緒にするといって、その脅迫的な目つきがまだ忘れられない。なぜ遺族に そんな話をして消えない傷を与えるのか、とうてい理解できない。責任ある解 決策を見出すべき大企業が、なかったことにするために金で解決しようとする 姿勢に家族は話す言葉を失った」と証言した。

ヨン・チェウク氏の遺族は、初めサムスン側の話を信じていた。労災申請が不 承認になってもサムスンの関係者が数回電話をかけて、3回も家に訪ねてきた。 5月3日には『お母さん、うまく解決できそうです』と言うので5月25日に訪ねて 行って、詳しい状況を知らせるといった。遺族は会社の約束を信じて25日まで 待った。その間、パノルリムは集団労災申請もして被害者証言大会もした。

だが5月25日にきたサムスンの関係者は、事実上故ヨン・チェウク氏の命の値段 で駆け引きをしようとした。妹ヨン・ミジョン氏は「彼らは家には絶対入って こず、人がいない密閉された食堂だけに来た」とし「そこでの話は色々な内部 事情をとてもささいなことまで、細かく聞いて、とにかく会社を信じろといっ た」と述べた。ヨン・ミジョン氏は「27日にまたきた関係者は、遺族の給与公 式を口にして、冷蔵庫の交渉でもしに来た人のように兄さんの命をめぐり駆け 引きをした。その時、今会社にもの乞いするのではなく、パノルリムを通じて 再審査を請求し、訴訟に行って、正当にその金を受け取るつもりだと言うと、 パノルリムも妙案がなくパノルリムは奉仕団体でもなくて自分たちの利益のた めに活動しているといった」と伝えた。

サムスン職員がヨン・ミジョン氏に言った次の言葉はさらにとんでもないもの だった。「チェウク氏の病気は、表面には何もあらわれていないが、サムスン が超一流グループだから役職員だった人に誠意の表示でもしたくて金を差し上 げるのだ。パノルリムを通せば今提示したお金も払わないと脅迫水準の話をし た。彼らが本当に望むのは、彼らと会わず訴訟を取り下げることだった。被害 者と遺族にとって、サムスンはチョハリュだった」

ヨン・ミジョン氏の横に座っていたお母さんのチェ・スリョン氏は、証言大会 の最初から涙を流し、ヨン氏の証言の間にはさらに多くの涙を流した。ヨン・ ミジョン氏も証言の途中、涙を流し続けた。

ヨン・チェウク氏の遺族はすべての提案を取り払いパノルリムを訪ねてきて、 再審査を請求した。LCD側も被害が増えるから、誰かは問題を提起しなければな らず、故ヨン・チェウク氏の名誉を取り戻そうと決心したためだ。

こうした過程での遺族たちの苦痛も言葉につくせない。ヨン・チェウク氏のお 父さんは仕事が手につかないと、酒で歳月を送る。ヨン・チェウク氏の病院費 のために生計も苦しい。ヨン・ミジョン氏は「兄さんが病気の時、サムスンは 保険が適用される一部の治療費だけしか払わず、新薬は非保険なのでそっくり 家族が負担した。両親は息子を助けようと、生業も後まわしにして病院にうず くまって眠り、徹夜で兄のそばにいた。サムスンは被害者が病院費を心配せず 少しでも安らかに治療できるように治療費の支援を惜しまず、遺族に真心から の謝罪をして、生活に苦しまないよう適切な補償をすべきだ」と要求した。

1995年に高校を卒業してサムスン電子LCD事業部器興工場に入社し、無月経症と 健康悪化で2001年に退社した後、2005年に脳腫瘍と診断され腫よう除去手術を 受け、1級障害者になったハン・ヘギョン氏のお母さんも、最近サムスン関係者 から電話を受けた。やはり慰労金で労災審査請求を取り消せという。ハン・ヘ ギョン氏のお母さんのキム・シニョ氏は「手術の後も骨がこすられるように痛 いというのに、慰労金の条件を理由に労災処理せず、事件を隠そうとするのは、 社会的にぜひ確かめて行かなければと思う」と強い意志を見せた。

1級言語障害者ハン・ヘギョン氏もやっと痛恨の言葉をいくつかサムスンに投げ た。「サムスンが原因を提供したのでしょう。原因を提供したらなんとかする べきなのに、これが何ですか。私のような人がまたくるかもしれません。死ん だ人もいるでしょう。サムスンが原因を提供したら責任を負わなければなりま せん。つらくて、手術も受けられず、これではダメです、サムスン」

「治療費でも受けようと白紙の辞表を書くと...」

サムスン半導体器興工場で働いて白血病にかかり、23歳の若さで亡くなった故 ファン・ユミ氏のお父さんファン・サンギ氏も、初めはサムスンの言葉を信じ てファン・ジヨン氏の治療費でももらおうと、名前と住民番号だけの白紙の辞表 を書いた。

当時、サムスン職員はファン・サンギ氏に「この大きなサムスンを相手に勝て るなら勝ってみろ。勝てない。別のことを要求しろ」と言った。しかし白紙の 辞表を書いたのが禍根だった。結局サムスンは「自らの会社の人でもなく、働 いて病気にかかったのでもない」といった。

ファン・ユミ氏が死亡すると、サムスン職員らがまた訪ねてきた。ファン・サ ンギ氏は「サムスン職員が今回も葬式をきちんとすれば補償をしっかり終わら せるといって、葬式をしたが、葬儀が終わるとユミの病気はこちらとは何も関 連がなく、絶対労災にならないから好きなようにしろといった。静かに考えて みると、私をだまそうとした。死んだユミで会社にきて乱暴するかと思って私 をだました」と非難した。その後、ファン氏は労災を申請した。ファン氏が労 災を申請すると、サムスンは今回もファン氏に社会団体と民主労総の人と絶対 に会うなと言ったが、ファン氏は水原民主労総京畿本部を訪ねてイ・ジョンナ ン労務士と会い、すべてを打ち明けた。2008年5月にもサムスン職員はファン氏 を訪ねてきたが、彼はもうこれ以上サムスンを信じない。

パノルリムは「サムスンは、労働災害審査過程と行政訴訟に介入して、労災と 認めさせる被害者の努力を無にするため全力を尽している」とし「作業環境に 関する重要な資料を営業秘密だと深く隠し、有害化学物質に露出したという被 害者の証言に反論するために、使用者側の証人を探して立てる」と非難した。 また、「サムスンの主張のように、職業病の被害者の病気がサムスンと無関係 な個人の疾病なら、サムスンは何が怖くて金で被害者の口をふさごうとするか」 とし「職業病被害者の尊厳を金で愚弄するな」と要求した。

パノルリムは「被害者たちに二重三重の苦痛と悲しみを加える卑劣な労災隠し 行為を直ちに中断しろ」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-07-13 16:46:58 / Last modified on 2010-07-13 16:47:05 Copyright: Default

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