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チリ教師8万人、無期限スト6週目...「公教育を強化しろ」

組合員70%の賛成でストライキ開始...世論の65%が支持

チョン・ウニ 2019.07.12 13:55

チリの教師8万人が政府の新自由主義教育政策に反対して 無期限ストライキを6週間目に入った。

チリ教師連合(CPC)は公教育の強化などを要求して6月2日から無期限ストライキに突入した。 CPCにはチリの公教育教師のほとんどが加入しており、 労組はストライキ参加教師の数は8万人にのぼると見ている。 6週間前に労組は組合員70%の賛成でストライキを始め、 毎週続くストライキのデモには数十万人の教師と学生、連帯団体が参加している。 教師たちのストライキで授業に参加できない学生の数は100万人にのぼるという。

▲ストライキデモをするチリ教育労働者[出処:ユンゲヴェルト]

チリの公教育教師たちは、ピニェラ政府の新自由主義教育改革に反対して 教育予算増大、不安定労働と劣悪な学習条件の改善を求めてストライキをしている。 これ以外にも歴史、物理、芸術、体育などの科目を廃止しようとする 政府の教育課程案にも反対している。 主な要求には1980年代のピノチェト軍事政府の構造調整で支払われていない 140億ドルにのぼる教師の未払い賃金の支払いも含まれている。

こうした要求に対し、政府が交渉を拒否したことでストライキが始まり、 政府はストライキ中にデモ隊に催涙弾で解散を試みるなど、強硬に対応してきた。 しかしストライキが大衆的に展開され、 政府は譲歩案で教師を説得している状況だ。 南米衛星通信テレスールによれば、 7月12日(現地時間)には政府の譲歩案に対する教師の大討論会が進められる予定だ。

「新自由主義の実験室」と呼ばれるチリは、 1970年代のピノチェト軍事独裁の時期から新自由主義構造調整が導入された。 その後もコンスタンティオンと呼ばれる中道左派同盟がピノチェトとの交渉により、 旧体制の人事と構造を受け入れ、新自由主義体制は現在も続いている。 特に、ピノチェトの時期、教育部門は中央部署の所管から地方部署所管に委譲され、 企業も参加して、貧しい公教育と企業が運営する裕福な私教育体制に分けられて続いている。 教師の雇用は民間部門と同じように労働法が規定する。

教師たちのストライキが大衆的に展開されると、 昨年再選に成功した執権2期のセバスティアン・ピニェラ政府はまた危機に陥った。 執権1期の時、ピニェラ政府も高校生のストライキ休業とデモで危機に陥ったことがある。

一方、教師のストライキに続いて他の産業部門労働者たちのストライキも増えている。 ウォルマートの労働者1万7千人は会社の定期解雇計画に反対してストライキをする予定だ。 先月には世界最大の露天銅鉱山、チリのコデルコ(Codelco)社の チュキカマタ(Chuquicamata)鉱山労組が14日間ストライキを進めた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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