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韓国:金属労組とパノルリムが共同で集団労災申請
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金属労組とパノルリムが共同で集団労災申請

『不承認乱発』の勤労福祉公団に肺ガン、ルー・ゲーリック病被害者が労災申請要求

ユン・ジヨン記者 2011.01.27 12:11

金属労組と半導体労働者の健康と権利を守る会パノルリム(以下パノルリム)が 共同で集団労災申請をする。

彼らは1月27日午後1時、永登浦の勤労福祉公団を訪れ、3人の労災申請者の労災 申請を提出する。金属労組は昨年10月、3人の労災申請者に対して1次集団労災 申請をしたが、今回の2次集団労災申請の後も着実に事業を続け、拡大させてい く方針だ。

▲サムスン半導体被害者遺族は10月に労災承認を要求して勤労福祉公団で座り込みをした。[出処:チャムセサン資料写真]

金属労組は今年に入って『癌患者探し事業』を行っている。2009〜2010年まで、 職場の発ガン物質を自主的に調べた結果、生産現場では40%以上の人体に有害な 化学物質が無防備に使われているという事実を確認したためだ。今回の金属労組 の集団労災申請に参加する申請者も皆肺ガン患者だ。

労災申請者のチョン・ジョンソプ氏は、製鉄所と麗川産団のプラント装置業で 約22年間、溶接と塗装、グラインダー、保温(アスベスト)業務を担当してきた。 その間、2010年10月頃に肺ガンと診断され、現在闘病中だ。もう一人の申請者 のペク・ジョンスン氏も、2009年4月に肺ガン4期と診断され、闘病中だ。彼は 競馬場の清掃員として働き、常時、競馬場利用客の深刻な喫煙に露出してきた ため肺ガンを発病したと主張している。

サムスン半導体とLCD現場で働いて白血病、脳腫瘍などにかかった16人の職業病 被害労働者の労災申請を組織したパノルリムも、17回目の労災申請を進める。 労災申請者のイ・ユンソン氏は、サムスン電子半導体器興工場設備エンジニア として働き、ルーゲリック病にかかった。ルーゲリック病は電機電子や化学的 な要因で発病する病気で、現在まで韓国のルー・ゲーリック病(筋萎縮性側索硬 化症)患者約1万人のうち10人未満の数字しか『電気、化学的要因』への露出で 労災を認められていないという。

これに対してパノルリムは「サムスン半導体のクリーンルームには数百種類の 化学物質と高電圧、超音波、電磁場などに十分に露出する環境」とし「特に、 ルゲリン被害者のイ・ユンソンさんは、サムスン半導体器興工場5ライン(旧式 ライン)のCVD(化学蒸着)工程で1992年から2006まで設備エンジニアとして働き、 このような有害環境に常時露出してルー・ゲーリック病(筋萎縮性側索硬化症) を発病した」と主張した。

イ・ユンソン氏の妻もサムスン半導体5ライン労働者で、脳病変障害1級で一人 では挙動が難しい夫の代理で勤労福祉公団に夫の労災申請を提出する予定だ。

一方、今回の集団労災申請についてパノルリムは「今まで16人の労災申請をし てきたが、勤労福祉公団はいつも不承認処分を乱発してきた」とし「不承認へ の法的対応だけでなく、産安法と労災法の制度改善、健康権確保など、労働者 の権利のための戦いを止めない」と強調した。金属労組も「共同申請後の対応 もパノルリムと共に模索し、これからは労災認定闘争および関連法制度改善、 職業病予防のための事業に力を合わせていく」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-01-28 05:49:25 / Last modified on 2011-01-28 05:49:26 Copyright: Default

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