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サムスン半導体32番目の死亡者イ・ユンジョン氏...遺族「戦いを放棄しない」「妻の病気は99.9%が化学物質のため」
ユン・ジヨン記者 2012.05.09 18:53
また1人のサムスン半導体労働者の遺体安置所が作られた。 今年になって三番目の死だ。 ![]() サムスン半導体温陽工場で働いて脳腫瘍(膠芽細胞腫)の診断を受けて闘病して きたイ・ユンジョン(33)氏が、5月7日午後8時頃に死亡した。2010年5月5日の 子供の日、病院から脳腫瘍判定を受け、闘病生活を始めてちょうど2年になる。 イ氏の膝下には、8歳と6歳になる子供がいる。そしてこの2年間、苦しい闘いを してきた夫のチョン・ヒス氏も残された。仲むつまじかった家族はバラバラに なった。残された遺族は、遺体安置所にぽつんと置かれたイ・ユンジョン氏の 遺影がまだなじまない。 夫のチョン・ヒス氏はとてもこの状況を納得できない。いったいなぜ妻が死な なければならなかったのか、幸せだった家庭がなぜ破綻しなければならなかっ たのか、不幸の根源が何かを明らかにしたいという。この2年間、妻の闘病の 世話して、サムスンと、勤労福祉公団と、政府と粘り強く戦ってきた理由も そのためだ。 故イ・ユンジョン氏夫「戦いを放棄するつもりはない」5月8日午後、仁川中央病院葬儀場に作られたイ・ユンジョン氏の遺体安置所に は、『半導体労働者の健康と人権守備パノルリム』の活動家と、サムスン職業病 被害者遺族が席を守った。そして彼らと共に2年間、妻の職業病認定のために 戦ってきた故イ・ユンジョン氏の夫、チョン・ヒス氏が妻の最後の道を守っていた。 この2年間、チョン氏は可能な限り報道機関とのインタビューを受け、可能な限 りの活動をしてきた。だが、妻の死に責任がある当事者と、死亡理由を明らか にすべき機関は全て口を閉じている。 「何度も話しました。妻が病気になった理由は99.9%、化学物質のためだと。 しかしサムスンは否定します。作業環境はとても清潔でそんなことはないと。 いとこが妻と共に器興工場で働いて、いとこの紹介で妻と会いました。2010年 12月25日、クリスマスの日に初めて恋愛を始め、妻は2003年5月に結婚の準備で 退社しました。その5か月間、妻と恋愛をしながら見ていましたが、妻は途方も ない物量で体力をすっかり失い、工程での鼻を刺すような化学物質の臭いにも 晒されていました。 退社してからは専業主婦として暮らしました。ところが突然脳腫瘍です。いっ たいなぜ突然、そんな病気になったのか、私はとても気になりました。理由が ありません。妻が化学物質に露出してきた作業環境以外には」。 ![]() 故イ・ユンジョン氏は1997年、19歳でサムスン半導体温陽工場に入社し、高温 テスト工程で6年間働いた。彼女は半導体チップを高温機械に入れ、熱に耐えら れるかどうかをテストする業務を担当した。一定の温度になった半導体チップ を機械から取り出し、それを目で直接確認し、不良を選び出す仕事だ。 機械を開くたびに煙が上がってきた。半導体が不良かどうかを選び出すために 目を近づけて調べるたびに悪臭をかいだ。チップを手でさわり、皮膚病になっ た。不良を選び出す時、チップの間の粉をブロアで吹き飛ばし、チップに付い ていた物質を飲み込むこともあった。 そして、彼女は退社後、約7年で脳腫瘍になった。同じラインで働いていたユ・ ミョンファ氏も、重症の再生不良性貧血にかかった。イ・ユンジョン氏は、 2010年7月23日、勤労福祉公団に労災を申請したが、公団はこれを承認しなかっ た。4月7日には行政訴訟を提起したが、結局、彼女は訴訟の結果も見られない まま亡くなった。
[出処:パノルリム] 「サムスンは責任を否定し私たちを疲れさせ、勤労福祉公団はサムスンとグル で、法院は私たちを放置します。4月に行政訴訟提起した後、5か月間の1次弁論、 その後、法院は8か月放置しました。その間に妻は死にました。 妻が生きている間に、少しでもうれしい便りを伝えようと、あちこち駆けまわ りました。ところが生命の火が消えようとしているのに、サムスンも勤労福祉 公団も法院も無対応です。放置です。 私はこの戦いを放棄するつもりはありません。失うこともなく、恐ろしいこと もありません。お前は働いて病気にかかったことだと知らせたかったのです。 ところがもう死んでしまいました。今は妻の名誉回復のために、私と死んだ妻、 そして家族の権利を得るために戦い続けます」。 イ・ユンジョン氏の死は、サムスン半導体職業病情報提供90人のうち、32番目 の死亡で、サムスン電子の電子職業病情報提供140人のうち55番目の死亡だ。 また、彼女は半導体電子産業全体職業病情報提供160人のうち63番目の死亡者だ。 イ氏の遺体安置所には、サムスン半導体器興工場で働いて白血病にかかり、 2007年に23歳で亡くなった故ファン・ユミ氏の父親と、2004年白血病で亡くなっ た故ファン・ミヌ氏の妻チョン・エジョン氏、脳腫瘍で1級障害者判定を受けて 闘病中のハン・ヘギョン氏の母キム・シニョ氏など、遺族と被害者家族が続々 と集まった。 被害者が増え、遺族も増える。彼らは生きた者の役割を果たすため、巨大企業 と政府を相手に今日も戦いを続けている。 10日午前8時、ソウル江南駅にあるサムスン本館前でイ・ユンジョン氏の告別式 が行われる予定だ。
▲イ・ユンジョン氏の夫チョン・ヒス氏(右)とハン・ヘギョン氏の母キム・シニョ氏(左) 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2012-05-09 21:31:12 / Last modified on 2012-05-09 21:31:46 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ | |