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「50億で逃げようとするサムスン」[インタビュー]忠南泰安郡油類被害民対策委ムン・ソンホ執行委員長
メディア忠清/ 2008年12月30日9時04分
忠南道泰安の住民約8000人が12月30日、ソウル市太平路のサムスン本館と 汝矣島の文化マダンで三星重工業の泰安油流出事故に関する上京集会を開く。 三星重工業が、泰安油流出事故に関する賠償責任を50億ウォン以下に制限して くれという内容の『船舶責任制限手続き開始申請』を法院に出したことが発端 になった。申請が受け入れられると油流出事故で被害を受けた住民は民事訴訟 で50億ウォンを越える損害賠償判決を受けても50億ウォン以上は受け取れなく なる。
すでに国際油濁補償基金(IOPC)は、被害額が最大6013億ウォンにのぼると推算 しているが、これも賠償は順調ではない展望で、被害総額は2兆ウォンを越える と住民は主張している。賠償額の規模も正確にわかっていない状況だ。 そのためメディア忠清では魚の養殖に従事し、泰安で40年以上暮してきた泰安 郡油類被害民対策委執行委員長のムン・ソンホ氏との電話インタビューで、住 民の声を聞いた。 昨年12月7日、136万2686人のボランティアが駆け付け、油除去奉仕活動をする 感動のドラマを演出した場所、泰安近海。本当にあのドラマは感動の贈り物ほ どにハッピーエンドに向かっているのか。 三星重工業が賠償責任を50億ウォン以内に制限してくれという内容の『船舶責任制限手続き開始申請』をしたことについてどう思いますか? グローバル企業のサムスンが被害民を二回殺す処置だと思います。責任を取ら ずに被害住民から逃げようとしているのでしょう。被害住民は、サムスンにと ても怒っています。サムスンは外でも言論で、被害民のために責任を取ってい るようにふるまっていますが、実際には住民の対立を助長するだけでした。何 も被害民の助けにはならず、会社のイメージ広報に力を注ぐだけでした。 30日の上京集会での要求事項は? まずサムスンが加害者として責任と義務を果たせということです。住民はサム スンが責任ある姿勢で被害民に補償し、泰安地域の復旧に積極的に努めるよう 望んでいます。後に隠れてばかりいないで住民と共にこの問題を解決しようと いうことです。二つ目は現代オイルバンクには、流出した原油の所有者として 回収義務があるのですから責任を取れということです。三つ目は国民の主権を 取り戻そうということです。 国民の主権を取り戻そうということはどんな意味でしょうか? 政府は被害金額を算定するすべての責任を国際油濁補償基金(IOPC)に委ねまし た。主権を放棄する処置だと思います。1年たっても政府は被害金額がいくらに なのかも正確に知りません。ですからなおさらいらいらします。国際油濁補償 基金(IOPC)は被害額を6013億ウォンと推算していますが、住民は2兆ウォンと推 算しています。これに対して政府は反論の根拠もありません。手をこまねいて いる政府は情けないです。 言論は三星重工業油流出事件の後、泰安地域が復旧して、回復傾向を見せていると言っていますが もちろん、これまで地域の住民とボランティアの力で一部が回復したのは事実 ですが、まだ手が及んでいない所は油が出続けています。防除作業をしなけれ ばならない所はたくさん残っています。ところが1年もたたずに防除終了を宣言 して部分防除作業にするのは間違った判断です。 被害補償が現実になっていませんが住民の生計は? とても苦しいです。漁船、漁業などは操業していますが、前と同じではありま せん。素潜り漁は生計活動ができません。油流出事故がおきて1年は防除作業費 と公共勤労で生計を延命しましたが、冬になって公共勤労もなく、防除作業も なくなりました。これからはもっと問題です。生計対策はないのですか。その 日暮らしの素潜り漁の方々は全く所得がありません。10月までに被害対策委が 受付けた被害申告は6万8千件、このうち調査が完了したのは4万6千件程度です。 国際油濁補償基金(IOPC)に請求した被害補償件数は1700件にのぼります。しか し審査基準がとても難しく、賠償金が支払われたのはたった2件に過ぎません。 政府の被害補償支援程度は? 被害補償についてはっきりした計画はありません。まともな調査もできない状 態でしょう。泰安支援特別法が制定されましたが、実質的な補償はありません。 住民の正常な経済活動ができなければ地域経済も生き返らないでしょう? 政府 や機関は1年もたたないのに、被害補償が進んで泰安地域の復旧は完了しつつあ ると宣伝しました。歪曲報道です。事実は全く違います。政府と機関で被害を 最小化するための準備は何もなく、言葉で宣伝するだけです。 住民の健康状態はどうですか? 三星重工業油流出事件が起きてすぐ、住民たちは素手で駆け付けて泣きながら 回収作業をしました。後で防除服、防塵服を着ましたが、毎日の油との闘いで 健康が悪化するほかはなかったんですよ。現在住民たちは後遺症で皮膚病、頭 痛、せきなどに苦しんでいます。ところが時間が過ぎるほどに症状が深刻にな ることがあって心配です。何も断言できません。 ですから住民たちは健康問題に関して保健センターだけで十分な役割を果たせ ないので、研究所を設立して専門的にモニターし、今後の対応をするよう要求 しています。外国はそうしています。ところが政府と言論は無関心どころか、 まるで全てが解決したかのように報道しているので残念です。この国の国民が 政府から疎外されているんです。(チョン・ジェウン記者) 翻訳/文責:安田(ゆ)
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