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就業規則の公開がサムスンには一大事?サムスン投身自殺遺族が労働部抗議...「労働部職員も理解できない」
チョン・ジェウン記者 2011.03.03 17:52
労働部は、サムスンLCD天安工場で投身自殺したキム・ジュヒョン氏死亡事件の 調査資料を非公開すると決めたことに、遺族が怒っている。特に53日間葬儀が できず、警察と労働部が捜査、調査の内容から何も結論を出せずにいると遺族 は焦りを強めている。 サムスンの就業規則さえ『経営、営業上の秘密』として労働部が非公開にした ことは、遺族だけでなく一般人にも納得し難い。言い換えれば就業規則が公開 されるとサムスンの経営と営業に支障を与えかねないということだが、大企業 サムスンが就業規則の公開で経営に支障とは。ばかばかしいにも程がある。ま た、労働者の立場としては、なぜ労働部がサムスンの経営と営業に気を遣うの か理解できない決定だ。 勤労基準法には『常時10人以上の労働者を雇用する事業主は、勤労条件と服務 規律を明示した就業規則を作成し、労働者に掲示、備置、周知させる義務があ る』と規定している。また、就業規則は必ず労働部に申告し、労働部が事業主 の法違反などを監視して持続的に管理監督することを義務化している(勤労基準 法 第93条など)。こうした法の規定によれば、就業規則は公開すべき文書で、 営業機密に当たらない。パノルリムのイ・ジョンナン労務士は「労働者たちが 簡単に調べられるように掲示、備えつけるべき文書を営業機密と主張するのは まったくおかしい」と主張した。 そのため、遺族と労働、社会団体は労働部の決定に反発している。雇用労働部 天安支庁で陳情人側の2回目の調査があった3月2日、遺族代理人の労務士だけで なく、キム・ジュヒョン氏の父親のキム・ミョンボク氏が同行して「なぜ就業 規則が非公開」かと問い質し、チョ・ソンジュン天安支庁長との面談を要請した。
▲パノルリム活動家と民主労総忠南本部活動家が労働部職員に抗議している。[出処:民主労総忠南本部動画キャプチャー]
▲労働部に抗議するキム・ジュヒョン氏父親キム・ミョンボク氏. [出処:民主労総忠南本部動画キャプチャー] 当時、その場にいた民主労総忠南本部のキム・ソンホ組織局長によれば金氏が 支庁長との面談を要求し、3階の支庁長室に上がると、『在室』と表示されてい た電光掲示板が『不在』に変わり、扉が閉っていたため遺族は強く抗議した。 2時間ほど小競合が続き、体当たりもあった。遺族の抗議に対し、労働部職員が 「礼儀ではない」と話すと、パノルリムのイ・ジョンナン労務士とキム・ソン ホ氏は「礼儀は人に対するものだ、就業規則も公開しないが労働部の礼儀か」 と強く抗議した。 ドアを閉めて出てこなかった支庁長は遺族の抗議が続き、結局職員を通じて 3月11日(金)に面談をすることにした。労働部は19日までに調査を終える計画だ。
▲明りがついている労働部天安支庁長室。しかし遺族と労働社会団体は支庁長との面談を要求すると「在室」中だった電光掲示板が「不在」に変わり、扉が閉ったという。[出処:民主労総忠南本部動画キャプチャー] 労働部職員も理解できないサムスンの就業規則非公開サムスン、勤労基準法を破り退職金も支払わず労働部は、遺族の情報公開の請求に対し、サムスンが公開を拒否したことで、 情報公開請求審査委員会(委員長チョ・ソンジュン支庁長)まで開いて、請求か ら20日目になる2月28日、『就業規則をはじめすべての文書がサムスンの経営、 営業機密』とし、非公開決定を通知した。 非公開文書は、サムスン電子LCD事業主天安工場就業規則、物質安全保健資料、 作業環境測定結果報告書、その他、安全保健に関連する一切の申告内容、天安 工場湯井寄宿舎規則、故人の特殊健康検診の結果、天安工場特殊健康検診結果 の疾病有所見者現況、サムスン電子(株)の全自殺者の現況だ。 公開することにしたことは『天安工場2006〜2010年特殊健康診断結果疾病 有所見者現況(統計現況に限る)』ただ一点だ。 父親の金氏は3月2日「なぜ就業規則が非公開」なのかと抗議すると「労働部の 職員は誰も説明できなかった」と怒った。続いて金氏は「労働部のある職員は、 自分も就業規則が営業秘密のはずがないといった。『情報公開請求審議委員会 が決めた。申し訳ない』と話した」と伝えた。 パノルリム、サムスン白血病忠南対策委は3月3日に声明書を出して「サムスン LCD労働者の故キム・ジュヒョン氏の死亡から50日経っても、サムスンを処罰す るどころか、サムスンの退職金未支給という法違反に是正を命令もせず、就業 規則までサムスンの営業機密として非公開にした雇用労働部天安支庁はサムスン の人事担当部署なのか」と強く提起した。 また、「就業規則の情報公開を請求した人は故人の遺族で、陳情事件の当事者 だ。死者の労働条件とサムスンの法違反の有無について労働部に捜査を依頼し た直接の利害当事者なのに、就業規則を非公開にすると決めたのは、労働部が 警察と共に明らかにサムスンの手下役をしているという証拠ではないか」と 付け加えた。 一方、現在故人の死亡から50日が過ぎたがサムスンは退職金を支払っていない。 勤労基準法上、使用者は勤労者が死亡または退職した場合には14日以内に賃金、 補償金、その他、一切の金品を支給しなければならない。 イ・ジョンナン労務士は「遺族がサムスン電子本社前で毎日一人デモをして 『死んだ私の息子の血の汗だ。今すぐ退職金を払え』と言いながら遺族が泣き 叫んでも、サムスンはびくともしない。労働部はこれまでの捜査過程で遺族の 陳述から、こうしたサムスンの法違反の事実を把握しながらも、サムスン側に 是正命令もしない」と明らかにした。(記事提携=メディア忠清) 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2011-03-04 14:05:33 / Last modified on 2011-03-04 14:05:34 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ | |