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韓国:労働部、一歩遅れて『サムスン白血病』対策
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労働部、一歩遅れて『サムスン白血病』対策...遺族、冷淡な反応

4年5か月ぶりの公式立場...被害者たち「絶望せざるをえない」

ユン・ジヨン記者 2011.08.17 21:27

雇用労働部がやっとサムスン半導体労働者の保健管理強化計画を発表したが、 白血病被害者と遺族の反応は冷たい。

雇用労働部のイ・チェピル長官は8月10日、電撃的にサムスン半導体器興工場の 現場を訪問した。その後、労働部は17日にブリーフィングで、サムスン電子が 7月14日に発表した自体保健管理改善計画に対する詳しい実践方案を早く用意す るよう注文した。

また、△取り扱い化学物質の毒性を把握して他の物質に変えるか差別管理する 制度の運営、△一部の工程に限られている化学物質モニターを全製造工程に拡大、 △勤労者への情報提供の活性化、△専門担当産業医学専門医師の確保などを要求した。

[出処:チャムセサン資料写真]

こうした計画について労働部は「白血病疫学調査で有意な結果は出ていないが、 サムスン半導体の勤労者保健管理を強化するという次元で特別に要求した」と 明らかにした。

イ・チェピル長官も「サムスン電子が保健管理改善細部推進計画を着実に履行 できるように、雇用部が産業保健専門家でモニターチームを構成する」とし、 「また国民の代わりに、当該の細部推進計画履行状況を周期的に管理していく」 と明らかにした。

だがサムスン半導体被害者および遺族らは『絶望せざるをえない』と労働部の 計画を批判している。2007年、故ファン・ユミ氏がサムスン半導体器興工場で 働いて白血病で亡くなってから4年5か月たって労働部が公式な立場を発表したが、 まともな再発防止対策はないという指摘だ。

半導体労働者の健康と権利を守る会、パノルリム(SHARPs)は8月17日、声明書を 発表して「労働部が出すべき公式立場は、電子産業職業病労働者の死に対する 再発防止計画を樹立し、被害者と、被害者が推薦する専門家および現在働いて いる労働者の参加権が保障された現場調査、特別勤労監督、営業秘密など、 一切の有害危険作業環境の公開、重症疾患者把握などだ」と指摘した。

イ長官の『モニターチーム構成』計画についても「モニターを実施するだけで、 まるでサムスンが改善費用に使う数百億台の費用と見せかけの努力を世の中に 知らせる役割を果たそうとしているように見える」と批判した。

[出処:チャムセサン資料写真]

またパノルリムは、労働部が『サムスン白血病』という表現で、半導体および 電子産業の有害性の全面的な調査ではなく、『サムスン半導体』だけの問題に 限定させているとも指摘した。

彼らは「労働災害を見つけて再発を防ぐ義務がある労働部が、労災を隠して、 今後発生する電子産業職業病労働者の生と死を放置する態度を見せているよう だ」とし「労働部はこれ以上くやしい死と生の再発防止に最善を尽くす姿勢を 取れ」と警告した。

一方、パノルリムと被害者および家族らは、今後雇用労働部と面談を行い、 根本的な対策とモニターチーム運営計画、被害者と専門家、現場労働者参加権 保障問題の明確な回答を要求する計画だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-08-19 10:09:12 / Last modified on 2011-08-19 10:09:17 Copyright: Default

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