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韓国:故キム氏の遺族がサムスン本社前で1人デモ
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「私の息子を殺したサムスンの謝罪を受ける」

故キム・ジュヒョン氏の遺族が江南のサムスン本社前で1人デモ

ユン・ジヨン記者 2011.02.21 14:30

「金で何でもできると思うのか? 金があれば李健煕がジュヒョンを生き返らせ られるのか?」

天安サムスン電子LCD労働者で働き、去る1月11日に自殺した故キム・ジュヒョ ン氏の遺族が江南のサムスン本社前で憤激を放った。事件を隠すことに汲々と する警察とサムスン、そして労働部という強大な権力の前で、彼らの声は社会 に大きく伝えられないからだ。

さらには彼らは40日間葬儀もできず、遺体が変わって行くのを見守っている。 また28日はキム・ジュヒョン氏の四十九日だが、事件解決の兆しは見えない。 胸が潰れるような遺族たちは2月21日午前、1人デモをするためにサムスン本社 を訪れたが、ビルの前を守る警備員と小競合になり、また傷を負わなければな らなかった。キム・ジュヒョン氏の姉は「サムスンが弟を殺した。お前たちも 弟が死んだらじっとしていられるか」とし「サムスンが謝罪ぐらいしていれば、 こんなことまでしない」と声を高めた。

遺族はこれまで40日以上、天安サムスン工場などの路上で1人デモと宣伝戦をし てきた。また労働部と面談もして、集会も開いた。だがサムスンは事件の隠蔽 に力を入れるだけで、警察もまともに捜査をしない。労働部も明確な対策を出 せずにいる。

キム・ジュヒョン氏の母親は「明らかにサムスンは過失致死と自殺ほう助など の責任があるのに、謝罪どころか責任を放棄している」とし「またサムスンは 出退勤カードも出さないと粘っている」と説明した。故キム・ジュヒョン氏は 基本給100万ウォン、残業特別勤務で月3〜400万ウォンを受け取り、長時間労働 に苦しんだ。一日12〜15時間の勤務で、休みは1か月に一度ぐらいだった。

そのため彼は生前の昨年11月初めから、上司からのストレスと長時間業務を訴 え「食事もきちんと食べられないほど仕事がつらい」と吐露してきた。その上、 感光剤などの化学物質を取り扱いながら、足の皮膚疾患を病んだ。遺族はサム スンに、キム・ジュヒョン氏の死は会社の過度な業務と労働災害などが関連し ているとみて、サムスン側にキム・ジュヒョン氏の出退勤カードを要求したが、 サムスンはこれを拒否している。

それだけでなく、サムスンはキム・ジュヒョン氏が自殺を試みた当時のCCTVを 一部だけ編集して公開し、死亡当日、故人の父親をモーテルに連れて行き、慰 労金を提示したという。だがサムスンに公開謝罪を要求する遺族たちは、まず サムスンが謝罪しなければ、闘争を続けるという立場だ。

キム・ジュヒョン氏の母親は「サムスン電子の工場長が少し遅れて弔問にきた が、謝罪一言なく、警察はきちんとした捜査に着手していないのにはやく合意 して終わらせろと言う」とし「われわれはサムスンの過失と自殺ほう助を認め て謝罪しなければ、本社ビルに入って行動をする」と声を高めた。

続いて彼は「これはジュヒョンだけの問題ではない、ここに働く人々皆の問題」 とし「血の汗を流して働く労働者を犬のように扱い、金をため込むサムスンと 最後まで闘い謝罪を受ける」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-02-22 09:51:23 / Last modified on 2011-02-22 09:51:32 Copyright: Default

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