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サムソン資本を全国民に告発します

[寄稿]頑張って働いた罪で白血病を得たサムスンの労働者

ソン・ミア(江原大)/ 2009年10月06日10時41分

私は、サムスンの労働者を白血病に追い込んだサムスン資本、サムスン資本家 階級を全国民に告発しようと思います。資本主義法廷に告発しても、サムスン を私有財産化して子供に渡した李健煕(イ・ゴニ)は、また何事もなかったかの ように監獄から出てくるでしょうし、資本主義法廷は彼を監獄に押し込むかの ように芝居を打ってすぐ出してしまうだろうことは明らかです。これ以上資本 と国家権力の侍女である資本主義法廷だけにまかせられません。

サムスンで働き、白血病にかかった労働者にどんな罪があるでしょうか。彼ら は頑張って働いた罪しかありません。ところが彼らが職業病にかかったのでは ないと振り払うサムソン資本はいかに破廉恥でしょうか。彼らを保護して職業 病を見つけるのではなく、職業病ではないということを捜し出そうと汲々とす る国家権力もまたいかに卑怯でしょうか。今、怪物サムソン資本に対抗して、 孤独な闘争をするサムスン労働者はどれほど苦しいでしょうか。

サムスン労働者だったパク・ジヨン氏は、現在、白血病が再発して、病院に横 になっています。もちろん彼女はまた立ち上がるでしょう。しかし今、私の胸 を押し潰すのは彼女をはじめ5人の白血病にかかったサムスン労働者たちが、 2009年5月に勤労福祉公団から労災療養申請を認められなかったという事実です。

▲サムスンで働いていたパク・ジヨン氏。白血病が再発して入院した。[出処:メディア忠清]

労働者たちが働いていたのはサムスン器興工場と温陽工場で、そこでは発ガン 物質と言われるエチレングリコール(エチレンオキサイド)、電離放射線、トリ クロロエチレンもすべて白血病を誘発することがよく知られています。しかし サムソン資本と国家権力は、すでに歴史的に確立している科学的な事実まで否 定して、労働者の白血病が職業によるものではないと否定しているのです。

エチレングリコールを使う時、常温で分離して出てくるエチレンオキサイドは、 染色体変成、変移を誘発し、人体に白血病を誘発することが知られています。 器興工場で働いて白血病にかかったファン・ユミ、イ・スギョン、ファン・ミ ヌン氏は、こうした発ガン物質のエチレングリコールに露出したまま働いてき ました。

またパク・ジヨン氏が働く時に被爆した電離放射線も白血病を誘発し、被爆後 の5-10年間に発病の危険が一番高いそうです。温陽工場で電離放射線を取り扱っ ていたパク・ジヨン氏が、働いてから3年で白血病にかかりましたが、彼女が3 年間電離放射線を取り扱っていて、勤務年数が5年にならないから職業病ではな いと言う彼らの論理はあまりにも説得力がありません。

キム・オギ氏は温陽事業場でトリクロロエチレン(Trichloroethylene、TCE)を 取り扱って白血病にかかりました。トリクロロエチレンに露出すれば肝臓ガン、 胆道ガン、非ホジキンリンパ腫(Non-Hodgkin's lymphoma)などが発生します (Lyngeなど1997)。そして最近ではトリクロロエチレンに露出する時、白血病の 危険が増加するという報告があります(Alexanderなど2006)。

いくらサムスン資本が隠そうとしても、真実は隠せません。サムスン工場は工 場自体が秘密に包まれているそうです。よほどでなければサムスンで働く博士 研究員でも、現場労働者たちであろうと、すべてのサムスン電子労働者たちの 最も至急な願いは「工場内で何が起きているのか」を知りたいということです。 彼らが工場で何が起きるのか知らないとは、これがまさに資本家企業の本質で す。しかし私たちがサムスン電子の秘密のドアをあけて入ることができないわ けではありません。毎日工場に通い、そこで暮しながら、本当にその中に何が あるのか、その中で行われているのは何かを知りたいサムスン労働者のために、 秘密の工場の門に入ってみましょう。まさに全世界の電子工場の事例が秘密の 門の鍵です。すでに帝国主義の資本主義時代における多国籍企業時代ですから、 全世界の電子工場で使用する物質はほとんど同じと見なければなりません。驚 くべきことに、電子工場で取り扱う物質のうち、発ガン物質に分類される物質 は想像もできないほどたくさんあります。

今まで知らされた電子工場の発ガン性物質は次の通りです。

ヒ素化合物、アスベスト、ベリリウムおよびベリリウム化合物、四塩化炭素、 クロム、ニッケル、ベンゼン、クロロホルム、ジクロロメタン(塩化メチレン)、 1、4ティオクサン(1、4Dioxane)、テトゥラクロロエチレン、トリクロロエチレ ン、トリクルロエタン、エピクロロヒドリン、ホルムアルデヒド、カドミウム およびカドミウム化合物、エチレン グリコール、散華エチレン、プロピレン オキサイド、3、4-epoxy-1-butene、メタフェニレンジアミン、4.4.メチレンジ アニリン(MDA)、ジアミノジフェニルソルフォン(DADDPS、DDS、dapsone)、トル エン、トルエンディアマン、ペンジディン、メチレンビソクロロアニリン (MOCA)、エポキシ樹脂、ミネラルオイル、電離放射線、紫外線、アンチモン、 ミスト、ソルフリック酸(Sulphuric acid mists)、Kaowool、Krypton 85

資料出処:カリフォルニア労使関係部(California Department of Industrial Relation) 1981、英国産業安全研究院(HSE) 2001、Benderなど2007から抜粋

こんなに多くの発ガン物質に暴露し、うわさなく労働者たちが死んだ所、その 巨大王国サムスン。労働者のガン発が次第に増え、もうこれ以上隠せなくなり、 サムソン資本はどうしたでしょう。職業性のガンにかかった労働者の病院治療 費の代わりに、サムソン資本は莫大なお金をばら撒いてすべての工程を変えた そうです。それで2007年以前の工程を探すこともできず、資料もなく、職業病 認定の一筋の端緒も見つからないそうです。

われわれはこれ以上愛国心を掲げて、サムスンを民族の企業だの、韓国を代表 する企業だという話をしてはいけません。私たちが真にサムスンを人民の企業 として掲げたければ、その社会的歴史的発展の成果を一人占めする少数の私的 資本家の手から全人民の手に、サムスンを取り戻さなければなりません。サム スン工場はすでに社会化されていて、少数の資本家階級のものではなく、労働 者が血の汗を流してきた歴史だからです。

2009年10月5日から江南駅4番出口のサムスン本館前では毎日午後5時、サムスン 労働者とパノリム(サムスン半導体対策委)のキャンドルデモが続いています。 一つの小さな火種が野火になるように、サムスン労働者たちが鉄甕城サムソン 資本に対抗してすさまじい闘争を続けています。今や私たちもサムスン労働者 の火種を持って、全事業場に野火を増やしましょう。

私は、私が今まで自分も無感覚だったことを恥ずかしく思い、私も最後まで 諦めないサムスン労働者の闘争のロープを取ろうと思います。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-10-07 23:58:17 / Last modified on 2009-10-07 23:58:17 Copyright: Default

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